近く土砂が満杯に…名古屋港に浮かぶ帰属・用途未定の『宝の島』テーマパークに期待の声も“橋・トンネル問題”
今、静かに注目を集めているのが、名古屋港の沖合にある島『ポートアイランド』だ。長年、港の航路を維持するための土砂を受け入れてきたが、いよいよ“満杯”の時を迎えようとしている。 【動画で見る】近く土砂が満杯に…名古屋港に浮かぶ帰属・用途未定の『宝の島』テーマパークに期待の声も“橋・トンネル問題” 交通インフラの整備など解決すべき課題も多い一方、広大な土地の活用に期待が高まり「宝の島」とも呼ばれるこの島の未来を追った。
■巨大な赤いパイプで土砂が…“立ち入り禁止”の島に上陸
貨物の取扱量は23年連続日本一、自動車を中心に日本の輸出入を支える港「名古屋港」。その沖合にあるのが、バンテリンドームおよそ53個分の巨大な人工島『ポートアイランド』だ。 この島は、地元の人にも知られていない。それもそのはず、普段は“立ち入り禁止”で入ることはできないからだ。 今回、特別に島に上陸することが許されたため、ポートアイランドを管理する「名古屋港湾事務所」の船に乗って島を目指した。名港トリトンをくぐってさらに南に進み、船に乗ることおよそ20分で到着した。
鍵を開けて、島に上陸すると、そこに広がっていたのは辺り一面の“草木”だ。 名古屋港湾事務所 西尾賢二さん: 「われわれが植えたわけではなくて、自然に生えてきた草ですね。多分、風で飛んできたりとか、鳥のフンとかから」
さらに進んだ先にあったのが“巨大な赤いパイプ”。これは「排砂管」と呼ばれるもので、名古屋港内で発生した“浚渫土砂”が、この管を通ってポートアイランドの中に運び込まれている。 浚渫とは、港や航路の海底にある土砂を掘る工事のことだ。ポートアイランドは1975年、名古屋港の高潮防波堤沿いに港の浚渫で発生した土砂を捨てる場所として着工していて、安全な航路を維持するために、定期的な浚渫が欠かせない。
島の頂上付近の高さはおよそ18メートルあり、これまでに埋め立てられた土砂はおよそ5000万立方メートル。見渡す限り、広大な土地が広がるが、まもなく土砂が“満杯”になるのだという。
■土砂が満杯になったらどうなる?テーマパーク建設の可能性は
港の埋め立て地としては、東京のお台場、ディズニーランド、万博が開かれた大阪・夢洲など、アミューズメント施設とイベントが展開されている。 名古屋の街で話を聞くと「コンサートとか美術館とか、芸術的な感じになるといい」「みんなで遊べるテーマパークがいい」といった声も聞かれたが、はたして、その可能性はあるのか。土木やインフラに詳しい、名古屋工業大学の秀島栄三教授に話を聞いた。 秀島栄三教授: 「新たにポートアイランドの議論が始まったんですが、今のところアミューズメントは少し影を潜めています。物流(拠点)かエネルギー(拠点)かということですね。どの方法にしても、橋を作るかトンネルをつくるか、これが大きな課題となるわけですけど。アミューズメントだと、まず間違いなく橋やトンネルが必要になる。もちろん物流も必要ですけど、エネルギーの場合はそこに基地をつくるということで、必ずしもトンネルとか道路がいらないかもしれない。そうした違いがあります」