中国大会決勝で無四球完投、アンダースローの創志学園・請川陽万投手
(2日、春季中国地区高校野球大会決勝、創志学園3―1石見智翠館) 最後の打者をサードフライに打ちとると、マウンドで人さし指を立てた右手を高く掲げ、ホッとした表情を見せた。9回1失点の堂々たる完投。創志学園の背番号18、アンダースローの請川(うけがわ)陽万(はるま)投手(2年)だ。 【写真】勝利してマウンドで仲間と喜ぶ創志学園・請川陽万投手(右上)=2026年6月2日、島根県立浜山、中川壮撮影 低いリリースポイントから打者に迫る高めの直球がさえた。取ったアウト27個のうちフライアウトが16個。4本のヒットを打たれたが、バットの芯に当たったのは八回の三塁内野安打だけだった。 「一人一人、とにかく目の前のバッターに集中した」 4月29日の春季岡山県大会準々決勝。高校に入って初めて、公式戦で先発した。一回に3連続長短打を浴びるなどして2失点。制球が安定せずに四球や死球を出し、四回途中で降板した。 「バッターと戦わんといけんのに自分と戦って崩れた」 それ以来の公式戦となったこの日、「見かえしてやろう」と燃えた。四死球なしで95球を投げ抜き、「目の前の一人一人」と向き合うことを愚直に実行した。 チーム内の競争は激しい。春季中国地区大会の1回戦と準決勝の2試合で、背番号1の鈴木咲太郎投手(2年)ら計5人が登板。好敵手たちの熱投に「自分もやらんといけんな」と刺激された。 アンダースローは中学1年から。中学3年でオーバースローに変えたが高校入学時、門馬敬治監督に「甲子園で勝つには変則が要る」と請われ、自らも望んで戻した。 「最後、3年生と一緒に甲子園に行きたい」(中川壮)
朝日新聞社