キスされた?
驚きのあまり 時が止まる
酔ってる?
俺が?まさか
酔ってるのはそっちでしょ?
お酒のことよ。
あとは夕飯ね。
ふふ
動揺してるのも可愛い
微笑みながらからかってみたけど
びっくりしてる?
キスなんて そんな
よくしてるでしょう?
リノと。
ちょっと胸が曇る。
グラスをテーブルに置きながら
目線を逸らした。
そうよね
リノの旦那さんだもん。
私じゃない
少し寂しくなって
目をふせる。
私にも可愛いハニがいるじゃない
可愛いからって
二人求めてはいけない。
贅沢だわ。
引っかけてるんだね。
呆れつつ
でもなんでそんな悲しい顔してるの?
そんな顔
余計に俺を掻き立てるには十分なんだけど。
グラスを置いたジナの手を掴む
触れると
ジナは俺の方を向いた。
少し切なげで
潤んだ瞳と艶めく唇。
ジナの唇が。
甘いんだよ。
囁きながら
また
お互い唇を重ね合った。
背徳感と
切ないく甘い
口づけを。
アルコールなんて
もう
飛んでいる。
トントンと足音がかすかに聞こえてきた。
誰か来る。
少しづつ体と顔が離れ
ジナとスンミナは
ソファーに落ち着く。
いいな 僕も飲もうかな?
あれ?
どうした?
なんか
静かだけど?
お義母さまが用意してくれてたお酒
おいしいわよ。
沢山ある。さすがねお酒強い人は。
ソファーから立ち上がり
気まずさから転換した。
スンミナを置いてキッチンへ行く。
用意するわね?ハナ。
ジナ いいよ
自分でやるよぅ。
せっかくだからゆっくりしてー
追いかけてキッチンへ向かった。
ちょっと やばかったな
口を押さえながら
体を落ち着かせる。
なんだったんだ
今のは。
俺も。
やっぱり酔ってたのか?
でも
あんな色気出されたら
押さえられない。
ため息をつきながら
ジナに取り上げられ残された
グラスのお酒を勢いよく飲み干した。
お酒 氷入れて
溶かして飲んでね。
ハナそんなに強くないから。
キッチンのカウンターで
お酒を作り
ハニに渡す。
ジナありがと。
グラスを受け取るけど
気になった。
なんでそんな
悲しそうなの?
スンミナに何か言われた?
あいつ結構言葉が直球だから。
微笑むけど
確信をつくように強い意志で聞いてみる。
やめて
急に強くなるの
それ
いつも可愛いのに
急に男になるの。
そういうのほんとに
弱い。
眼が潤み
顔がほてる。
動悸が早まる。
動揺して固まってると
ハナが近寄ってくる。
私に顔を近づけて
耳元で囁く。
ジナこれ弱いよね?俺の誘い。
その顔ダメだよ
俺もスイッチ入っちゃう。
やめて
囁かないで
弱いのわかってやってる。
少し引きつつ
ハナの顔色を伺うと
そのまま口付けられた。
さっきのスンミナと違くて
慣れて優しいキス。
ああ。やっぱり
大好きな唇。
吐息と舌が絡み合う。
少し唇を離して
呟く。
僕 アルコール弱いから
酔いそうだよ?
じゃあ
このお酒 口移しで飲んでみる?
もっと私の味を
味わって?
私を捕まえていてね。
イタズラに
少し強気で聞いてみる。
キスで気づいた。
近づいて気づいた。
お酒とハナの匂いを感じ
その後に残る
シャンプーの匂い。
ハナまだシャワー浴びてないわよね?
その残り香は
一体
誰の?
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!