環境破壊や土砂災害、景観の悪化――全国に乱立するメガソーラー、なぜ中止にならない?
メガソーラーにまつわる懸念は他にもある。パネルの耐用年数は20年程度のため、近い将来に大量廃棄の問題も出てくる。 前出のキヤノングローバル戦略研究所の杉山氏は、そもそもの目的である温室効果ガスを出さないクリーンなエネルギーであるという点も疑わしいと指摘する。 「太陽光パネルの主原料である結晶シリコンの製造時には大量の電気を使用します。日本で使われているパネルのほとんどは中国製ですが、中国では石炭火力が発電の主力。メガソーラーを推進することは結果的に、日本の代わりに中国で二酸化炭素を排出するという矛盾だらけの政策になってしまっています」 政府はメガソーラーの新規事業に対して2027年度から再エネ賦課金などを原資とする補助対象から外し、不適切事業への法的規制を強化する方針を示した。日本の再エネ政策は大きな転換期を迎えている。 小川匡則 ジャーナリスト。1984年、東京都生まれ。講談社「週刊現代」記者。北海道大学大学院農学院修了。政治、経済、社会問題などを中心に取材している。