第52話

両親-1🐰
237
2025/11/17 22:00 更新
🐖🐇「ちょっと待って。ハナ、これ見て。興味あるんじゃない?」
🐿「え、凄い。これほんと?韓国に来るの!?」
👑「お、この人どこかで見たことある。凄い賞をたくさん取ってる人!」
🐖🐇「ピアニストだよ。でも、作曲もされてる方」
🐥「あー、知ってる!僕の好きなゲームの音楽を作った人だ!アニメの曲も作ってたからリノヒョンも知ってるはず!リノヒョン!」
🐰「ん?ヨンボガ、呼んだ?」
🐿「これ見て!」
弟たちがスマホの画面を見ながら盛り上がっているようだ。
ソファーに凭れていた体を起こし、弄っていたスマホのカメラで弟たちの様子をしっかり撮ってから、渋々立ち上がり近付いていく。
見せられた画面にはとある女性が映っている。
🐰「なに」
🐿「ヒョンヒョン、この人知ってる?」
🐰「……誰」
🐥「アンデ!ヒョンの好きな日本のアニメのオープニングとエンディングを担当してる人だよ!」
🐖🐇「確か名前が……そうだ、MIYABIさん」
🐰「あー!知ってる知ってる!この方だったんだ」
🐶「……ヒョンうるさい」
離れた場所にいるスンミンが呆れたようにこちらを見てくるが、もちろんスルーしておく。
🐰「で、このページはなに?MIYABIさんがどうしたの」
🐖🐇「これはコンサートの告知だよ。テーマソングを担当しているアニメの韓国での新作公開を記念して、ソウルでコンサートを行うって」
🐥「うわぁ、いいな。僕絶対行きたい」
👑「あ、僕も!」
🐰「いいじゃん。でも、僕たちのツアーももう始まるんだよ。スケジュール的に厳しいかもね。一応チャニヒョンには相談に行こう」
🐶「チャニヒョンなら部屋にいるよ」
🦊「待って、僕も行きたいです!」
今度ばかりはスンミナの言葉を拾い、皆でスマホを持ってぞろぞろとヒョンの部屋に急ぐ。
イエナも話を聞いていたようで、可愛いマンネが立ち上がり、なぜかスンミナもその後に続く。
🐿「ヒョン!」
🐖🐇「チャニヒョ〜ン!」

ドアをドアをノックすると、リーダーの落ち着いた声が返ってきた。
🐺「開いてるよ〜」
🐧「僕もいるけどね。……って、わぁ、皆いるㅎㅎ」
🐰「あなたの下の名前もいたんだ。邪魔してごめんね。……犬を呼んだ覚えはないけど」
🐶「なんだか楽しそうだったからㅎㅎ」
🐺「それで、どうしたの?」
🐥「ヒョン、これ見てください!」
弟たち少し緊張した様子で、手を震わせながらスマホの画面を差し出す。
それを見て、僕は逆に落ち着きを取り戻し、冷静に説明する。
🐰「僕たちMIYABIさんの音楽が好きだから、ソウルのコンサートに行きたいと思ってるけど、当然既に決まってるスケジュールもあるから、チャニヒョンに相談してからにしようと」
🐧「これ、今日発表されたの?なんで……」
🐺「おっと……」
最初に反応したのはチャニヒョンではなくて、あなたの下の名前だった。
チャニヒョンの前に置いたスマホを奪うようにして画面に食いつき、文字を拾う。
チャニヒョンはと言うと、少し困ったような顔をしてあなたの下の名前を見ている。
🐺「あなたの下の名前、落ち着いて……」
🐧「落ち着けるはずがないでしょ、クリス。僕には会いに来てくれないのに、ほかのファンのためには渡韓してピアノを弾くんだ。それが母さんの答えだよ」
🐖🐇「え?」
🐶「母さんって……」
👑「あ!だからどこかで見たことあるって思ったんだ」
🐿「あーなるほど。え、いや、まだわかってないんだけど、僕だけ?」
🐥「ハニ、僕も理解してない……」
先程までの盛り上がりは一瞬にして鎮まり、ただ異様に気まずい雰囲気に変わる。
その中で僕は、机の上に置かれたあなたの下の名前の両手が震えていることに気付いた。
🦊「あなたの下の名前ヒョ?」
🐧「ごめん、ごめんね。楽しい雰囲気を壊して。そんなつもりじゃないのに……」
🐰「ティニヤ。それはいいけど、大丈夫じゃなさそう?」
視線をあなたの下の名前の手から全体へと戻すと、チャニヒョンがあなたの下の名前の頭を優しく撫でている。
さらによく見ると、あなたの下の名前の綺麗な頬には涙が静かに伝っていた。

プリ小説オーディオドラマ