カジカゴリ、伝統食材守れ 金沢漁協、浅野川支流に産卵床 国の無形文化財、加賀料理に使用
●昨年、石川の農林漁業文化賞受賞 金沢漁協は21日、金沢市白見町の浅野川支流・白見谷川で、カジカゴリの産卵床となる石52個を川底に設置した。カジカゴリは昨年12月に国の登録無形文化財となった加賀料理の食材でもある。組合員はいてつく寒さの中、川に入って作業に取り組み、伝統の食文化を支える気概を新たにした。 【写真】加賀料理に使用されるカジカゴリ 産卵床の設置は2013年から行われてい。雪が降り積もる中、組合員8人が直径20〜30センチの石を置いた。ゴリは川底の石の隙間に卵を産む習性があり、石はゴリが潜りやすいように底面をアーチ状にくりぬいてある。 カジカゴリは、刺し身や唐揚げなどで金沢の郷土料理として親しまれてきた。河川工事や水質環境の変化の影響で生息数が激減したことを受け、漁協は産卵床の設置のほか、01年から市の委託で稚魚の放流にも取り組んでいる。 漁協が資源回復に取り組む白見谷川では、22年8月の豪雨により、産卵床の石もゴリも流された。漁協の調査で生息数は半減したものの、その後の放流などが功を奏し、豪雨前の水準まで回復したという。 八田伸一組合長(80)は、加賀料理が国の登録無形文化財となったことに触れ、「この先、需要が増えるだろう。食文化を支えるカジカゴリの生息数を増やしていきたい」と話した。 地道な取り組みが評価され、漁協は昨年11月、北國新聞社と県が創設した「石川の農林漁業文化賞」を受賞した。