今日は実家で秋夕のお祝い。
兄さん家族も来るし忙しいな。
父さん母さん元気かな?
ふかふかのぬいぐるみ。
お気に入りなの。
オンマ、アッパいい?
ぎゅっと抱きしめ
見上げ恥ずかしながらも懇願する
愛娘可愛い。
私に似て可愛い。
さすが私の娘。
おねだり上手。
よくわからない形のぬいぐるみが好きなのは
旦那似なのかしら?
なんか、リノがため息つきながら俺を見てる。
…馬鹿にした気がしたけど
まあいいや。
出発しよう。
今日も綺麗だなーうちの奥さんは♡
最近買ってもらったおもちゃを抱きしめながら
オンマが差し伸べた手を握る。
握られた手は温かく
切れ長の瞳は
優しく微笑む。
溶けてなくなる瞳はオンマに似たチャニ。
ちょっと!俺も行くから!
おじいちゃんたちに会いたい!
置いてかないで!
ドタバタと玄関へ向かうチャンビンは
少し抜けてる。
でもいざという時は意志も強く
頼りになる存在。
そこはうちの旦那も一緒。
オッパ似の長男。
憎めないのよね。
ふと可愛いうちの旦那を見る。
チャギヤどうしたの?
お腹すいた?
早くいって秋夕のご馳走食べよ?
なんで惚れたのかわからないけど
惚れた弱みね。
可愛いのは認める。
私を見つめ呆けて
ハムスターみたいな口を眺めながら
ため息をつき
車に乗り込む。
もちろん私が運転するのは惚れた弱みなの。
指定された一軒家の近くでスマホを眺める。
久しぶりにアメリカから母国に帰ってきた。
少ないお休みだからお姉ちゃんに会いたくて
そしたら秋夕で旦那さんのご実家に行く日と
私の予定がかさなちゃった。
ヌナに相談したら快く招待されたけど。
ちょっと気まずいかも?
でもお姉ちゃんに会いたいし…
恥ずかしくて素直には直接言えないけど。
姪っ子にも会いたいしね。
まっている間
爽やかな夏の風が私の髪をそよがす。
草木の香りを嗅ぎ、木漏れ日の煌めきを眺めながら
青空を仰ぐ。
あ、入道雲。
雨が
降る。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!