西日本と東日本の太平洋側を中心に6月としては記録的な大雨をもたらした台風6号は、3日に温帯低気圧へ変わりました。この大雨で、5月下旬から運用が始まった防災気象情報が次々に発表されましたが、災害情報に詳しい専門家は「情報が地域の防災行動に有効に使えたのか、国や自治体は検証していく必要がある」と指摘しています。
台風6号の影響で西日本と東日本の太平洋側を中心に3日にかけて大雨となり、線状降水帯が徳島県南部、和歌山県南部、静岡県伊豆地方、それに神奈川県東部で発生しました。
24時間雨量や6時間雨量が6月としては統計を取り始めてから最も多くなったところがありました。
台風は本州の東の海上へ抜け、3日夜に温帯低気圧へ変わりました。
3日は新しい防災気象情報が次々と発表され、和歌山県の古座川水系の古座川ではレベル5氾濫特別警報が発表されたほか、都内の川ではレベル4氾濫危険警報が相次いで発表されました。
土砂災害や大雨など、複数の「レベル4危険警報」が発表された自治体もありました。
今回発表された新しい防災気象情報について、災害情報に詳しい東京大学大学院の片田敏孝特任教授は、わかりやすさを重視し、災害の名称ごとに整理をした結果、多くの情報が発表されることになったと指摘しています。
そのうえで「何について警戒を呼びかけているのか伝えやすくはなったが、情報量が非常に多くなっていて、全体の設計という面ではまだ不十分だ。かなり大量の情報が発表されたので、情報を受けた地域の住民にどう伝わったかは検証が必要だ」と指摘しています。
また、避難情報を発表する自治体については「新情報が運用され始めた直後の台風で、戸惑いもあったと思う。ただ、『レベル4だから避難指示だ』という機械的な判断ではなく、地域の状況を考慮した情報の出し方を工夫していくことも必要だ」と話しています。