北九州市大・山下薫輝、「坂本勇人」のタオルとともに…6回11奪三振の力投で22年ぶり勝利/大学野球選手権
全日本大学野球選手権第1日(8日、花園大2-3北九州市立大、1回戦、東京D)21年ぶりに出場した北九州市大が競り勝ち、22年ぶりとなる勝利を挙げた。山下薫輝投手(4年、鹿児島玉龍高)が伸びのある直球と切れ味鋭いフォークを軸に、6回11奪三振1失点と好投。大好きな選手のタオルを握りしめながら、初戦突破の喜びをかみ締めた。 一回に長打を浴びて先制点を許すも、二回以降は立ち直った。中日などで活躍した中田賢一を擁した2004年以来の勝利。山下は「(中田氏は)とても比べてはいけないぐらいの大エースなので、目標にはしているが自分が自分のピッチングがあるので、あまり意識はしていない」と謙虚に、あくまでも自分の投球に徹していることを語った。 主将も務める右腕はリーグ優勝決定の瞬間、マウンドに集まるナインを横目にすぐさま整列に向かい、対戦相手の福岡大の選手と握手をした。「目の前で6度胴上げを見届けてきて、1番上に立っている人間だけは地に足を付けて全国を見据えないといけないなと思った」。歓喜の瞬間から、すでに全国の舞台を見据えてきた。 大の巨人ファンだという。何度も東京ドームで試合を観戦したことがあるといい「大学野球の目標が神宮で投げることより、東京ドームで投げることだったので、春に出れてよかった」とはにかんだ。座右の銘は「根拠のない自信を持ってそれを裏付ける努力をする」-。実は、巨人の坂本勇人が残した「名言」だそうだ。野球を始めるきっかけとなった東京ドームに、エース兼主将として帰ってきた山下。取材中握り続けていた「坂本勇人」のタオルとともに、北九州市大の歴史に新たな1ページを刻んだ。(森口友翔)