動き出した静岡市の新アリーナ構想 運営する事業者がいち早く名古屋市に設置した施設から見えた期待と課題とは(静岡)
(静岡市 難波喬司 市長)
「落札者は株式会社NTTドコモを代表企業とするThe ShizuokaAllianceです」
2026年2月、ついに本格的に動き出した静岡市のアリーナ計画!
構想が浮上してからおよそ30年にわたる紆余曲折を経て、「NTTドコモ」を代表とする企業グループが運営事業者に決定しました。
「REBOOTSHIZUOKA」をコンセプトに、東静岡駅北口に2030年オープン予定。
最大収容人数は1万人、プロスポーツの試合や音楽興行などで年間112万人の来場者を目指す、まさに一大構想です。
”アリーナがある静岡市”は、一体どんな街になるのか?
その未来図のヒントを求め静岡市のアリーナと同様に、「NTTドコモ」を代表とした企業グループが運営する愛知県の「IGアリーナ」を取材!
(IGアリーナ 勝亦 健さん)
「みんなに幸せや驚きを届けられるようなアリーナを全国でつくっていけると最高ですね」
”静岡の先行事例”ともいえる愛知県のIGアリーナを取材したところ、静岡市の今後の課題や街が発展する展望も見えてきました。
(高山基彦 キャスター)
「愛知県名古屋市にやってきました。私の後ろにあるのが去年オープンしたばかりのIGアリーナです」
2025年7月、愛知県 名古屋城のすぐ近くにオープンした「IGアリーナ」。
愛知の”ターミナル駅”である名古屋駅から電車で15分、アリーナの周辺には商業施設や公園、住宅街があるなど立地条件は静岡市のアリーナ建設予定地と似ています。
一体どんなアリーナなのか?中に入ってみると・・・
(高山基彦 キャスター)
「見てくださいこれ!広い、こんなにすごいんですかIGアリーナって」
目に飛び込んできたのは開放感のあるメインアリーナ!最大収容人数は1万7000人で国内最大級のスケールです。
(高山基彦 キャスター)
「一歩踏み入れた瞬間の圧倒的な空間の広さ。あと天井の高さが凄い」
(IGアリーナ 勝亦 健さん)
「スケール感を感じていただけるのは天井の高さが一つの特徴だと思います。高さ30メートルでどんな海外や日本のアーティスト、スポーツのセットでも収まる、そんなスケール感になっています」
座席は4階席までアリーナを囲むようにそびえ立っていて、一部の席は『イベントに合わせて高さや角度を変えられる』”日本初”の技術が取り入れられるなど、どこに座っても臨場感を味わえるような工夫が凝らされています。
ところで「NTTドコモ」といえば携帯電話会社のイメージが強いですが、なぜアリーナ運営に乗り出したのでしょうか?
一見、無関係な事業と思いきや実はこのアリーナには”ドコモのノウハウ”が存分に活かされているといいます。
(IGアリーナ 勝亦 健さん)
「通信設備が”世界最高峰”。アジア初の設備などを入れていて非常にお客様に満足いただいている。みんなで感動を発信してその場にいる人だけでなく周りの人も盛り上がってまた人の賑わいがアリーナに戻ってくるみたいなことが最高だと思ったので、通信設備にも力を入れて用意しました」
IGアリーナではドコモが誇る最先端の設備により、ノーストレスで快適な通信が可能に!
1万人以上の観客が同時にネット通信しても”電波の干渉を避ける工夫”が凝らされているということです。
そんな最新技術が満載のIGアリーナ、近くに住む地元住民はどのような印象を持っているのでしょうか?
(男性①)
「バスケットを見ているんですけど、元々愛知県体育館でやっていた。アリーナになって会場も大きくなって面白くなりそうだなと」
(女性)
「自分が好きなアーティストや子供向けのイベントが出来たら行きたいなと」
一方、否定的な声も…
(男性②)
「ここは自転車で走れたり市民の憩いの場になっていて、(アリーナ工事で)自転車で走れるコースが無くなってしまって短い距離になった。本当に必要だったのかなと正直思っています」
一方、「アリーナ」を建設する際、どの地域でも問題になるのがイベント開催日の”混雑”と”騒音”。
静岡市も大きな課題と捉えていて、混雑緩和に向けて「駅から直結するペデストリアンデッキ」の整備などが議論されています。
IGアリーナはこれらの問題をどのように解消したのでしょうか?
(IGアリーナ 勝亦 健さん)
「イベントが終わって帰られる方が殺到するときは朝の通勤ラッシュと同じだけの(電車の)増便をしていただいている。音の面では2025年は年越しライブを開催したのですが、(近隣住民から)音の指摘はゼロでした。それぐらい音の密封性がある」
アリーナの設計段階から「防音性の高さ」にこだわり抜いたほか、名古屋市と調整を重ねイベントの「帰宅ラッシュ」に合わせ、「最寄り駅から出発する電車の増便」を実現。
”地域あってのアリーナ”と語る担当者の勝亦さんですが、開業によるプラスの影響は周辺地域にも。
アリーナから徒歩10分ほどの場所にある「柳原通商店街」。
コロナ禍の影響もあり、これまではシャッターが閉まっている店舗が目立っていたそうですが、アリーナ完成のタイミングに合わせて次々と新しい店がオープンしたということです。
こちらはその店の一つ「麺 れおん」。
(麺 れおん 店主)
「アリーナが出来るのに期待してここにオープンしました。コンサートとかライブがある日は集客が通常の1.5倍から2倍になる。それに合わせてアルバイトを増員している」
周辺地域に活気を生み出すなど、「好調な走り出し」といえるIGアリーナですが、一方で直面している課題も・・・
(IGアリーナ 勝亦 健さん)
「準備をしている日やイベントが無い日にも周りに人が賑わって楽しいことが起きている。そういうふうにイベントが無い日も楽しんでいただけるような街のにぎわいに還元できることをやるのが次の課題」
”アリーナ事業の意義”はイベントの成功だけでなく、「そこから波及して周辺地域を活性化させること」だと話す勝亦さん。
地域のスタートアップ企業と連携し、「アリーナを絡めた新事業の創出」などの試みもすでに動き出しています。
(IGアリーナ 勝亦 健さん)
「アリーナというのはイベントで楽しいのはもちろんですが、少しおこがましいかもしれないですけど”地域の心臓”になれたら最高だなと思っています。新鮮な血流、人のにぎわいが街の至るところに心臓からバっと届けられる。人が賑わい経済が賑わい、楽しみ喜びを触れていくそういうことが、我々もぜひ実現したい」
静岡市の新アリーナは2027年夏から建設が始まり、2030年春にオープン予定。
”アリーナの開業”がゴールではなく、”開業後”の地域発展を見据えた視点が求められています。
【スタジオ】
(徳増ないるキャスター)
「静岡市の新アリーナ計画いよいよ本格的に動き出していますが、鳥海さんはスポーツ観戦などもお好きですけど、この名古屋の先進事例というのはどのようにご覧になりましたか?」
(鳥海高太朗コメンテーター)
「素晴らしいと思いますけど、まず一番最初思ったのは今回NTTドコモさんがやっていて通信設備ですよね。やはり試合見ている最中あとはそういう休憩時間
そういった時にだいたい友人なんかに写真とか送ろうと思っても送れないようなスタジアム、これはもう日本だけじゃなくて世界的にやはり世界のスタジアムに行ってもやはりそういうことは起こっている。これは解消できているというのはまずドコモがやっているメリットとしては大きいというところがある。それとあと必ずVIPルームですね、これを今特にバスケットボールのBリーグが最低何室を設けなきゃいけないという規定があるそういったところも踏まえてこういったことがやってますし、あと音響ですね一番大きいと思っているのは音響がいいと、いいアーティストの方がコンサートで来るということが増えるんですよ間違いなくそうなるとそういった方が静岡に来ていただいてそこでお金を落とす経済的な効果というのも非常に期待できると思うんですけど、今度エスパルスのホームスタジアムがJR清水駅前にこれが動くことになれば今度東静岡そして清水両方の側面で考えなければいけないそういった中でさっきの終わった後の電車をラッシュ時並みの本数にするというこれやっぱりすごく大きいことだと思っていまして、私がエスパルスのアイスタに行くときに東京に新幹線で戻らなければいけないときは、もうアディショナルタイムの時に出てバスに乗らないともう最後までいた日もあるんですけど、1時間から1時間半変わってしまう5分10分の差で出るのにこういったことが解消されるとより試合を集中して楽しめるっていうこの密度の濃い観戦ができるっていうのもねあってこれ県民の誇りでもあるかなと思いますね」
(津川祥吾コメンテーター)
「急いで帰らなきゃいけないってことにならないってことですよね」
(徳増ないるキャスター)
「通勤ラッシュ並みに増便っていうことがねできるのかどうかその中に本当に注目ですよね。津川さんは、この混雑などの問題もね心配されますけど一番今気になっているところは?」
(津川祥吾コメンテーター)
「人の流れ車の流れの予測をする。計画をすることを交通需要マネジメントって言うんですけども名古屋との比較で言うと、名古屋も非常に自動車社会なんですけれども先ほどの地図見ていただいても分かるように、鉄道・バス網がやっぱり静岡よりもしっかりできてますネットワークになってます。そこがやっぱり静岡と違うところですよね。やはり静岡の人はどうしても車で行きたいという人が多くなってしまうかもしれない、だから例えば電車を多く出すのもそうなんですが例えば駅前のですね各駅前例えば藤枝駅前の駐車場に車を止めて電車で行くみたいなこれパーク&ライドって言いますがこういったものを組み合わせて人の大きな流れをしっかりと計画をして流れを作っていくということはとても大事だと思いますね」
(徳増ないるキャスター)
「他の地域にもこうしたアリーナありますけど静岡ならではの特徴というか差別化というのはどういうふうにしていったらいいと思いますか?」
(津川祥吾コメンテーター)
「どうですかね名古屋はね名古屋城って言ってますけども、静岡ですからね富士山が見えたりお茶がおいしいというのを売り出したいところなんですが、鳥江さんどう思いますか?」
(鳥海高太朗コメンテーター)
「一番僕が参考になるのは佐賀なんですよ。佐賀が佐賀アリーナっていうのを何年か前に開業して今まで本当に佐賀って観光スポットが静岡よりも少ないんですけど、でもそこができたことによってそこを目当てに行く、そして陸上競技場が横にあってさっきあのランニングコースとか自転車の道が減っちゃったって話があったと思いますけど、そういったのもね実はその地域の人がランニングしたりサイクリングしたりっていうそういうようなね空間を作っているっていうので、そこでやっぱり佐賀はやっぱりバスケットとバレーボールのチームがあってやはり同じような感じになっているということで今こういう地方にアリーナを作ることによって特にビジターチームのお客様を呼ぶっていうこともあるのでそういうところも含めてもいい事例いっぱいあるんで、どんどんいろんなところの良さを吸収してほしいなと思いますね」
(徳増ないるキャスター)
「お手本はいっぱいあるんですね。アリーナは建物ができたら終わりではなくてそこからが街づくりのスタートになると思います。地域の心臓という言葉もありましたけれども、どんな心臓になれるのかちょっと私たちもイメージを膨らませていきたいと思います