Anthropic、最上位「ミュトス」級モデルを一般提供 悪用防ぐ保護機能を備えた「Claude Fable 5」
性能は「一般提供してきたどのモデルも上回る」
Anthropicは、Fable 5の能力がこれまで一般提供してきたどのモデルをも上回り、ソフトウェア開発、知識労働、画像認識、科学研究などほぼ全てのベンチマークで最高水準だと主張する。タスクが長く複雑になるほど、他モデルとの差は広がるという。 ソフトウェア開発では、早期検証に参加した米Stripeが、5000万行規模のRubyコードベースで、チームが手作業なら2カ月以上を要する全体移行を1日で完了させたと報告。 画像認識では、補助ツールを与えても従来モデルが苦戦していたゲーム「ポケットモンスター ファイアレッド」を、画面のスクリーンショットのみで最後までクリアしたとしている。 画像認識だけでFable 5は「ポケットモンスター ファイアレッド」をクリアした 科学研究の用途では、保護機能を外したMythos 5を使い、タンパク質設計の一部工程を専門家比で約10倍に高速化。14の標的のうち9件で創薬候補が得られたほか、分子生物学では同社の科学者が約8割の比較でMythosの仮説をOpus級モデルより高く評価したという。
サイバー防衛者向け「Mythos 5」と信頼アクセスプログラム
Mythos 5は、Fable 5と同一の基盤モデルからサイバー関連の保護機能を解除したもので、世界で最も強力なサイバーセキュリティ能力を持つとする。同日から、Project Glasswingの参加企業など既存のMythos Preview利用者がMythos 5へ移行できる。米政府と連携しながら、サイバーセキュリティ組織が体系的に申請できる「信頼アクセスプログラム」を通じて、提供先を段階的に拡大する計画だ。 加えて、生物・化学の保護機能を解除しつつもサイバーの保護機能は維持したFable 5を、生命科学分野の少数の研究者に提供する信頼アクセスプログラムも開設する。創薬や新たな治療法の発見を加速させる狙いという。
価格と提供形態、データ保持ポリシーも変更
Fable 5は同日から全世界で提供。APIのモデル名は「claude-fable-5」で、価格は入力100万トークン当たり10ドル、出力100万トークン当たり50ドルと、Mythos Previewの半額未満に設定された。Mythos 5は当面、Glasswingのパートナーおよび一部の生命科学研究者に限定される。 需要が高く予測しにくいとして、サブスクリプションプランへの展開は段階的に行う。6月9日から6月22日まではPro/Max/Team/シート課金型Enterpriseの各プランで追加費用なしで利用できるが、6月23日以降は利用クレジットが必要になる。十分な提供能力が整い次第、標準機能として戻す方針だ。API版と従量課金型Enterpriseでは初日から全面提供される。 このほか、Mythosクラスおよび今後の同等以上のモデルについては、ビジネス顧客のデータを30日間保持するポリシーへ変更する。データはモデルの学習や安全目的以外には使わず、複雑・新規の攻撃やジェイルブレイクへの防御、誤検知の低減に役立てるとしている。
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