スウェーデンに寝たきりがいない理由が腑に落ちた、現地のよもやま話。
スウェーデンには寝たきりがいないのは、なぜ?
2024年冬、理学療法士として、スウェーデンに医療と介護の視察に行ってきたときのこと。
・主な視察先:
地域医療センター、リハビリセンター、訪問リハビリ、高齢者向けジム、医療行為もしている民間のジム、高齢者団体、現地在住の高齢者宅、高齢者施設…
現地コーディネーターのダールマン容子さんに同行して頂き、いろんな場所を訪ねた。(本当に素敵な方なので、別途紹介したい)
冒頭の【問いへの答え】を実際に自分の目で見て、耳で聞いてきた。
もう、学びが深すぎて、衝撃が大きすぎて、頭がパンクしそうだったけれど、それでも刺激的でワクワクドキドキな数日間を過ごした。
今思うと、夢の中にいたような数日間。
そして、現地の視察を終えた最終日。
なんと、ダールマン容子さんの大人気YouTubeチャンネル『Nord-Labo 北欧研究室』にゲストとしてお邪魔させてもらった。
(現地のびっくり話、ぜひぜひ、覗いてみてくださいね。)
(他に北欧での井戸端会議的なこのチャンネル、個人的にも大好きなチャンネルなので、ぜひゆるっと見てみてください^^)
まだまとめ切れていなかった視察の学びを、ここではまとめていく。
北欧びっくり①:3時間で退院!?スパルタすぎる医療
まず驚いたのが、退院の早さ。
膝の靭帯の手術を受けた容子さん自身、なんと術後3時間で退院だったらしい。
これには、本当にびっくり。
麻酔が切れたら、さぁ退院
というレベル。
傷も塞がってなければ、(術式や程度にもよるが)基本的に手術した足は床につけてはいけない状態。
(例に漏れず、容子さんも松葉杖での退院となる)
日本では、ここからリハビリをして松葉杖での歩行や、膝の曲げ伸ばしの練習、筋力訓練…と1〜3週間くらいは入院するのが(私の勤める総合病院では)スタンダードであった。
しかしこれは、例外じゃなくてスウェーデンでは“ふつう”。
視察先の医療スタッフに聞いても、「1〜3日で帰るのが基本ですね」と、あっさりである。
しかし、これが可能なのは、在宅ケアの体制が充実しているから。
病院で完結させるのではなく、住まいの中でのサポートと、回復を前提としたリハビリ環境が整っているからできること。
日本だと「退院して困らないように、入院中に頑張りましょう」が主流だけれど、スウェーデンでは「退院してからがスタート」なのである。
北欧びっくり②:マンパワーに頼らない文化がすごい
そして、高齢者施設でのこと。
基本的に、介護は「マンパワーではなく機械で」という考え方が主流であったのにも驚いた。
日本ではまだまだ、マンパワーで賄っている部分をスウェーデンでは完全に機械で行っているのだ。
ベッド⇄車椅子の移乗や、転倒時の起き上がりにも、当たり前にリフトが使われている。
「人が持ち上げるよりも、機械で安全に」と考えるのが当たり前。
日本ではいまだに“人手による介助”が主流だけれど、スウェーデンは迷いなく“効率と安全を優先”。
「介護する人の体も大事にしよう」という社会の意思の表れだとも感じる。
北欧びっくり③ :「自分の体は、自分で守る」マインドの強さ
最後のびっくりは、現地の高齢者のマインドである。もう、自己管理の徹底っぷりがむしろかっこいい。
週に2〜3日はジムに通い、曜日ごとに映画サークル、水彩画、ウォーキングなどなど、毎日、忙しなく楽しみつくしている。
高齢者向けジムに行くと、杖や歩行器を使っている方たちが、なぜかジムの中では何も使っていない。
施設のスタッフに聞くと、
「ここでは“自分の限界に挑戦する”がモットーだから、あえて使わないのがルールなんです」
とのこと。
もし転んでも、「人がいるところでよかったね」となるらしい。
なんとも、潔い。(多分、日本では大変な感じになる)
しかし、その背景には「自分の体は自分で管理する」という、強い意思がある。
誰かが守ってくれることを前提とするのではなく、
「自分のことは、自分で決める」
というマインドが、共通して根付いている。
自分がいくつになっても楽しみたいから運動をするし、今より動けるようになりたいから、限界に挑戦したい。
(言葉を選ばずにいうと)日本でいう“意識高い系”のごく一部の人がスウェーデン人、みたいな印象を受けてしまった。
どちらが良い悪い、じゃないけれど
もちろん、日本のように「安全第一で、何かあったら大変」という安全第一な文化も大切だと思う。
スウェーデンの個人主義が光る一方で、日本の“助け合い精神”には、日本特有のあたたかさがある。
でも今回、容子さんとの何気ない会話や、視察先での光景を通して、
「人は何歳になっても、自分の意思で生きていくことが大事なんだ」
というシンプルな考えに着地した。
「私が高齢になっても、自分のことは自分で決めたい」
そんな漠然とした感想を持ったのも、事実である。
YouTubeで“リアル対談”公開中🎥
そんな現地での視察の様子や、容子さんとの対話の一部は、YouTubeにもアップされています。
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