電撃トレードが大きな波紋も 「将来的に野球界を引っ張る存在」 DeNAの命運握る「ドラ1の司令塔」は
「すべてのレベルを上げる」
順調に成長曲線を描いているように見えたが、松尾自身は現状を冷静に見つめていた。 「今のチームの正捕手争いは激しいものがあります。ただ、自分が一歩前に出ることができれば、ほかのキャッチャー陣にも火をつけることができると思いますし、いい競争の中で自分も成長していけるはずです。今はまだ山本さんにも、戸柱さんにも勝てている部分は一つもないと思っています。バッティング、守備、リード、すべてのレベルを上げていかなければなりません。去年は日本シリーズでも出番が回ってきましたが、本当にポジションを奪うとなったら、いろいろなことにチャレンジして力をつけていかなければいけない。まだまだすべてにおいて足りていない、もっとうまくならないといけない」
変わった立ち位置
正捕手奪取を狙う今年は、5月12日に電撃トレードが敢行された。正捕手の山本が尾形崇斗、井上朋也と1対2の交換トレードでソフトバンクに移籍。大きな反響を呼んだこのトレードが、松尾の立ち位置を変えた。 山本の放出は松尾を正捕手として育てることを意味する。大きな重圧が掛かるが、乗り越えなければ未来を切り拓けない。山本のトレード移籍が発表された同日の中日戦(横浜)。エースの東克樹とバッテリーを組み、6回2安打無失点の快投をアシストした。松尾とともに試合後のお立ち台に上がった東は「緊張しながらのマウンドだったんですけど、汐恩がいいリードをしてくれて僕らしいピッチングができたと思います」と称えた上で、「本当に堂々としたリードをしてくれるので、これから本当に一本立ちしてベイスターズを背負ってくれると思います」と期待を込めた。 捕手はチームを勝利に導いて評価されるポジションだ。DeNAは2連勝したが、まだ借金4を抱えている。上位3球団に食らいつくためにも、白星を積み重ねていきたい。 写真=BBM
週刊ベースボール