「まるで別人」ドジャース佐々木朗希が“防御率6.35→2.55”のナゼ「急改善した15.71」「フォーク2球種化だけでなく…」V字回復に潜む意外なデータ
被打率が1割台、もう一つの球種とは
そのうえでもう一つの球種も「有効な球種」になりつつある。 ・スイーパー 2025年 16.3% 球速132km/h 回転数1869 被打率.250 被本塁打0 2026年 なし ・スライダー 2025年 なし 2026年 21.7% 球速139.2km/h 回転数2034 被打率.184 被本塁打1 スイーパーは大谷翔平の持ち球だが、横への変化量が大きい。これに対してスライダーは縦方向への変化が大きい。同系統の球だが、佐々木はこの球種も自身の投球傾向に合う形で「ブラッシュアップ」したのだろう。 今年の佐々木は、スライダーをフォーシームに次いで多く投げているが、被打率は.184とぐっと向上。「使える球」に進化させた。ロバーツ監督の「投球の幅を増やせ」というオーダーに対して、佐々木は苦しみながら球種を開発し、それぞれを特徴のあるボールへと磨き込んだのだ。日々、戦いながら「ピッチングデザイン」をしたといえよう。
じつは“増えた+減った”興味深いデータとは
データをさらに見ていこう。 昨年、佐々木は38.9%がゴロアウト、61.1%がフライアウト。いわゆるフライボールピッチャーだった。しかし今年は45.1%がゴロアウト、54.9%がフライアウト。グラウンドボールピッチャーに変貌した。フォーシーム以外に打ち取ることが出来る球種が増えたことが大きい。 1イニング当たりの投球数は25年が17.09球、26年が17.14球、15球以下が優秀とされる中で、まだ球数は多いが、3、4月までは19.37球(439球/22.2回)だったのが5月以降は15.71球(555球/35.1回)と急速に改善している。 今季もドジャースは先発投手陣の離脱が相次いだが、ブレーク・スネル、タイラー・グラスノーの復帰が近い中、佐々木は結果を出さないとローテを外れると報じられた。しかし一転して、この2人がIL(負傷者リスト)入りする中で、先発の台所事情が苦しくなりかけていた。そのタイミングでの、佐々木の「V字回復」は、ロバーツ監督にとって何よりの朗報だろう。 古いかもしれないが、佐々木朗希は「持っている」と言えよう。次回登板が楽しみだ。
(「酒の肴に野球の記録」広尾晃 = 文)
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