第86話

真実-1
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2026/06/04 21:15 更新
🐧「……ただいま」

宿舎の空気は妙に静かだった。
誰も騒がない。だが、皆落ち着いてはいなかった。
キャップを深く被ったままドアを開けると、僕が帰ってくるのを待っていたかのように、一斉に視線が集まった。
出発時にはいなかったリノヒョンとスンミナも揃っている。

🐿「お、おかえり……!」
🐥「どうだった!?」
🦊「ヒョン……」
一気に詰め寄る弟たちと、壁際に凭れたまま腕を組んで僕を見るヒョンライン。
🐺「おかえり、あなたの下の名前。まずはこっちに座りなよ」
数秒黙って、言われるままソファーに座り、それから帽子を脱いだ。

🐧「まず、熱愛じゃない」
👑「やっぱり!?」
🐖🐇「違う気はしてたよな」
🐶「仮に本当なら、あんなに堂々と歩かないでしょ」
🐿「というか隠す気ゼロだったし」
🦊「チャニヒョンがずっと、最初から『デマ』って言ってました」
🐺「無駄に演技力の高いあなたの下の名前のことだから、嘘をつくならもっと徹底的にするはずだから」
🐧「なにそれ」
食い気味の弟たちにチャニの冗談が加わり、少しだけ空気が和む。
それでもちゃんと言わなければと、再び真剣な声を投げた。

🐧「誤報だとはいえ、迷惑かけてごめんなさい」
🐰「迷惑なんかじゃないよ。僕は普通に面白かったし」
🐺「リノヤ……」
🐰「それで?」

短く先を促す言葉に覚悟を決め、次の瞬間、ぽつりと呟く。

🐧「……姉さん」
🐰「……は?」
🐧「だから。あれ、僕の姉さん。姉貴だよ」
「「「ええええええ!?」」」
数秒の沈黙の後、悲鳴にも似た叫びで部屋が揺れた。

🐥「待って待って待って」
🐶「お姉さんだったんだ」
🐖🐇「え、お前の!?」
まるで男子校のイメージそのものの光景に、思わず「うるさい」と呟きながら、僕は眉をしかめる。
そうする間にも、メンバー、特に弟たちが大声で騒ぐ。

🐧「だからそう言ってる」
👑「いやいやいやいや!聞いてない!!」
🐿「初耳だって!今さらそんな重大発表ある!?」
👑「待って、整理させて。兄貴さんがluna llenaのブランドCEOなのは教えてくれてたじゃん?」
🐧「そうだね」
👑「疑ってるわけじゃないけど、彼は本当のお兄さんでしょ?」
🐧「もちろん」
🐖🐇「で、今日の熱愛相手がお姉さん?」
🐧「そう、実姉」
🦊「え、じゃあ、ヒョンの兄弟ってどうなってるんですか!?」
マンネの声に、僕は少しだけ迷った後、観念したように口を開く。

🐧「4人兄弟だよ、全員で」
🐥「4人!?」
🐧「長男がペイトン兄さん。luna llenaの人ね」
🐶「もちろん、それは知ってる」
🐧「長女が、エリザベス姉さん。兄弟はエルって呼ぶんだけど、芸名はリズ。どっちもミドルネームから取った愛称で、例の俳優だよ」
🐖🐇「スケールでか……。ただの俳優というか、ハリウッド女優って」
🐧「三番目が、僕ね。そして末っ子が弟。彼は一応一般人だよ」
🐶「やっと一般人だ。でも、一応って?」
🐧「まあ、会社作りたいとか言ってたから、ちょっとね」
🦊「結局そっち系!?」
🐿「ヒョンの一家、遺伝子どうなってんの……」
再びの悲鳴が聞こえ、マンネは頭を抱える。
しかし、続くヒョンジナの言葉に、その場にいた全員が思わずと言った感じで噴き出した。

👑「いや待って。今日のニュース、『超大物俳優と韓国極秘デート♡』ってやつ……。ヒョン、実の姉と熱愛出たってこと?」
🐰「あー面白い。記者さん今頃土下座案件だな」

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