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子どものSNS利用規制 英では“中毒性”焦点

解説委員室

子どものSNS利用をめぐる規制が各国で議論となっています。国民から広く意見を募集したイギリスでは、“中毒性がある機能”の扱いが焦点となっています。日本へのヒントを探ります。(飯田香織 解説委員)

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イラスト解説ここに注目! 子どものSNS利用規制 英では“中毒性”焦点

初回放送日6月1日(月)午前6:00
配信期限6月8日(月)午前6:30

英国民から意見募集

イギリスでは、スターマー首相が主導する形で、子どものSNS利用をめぐる議論が進んでいます。3月2日から5月26日までの約3か月間、当事者の子どもを含む全国民を対象に、SNSの利用規制について広く意見を募集しました。

この中で「16歳未満のSNS利用を禁止するべきか?」、「年齢はどう確認するべきか?」のほか、「“中毒性のある機能”の停止をSNS企業に義務づけるべきか?」といった問いもありました。

“中毒性”とは

イギリス政府によりますと、“中毒性がある機能”の代表例が“無限スクロール”です。利用者が指先で画面をスクロールすると、新しい動画や写真が次々に表示され、終わりがないことから、利用者は時間を忘れて“無限に”続けると言われる機能です。

ほかにも、今、見ている動画が終わったら、操作をしなくても次の動画が自動再生される機能も“中毒性”があるとしています。

アラートとプッシュ通知は、利用者がSNSを使っていない時も通知を送ることで、SNSに呼び戻す目的があるとされています。

ほかに、アルゴリズムを使ったレコメンデーションも含まれるということです。

SNSのアプリ上の滞在時間が長くなれば長くなるほど、多くの広告が表示され、SNSの運営企業の収益が増える仕組みです。

現時点で意見募集の結果は公表されていませんが、公共放送BBCなど現地メディアによりますと、子どもや保護者、企業などから合計8万1000件を超える声が寄せられたということです。

実証実験も

イギリスでは、ほぼ同じ時期に、13歳から17歳の若者がいる300世帯を対象に、睡眠の質や学業への影響について実証実験も行われました。

具体的には、「SNS利用の完全な禁止」、「1日当たりのSNS利用を1時間に制限」、「午後9時から翌朝7時までの利用禁止」、さらに「通常どおりの利用」というグループに分けられました。

こちらも結果は出ていませんが、スターマー首相は5月26日、「すぐに対応する」と述べており、イギリス政府は近く、何らかの規制に踏み切ると見られます。

広がりは

子どものSNS利用をめぐる規制は、各国で議論となっています。

そのきっかけとなったのがオーストラリアの取り組みです。2025年12月、世界で初めて国家として、16歳未満の子どもがSNSを使うことを禁止する法律を施行しました。

2026年3月にインドネシアが16歳未満によるSNSアカウントの保有の禁止に踏み切ったほか、スペインでも政府が禁止の方針を打ち出しています。

6月1日からマレーシアが16歳未満によるアカウント開設を禁止。ヨーロッパなど、ほかでも制限に向けた動きが広がっています。

これに対し、SNSの「フェイスブック」や「インスタグラム」を運営するアメリカのメタは「子どもたちは賢いので、抜け道を探す」として、禁止に効果がないと主張しています。

日本では

日本では、総務省の有識者会議が子どものSNS利用に関する規制について議論をしていて、6月2日、報告書案をとりまとめる予定です。その後、こども家庭庁など関係省庁と必要な制度を具体的に検討するとしています。

当事者の子どもの意見を尊重しながら、“中毒性がある機能”の扱いが焦点となっているイギリスなど、ほかの国の事例を参考に、議論を急ぐ必要があると思います。

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