中国、天安門事件37年を報じたNHK海外放送遮断 情報統制で多くの若者は事件を知らず

記者会見する中国外務省の毛寧報道局長=6月4日、北京(共同)

【北京=三塚聖平】天安門事件から37年となった4日、中国では事件について伝えたNHK海外放送のニュース番組が遮断されるなど当局が情報統制に躍起となった。現在、中国の若者の多くは事件について知らない状況になっている。

中国では4日、NHK海外放送の天安門事件37年のニュースの際、1分超にわたり放送が遮断され、画面上にカラーバーと「信号異常」との中国語が表示された。中国当局が不都合な内容だと判断し放送に制限を加えたとみられる。

中国で天安門事件はタブー視されている。中国のメディアやSNSでは、事件から37年となったことに関する話題は見当たらない。

当局の徹底した情報統制もあり記憶の風化は進んでいる。北京で働く40代の男性は「自分より若い世代の多くは、事件があったことも知らないのではないか」と指摘する。海外留学に出て初めて事件を知ったという若者も少なくない。

中国政府は、海外で事件の犠牲者の追悼や中国批判が続いていることにいらだちを見せている。中国外務省の毛寧報道官は4日の記者会見で、ルビオ米国務長官が天安門事件に関して中国当局の対応を非難したことに対し、「中国の政治制度と発展の道を中傷し、中国の内政に干渉した」と反発。「強い不満と断固とした反対」を表明した。事件については「1980年代末の政治風波(騒ぎ)について、中国政府は既に明確な結論を出している」と従来通りの認識を示すにとどめた。

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