性的少数者5人に1人が不登校 学校はどう対応? 専門家に聞く
5人に1人――。
LGBTQなど性的少数者が小中高の学生時代に不登校を経験した割合だ。
文部科学省の2024年度調査によると、小中高生の不登校の割合は全体で30人に1人ほどだ。
単純比較はできないが、性的指向や性自認に悩みをもつ子は、不登校に陥りやすい可能性がある。
性的少数者への調査を継続的に行う宝塚大の日高庸晴教授(社会疫学)によると、本人の戸惑いや児童生徒間のトラブルのほか、教員の対応が不登校の引き金になるケースもあるという。
どんな言動が子どもたちを傷つけるのか。
性の悩みに学校や教員がどう対応すべきか、日高教授に聞いた。
<主な内容>
・不登校の背景にいじめの問題も
・「性の悩み」生徒から相談されたら
・教員の対応で生徒の未来が変わる?
・教員8割「授業で扱った経験なし」
・学校に求められる環境整備
5割以上「いじめを経験」
電通グループによる26年の調査によると、LGBTQなど性的少数者の割合は10・6%。3~10%程度の割合だとする別の調査結果もあり、学級に1~2人の割合でいると考えられている。
日高教授が22~23年に10~90代の性的少数者約1万人を対象に行った調査で、小中高での不登校の経験を尋ねた項目では、全体の5人に1人にあたる21・1%が「ある」と回答。10代の回答者では34・9%に上った。
小中高でいじめ被害を経験した人の割合は57・8%。人数換算すると2人に1人以上になる。調査時点で学校に通っている可能性の高い10代の回答者に絞っても、38・8%と高確率だった。
文科省による不登校のデータと単純比較はできないが、性的少数者は不登校を経験した割合が比較的高く、その背景にはいじめの問題もあることがうかがえる。
日高教授は「子どもの不登校の背景には、セクシュアリティーへの戸惑いや迷い、それに起因する人間関係の悩みやトラブルがあるかもしれません」と指摘する。
積極的にカミングアウトすべきか?
子どもが性自認や性的指向で悩みを抱えていると分かった場合、どのように接すればいいのか。
日高教授が監修したビデオ教材「カミングアウト~落とし穴に陥らないために~」の「児童生徒のカミングアウトに向き合う<教員向け>」では、こんな場面が出てくる。
<ゲイの男子高校生が周囲にカミングアウトするか悩んでいた。LGBTQなどに関する授業を受けたことをきっかけに、授業を担当していた保健体育の教員に相談した>
ここで教員がどのような対応を取るかが、男子生徒のその後を大きく変える。
一つは、教員がこんな助言をするパタ…
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