「まるで別人」ドジャース佐々木朗希が“防御率6.35→2.55”のナゼ「急改善した15.71」「フォーク2球種化だけでなく…」V字回復に潜む意外なデータ
160キロ超フォーシームが蘇った
MLB公式サイトの「STATCAST」から、今年の佐々木の投球を球種別に集計する。以下、佐々木の今季球種と昨年のデータ。%は全投球数に占める割合 球速、回転数は平均。 ・フォーシーム 2025年 49.9% 球速154.7km/h 回転数2085 被打率.256 被本塁打6 2026年 43.2% 球速156.4km/h 回転数2199 被打率.303 被本塁打6 フォーシームの球速は1.7km/h上がり回転数も114アップしている。球威は増しているが、MLBの投手にとってこれくらいの速球は攻略できる。被打率は3割と悪化した。しかし5月以降、球速はさらに上がっている。 昨年、160km/hの球速を記録したのは東京ドームでの開幕戦の4球だけだった。今季も4月末までは1球だけだったが、5月以降は、6月5日のエンゼルス戦での161.9km/hを最高に160km/h以上を11球も記録している。おそらく「ギアを上げる」ことができるようになったのだろう。 昨シーズン終了後、佐々木朗希はロバーツ監督から一つのテーマを与えられていた。それは「球種を増やす」こと。佐々木はNPB時代、最速165km/hのフォーシームと急速に落下するフォークで圧倒的なパフォーマンスを見せてきた。3番目の球種としてスライダーもあったが、ほとんどこの2球種だけで快投を演じてきた。 しかしMLBでは、ボールやマウンドの違和感もあって、フォーシームは球速が落ちた。フォークはストライクゾーンを外れるようになり、被打率こそ低かったが、打者は手を出さなくなった。その投球パターンしかなかった佐々木は窮地に陥った。そこでロバーツ監督は、球種を増やし「投球の幅」を拡げるように指示をしたわけだ。
データに見える意外な事実…宝刀を投げ分け?
筆者は3つ目の球種は、以前から投げていたスライダーだと思っていた(昨年はMLBではスイーパーと記録された)。しかし「STATCAST」で集計して、意外なことに気が付いた。 ・フォーク 2025年 33.5% 球速136.6km/h 回転数492 被打率.146 被本塁打0 2026年 14.2% 球速137.1km/h 回転数596 被打率.219 被本塁打2 ・スプリッター 2025年 なし 2026年 20.9% 球速145.2km/h 回転数971 被打率.154 被本塁打1 MLBのデータでは昨年、佐々木はフォークしか投げていなかったが、今年はフォークとスプリッターを投げている。スプリッター(スプリット・フィンガード・ファストボール)とフォークは、日本では同義語のように思われているが、MLBでは球速が速いのが「スプリッター」、それより遅いのが「フォーク」だ。 回転数が1000以下のこの2つの球種は、ともにボールが急落する印象を与える。フォークが緩急の違う2つの球種に分化したことで、打者はより的が絞りにくくなったと考えられる。球速が8km/hも違うことから、佐々木は意識してこの2球種を投げ分けているのでないか?
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