6月から診療報酬に「物価対応料」が新設、“いつもの受診”で支払額はどのぐらい増える?医師不足の現場は悲願
2026年6月から、病院から受け取る明細書に「物価対応料」という新しい項目が増えました。診療報酬にも物価高の影響。どのぐらい負担が増えるのでしょうか。
診療報酬の引き上げ、なり手を増やす目的も
日々、多くの人の命を救う医療現場。6月から、“ある変化”が起きていました。 名古屋市中川区の『藤田医科大学 ばんたね病院』。患者さんの領収書には、「物価対応料」の文字。医療サービスに対して支払われる報酬、「診療報酬」の改定で新たな項目ができました。 診療報酬とは、医療の進歩や日本の経済状況に合わせて、2年に1度のペースで見直されるもの。今回、医療材料費などの高騰に対応するため、「物価対応料」が新たに加算されることになりました。 医療現場も、止まらない物価高に悩まされています。
同病院・事務部医療課の村井崇彦課長によると、マスクや手袋が原材料費の高騰で、少しずつ仕入れの値段が上昇。中東情勢が悪化する前から、特に診察や手術に欠かせない消耗品の値上げが目立つといいます。 さらに、「ベースアップ評価料」が引き上げに。こちらは、医療従事者の賃上げのための費用です。 ばんたね病院 脳神経外科 加藤庸子教授: 「特に外科は人が入らないんですよね。若手は非常にパーセンテージが少ないです」 特に外科は、手術時間が長いなどの理由で激減。医療従事者の賃上げで、なり手を増やすことを目的とした改定でもあるのです。
診療看護師の存在が現場の負担軽減に
医療現場では、働き方改革や人手不足解消につながる技術を磨いてきました。 脳外科医: 「先ほどの患者さんは手術終わっている状態。1時間かからずに、手術自体は終えることができました。以前は早くても、3時間ぐらいかかっていたんですけど、今は非常に時間が短くなっている」 最新の手術法を取り入れ、患者の負担を減らしながら、手術時間を短縮しています。さらに、医療従事者の負担を軽減するこんな人も。
診療看護師 廣末美幸さん: 「頭の検査しようと思うんですけれど、CTを撮らせていただいて、特に問題がなさそうでしたらMRIも」 こちらの女性は、医師ではなく「診療看護師」。5年以上の実務経験を積んだ後、大学院を出て試験に合格し、資格を得た看護師です。 CT撮影や点滴をするかどうかなど、普通の看護師より、より踏み込んだ判断が可能。医師らの負担を大きく軽減しているといいます。しかし、それでも追いつかない部分もあります。