第107話

宿舎デート🐿-2
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2026/05/30 10:00 更新
あなたの下の名前ヒョンに「久しぶりに二人で遊びに行こう」と誘われたとき、僕は敢えて「宿舎で過ごすのでもいいか」と尋ねた。
本当は外に遊びに行きたかったけど、二人きりで過ごすのはかなり久しぶりだったから、どこかに移動する時間すら惜しいと感じてしまったのだ。
だから、十分なスペースのなかった自室を片付け、プレゼントと称して蜂蜜とナッツを買った。
そうするとヒョンは、僕たちのためにお菓子を作ってくれるのだ。
🐿「ヒョン、最近よくアアを飲んでる」
🐧「やっぱり?最近カフェイン中毒なんだよね。年中アイスアメリカーノを探してる」
🐿「影響された?」
🐧「そうだね、ジソンのせいかも」
あなたの下の名前ヒョンに「ジソン」と呼ばれるのが好きだったりする。
そう呼んでくれるときは、気分がいいとか甘えてくれてるとか、とにかくプラスの感情を抱いているときだ。
それに、ヒョンの生活に自分が馴染んでいることも、まるで恋人のように親しい関係だと思われることも。
あまりアニメを観なかったのに、最近こうしてよく興味を持ってくれるようになったのも、本当に嬉しい。
🐧「いい作品だな……。音楽も情景は美しいし、登場人物たちは可愛らしいし、二人の愛は最強だし」
🐿「ヒョンに気に入ってもらえて嬉しい」
🐧「挿入曲とか、凄くよくない!?」
🐿「……あなたの下の名前ヒョンのピアノ演奏で聞いてみたいかも」
🐧「ピアノ??」
ふと欲望のままにそう零すと、ヒョンは昔より濃くなったヘーゼルの瞳を大きくぱちくりとさせる。
それから少し考える素振りを見せたあと、ふっと笑った。
🐧「わかった。練習して弾けるようになったら、ジソンに一番に聴かせるね」
🐿「やった!……それはそうと、僕ヒョンの新曲も待ってるんだけど」
🐧「カバーじゃなくて新曲?そんなの、スリラチャが作ってくれたらいつでも歌うけど」
🐿「そうじゃなくて!あなたの下の名前ヒョン作詞作曲のソロ曲は!?この前のVLOGでチャニヒョンが言ってた作曲データってなに?」
🐧「しっかり見てくれてたㅎㅎ」
🐿「誤魔化さないでよ」
デビュー直後から音楽理論を学び始めたヒョンのサポートは、僕も今でも続けている。
だけど自作の曲がどこまで進んでいるかは全然聞いたことがない。
問い詰めると、ヒョンはまた笑いながら答えてくれる。
🐧「まだだよ、そこまでは。だけどコンセプトは大分固まってきて。もう遠くない未来にレコーディングして、お披露目できたらなって思ってる。……初めて作る曲は、細部まで拘りたいんだよね。ジソンたちに教わったことは完璧にしたいし、でも、ちゃんと自分一人で作りたいし」
🐿「じゃあ、レコーディングするとき呼んでよ!僕一番に聴きたい」
🐧「はいはい、わかってるよ、Honey」
実家ではマンネ寄りだからか、あなたの下の名前ヒョンも場合によっては弟のように甘えることがある。
でも、こういうときにはしっかりヒョンの顔をして、楽しそうにクスクス笑って。
一枚上手だなぁと思うけれど、ちゃんと特別扱いしてくれることが嬉しくて。
我ながら単純だけど、あなたの下の名前ヒョンと一緒の時間が好きだから仕方がない。
もう一度念押ししてから、残りの時間を楽しんだ。

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