スンミンside
スンミンさんのお父様やお兄様への挨拶も終わり
これからミノさんと一緒に住む
本館とは別の建物に行った
"もう1つ建物があるんですか?!"
なんて驚いていたけど
俺たちからはそう珍しいことじゃなかった
こっちの建物も
本館に劣ることなく綺麗で
ミノさんも喜んでくれてたから
俺的には満足だ
でも、1つ問題なのが…
完全に困惑して
どうしていいかわからない様子
まぁ、それも無理はない
やっぱり色々考えたけど
この部屋が1番なにかと対応がきくから
ここを使うしかなかった
俺でも広すぎだと思うのに
いつもこれより狭い部屋にいる
"ミノさん"からしたら
持て余してしまったり
上手く使えなくて困ってしまったりするだろうし
なにより、こんな広い部屋の中に1人だけで過ごすのはある意味辛い
でも、だからといって
俺と一緒の部屋使いますか?
なんて口が裂けても言えないし
言っちゃいけない…
その後少し、ミノさんの顔が歪んだ
なんか考えているようで
俺が呼びかけても気づいてない
俺の部屋を聞いた後に考え込んでしまった
ということは、俺のことでなにか問題が…
!?
全く考えていなかった
何かあったらすぐ対応できるようにと思って
近くの空いている部屋にしてしまった…
自分がいいと思っても
ミノさんは嫌がるかもしれない
それもそうだ
ミノさんは"剥がされたくない仮面"がある
その仮面の下を見てしまったらこの婚約は
なかったことになってしまう
例えどれほど心と体の距離が近くなっても
ミノさんとは必ず1枚の壁があって
それは越えたくても越えられない、、
というか"越えてはいけない仮面"なんだ
本心で言っているのかはともかく
とりあえずは大丈夫そう
後々になっても変えられるから
反応をよく見ておこう
これからずっと
この家にいてもらうことになるから
基本的には無理はして欲しくないけど
対処しようがない以上
多少俺とは遠くなっても
部屋を変える必要がある…
とは言っても
これより小さい部屋となると
客間や物置部屋になってしまう
ミノさんが喋りだしたと思えば
モジモジと恥ずかしそうに
口をパクパクさせていた
今一緒に部屋使うって言ったよね…?
あまりの衝撃的な発言に
上手く返すことができなかった
お互いがお互いのことを思って
なかなか言い出せなかったことを
勇気を出してくれて言ってくれたミノさん
そのお陰で、なんとか部屋の問題は解決しそう…
とは思うけど、本人は
バレる危険性が高くなることわかってるのか
部屋を一緒にするということは
基本的には行動を共にする
そして、寝る時も
あなたがその仮面を取った時も
"傍には俺がいる"
それとも、根本的に最初っから俺の勘違いで
この人は"ミノさん"であって"リノ"ではない…
これなら
ミノさんの負担も減るだろうし
プライベートな空間を維持できる
なにより、この契約を続けることができる
可能性が増える
ずっとミノさんのことばかり気にしてるけど
俺だって、、1人になりたいときぐらいはある
"適度な距離"もたまには必要なのだ
心なしかミノさんは
目を輝かせながら俺を見てきた
そう言って
テキパキと動き始めるミノさん
ここで止めたとしても
多分だけど止まってくれない…ㅎ
率先していろいろやって貰えるのは嬉しいし
とてもありがたいことだ
でも、、
これを毎回やられるとなると
ミノさんはもちろん疲れてしまうだろうし
俺も少し遠慮気味になってしまいそうだ
ミノさんは急に止まって
俺からあえて視線をそらして、話し始めた
さっきよりも落ち着いた声で話すミノさん
やっぱり、その言葉はミノさんからしたら
踏み込みすぎた言葉で
少しだけ恐怖や不安を与えてたのかもしれない
俺もあの顔合わせから帰ったあと
一人で猛反省したし…
こっちに視線を合わせて
朗らかな笑顔で微笑むミノさん
それはとても美しく
初めて会った時の様に"本心で笑ってるようにみえた"
なんて言ってまた動き出し
荷物を運び出してくれた
俺のことをよく見ていて
余計な心配をかけさせないようにもしてくれた
まるで、俺が考えてることを
全て見透かしているように
俺はその声の方向に走っていった
その後ミノさんに走るなって言われたのは言うまでもないけどㅎㅎ
ガチャ
一通り運び終わって
俺もミノさんも椅子に座ってくつろいだ
周りには、いつも通り置いてあった物なのに
ミノさんの私物が加わった今は
俺の部屋だけど、俺の部屋じゃないみたいだ
ミノさんが指を刺したのは
俺と兄と父…
そして今は"亡き母が映っていた1枚の写真"
どうせ知られることだから
今のうち話して置いた方が楽かもしれない
書類上はもう家族である
でもだからといって、
すぐに"家族の一員であると心では認識できる"とは言えない
そう優しく微笑んでくれるミノさんと
頭の片隅にある母の記憶がか少しだけ重なる
これもなにか1歩の前進かもしれない
俺が抜け出せない1つの闇、、
俺が発した声が
この余計に広い部屋に響いた
全然更新してなくてワラエル
本当にごめんなさい!!
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!