砂と共に舞う
グロイね。
ここ読んでる時はほんとに「落ち着けよ……」って思ってたよ。
あと、アニメでグロさナーフされませんように。
お願いします。
皆さんに聞きたいのですが、レムを六章最後で復活させるとき、塩レムかハイブリッドレムどっちがいいです?
参考にしますので、コメントにぜひ。
来年かあ……4期。
神様許してくださいの回だけはリアタイする。
血を吐いても。
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『ユリウス、メィリィ。一時撤退だ。――分が悪すぎる』
『つまり、ナツキくんは自分の見た光が、『賢者』の仕掛けた防衛機構みたいなもんの光やないんかって疑ってるゆうこと?』
『あと、メィリィは俺らに黙って何匹か魔獣を連れてきてるだろ』
『うえ!?ま、待って待って。確かにい、お兄さんの言う通りだけどお……なんで、お兄さんはそれを知ってるのお?』
『安心しろ。別にそれを叱ろうって話じゃない。お前なりの保険ってのはわかってるつもりだ。ただまぁ、疑われる要因にはなったけどな』
『は、離せばいいのお?そおしたら、怒らない?』
『別に逃がす必要もない。つか、必要だと思ったら使ってくれ。花魁熊の群れに囲まれて追われるときとか、すごい助かる』
『────』
『子どものすることだぞ。大目に見てやれよ』
『それが扱いに相応のことしかできない子であれば、私も全力でそうしよう。だが、手放しに信用するには彼女の力は強すぎる。ましてや、この魔獣の園ともいえるアウグリアの大地では、ね』
『ならなおさらだろ。竜車じゃお隣さんなんだから、ちゃんと仲良くしてくれ』
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「──!ここ、ここは覚えてるわ!」
「ベティーもかしら」
「じゃあ、スバルは大丈夫ってことよね!?」
エミリアが安堵を顔に貼り付けてにこやかに笑う。
良かった、と胸を撫で下ろす。
あれ以上あの光に殺されてしまうところなんて見たくなかったから。
「ナツキさんの言うことも、わかりますけどね……」
ただ、スバルの言うことは優しすぎる。
癪だが、ユリウスの言い分に頷きたくなるほどだ。
「──自分の過去の言葉を聞くなんて、なんだか変な気分だわあ」
メィリィが髪をいじり居心地が悪そうにいじける。
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『どっかで花畑が途切れてるとしたら、少なくとも四方八方から狙われる心配だけはなくなるわけだ。端っこがあるかどうか、試す価値はあるんじゃねぇかな?』
『バラバラに行動して、逸れてしまっては元も子もない。それに、だ。メィリィ嬢の手助けなしに魔獣の直近を進ませるのは気が進まないな』
『──エミリア!!』
『──!?』
『──っ!?』
『やっぱり、あの光は攻撃──』
『スバル!次がくるのよ!』
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「大将ッ!平気ッかァ!?」
『E・M・M』を発動したスバルの体に確かめるように何度も光が叩き込まれる。
「死なないのが不思議ということでしょうか……?」
「──なんか、滑稽だなァ……」
光が確かめるようにスバルを狙うのが、なんだかすごく滑稽に思えてしまった。
「当たってないってわかってるのに、すごーく痛そう……」
スバルが声を出すから余計にそう見えてしまう。
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『熱?熱が、氷を焼いたのか?』
『地面に落ちたあれって……針?』
『いくぞ!俺から離れすぎるな!この光の中にちゃんと入ってろ!』
『わ、スバル、すごい!何本も光が飛んできてるのに……』
『空間の捩れが、E・M・Tで無効化されるのよ!』
『え?』
『言ったはずかしら!ここの捩れは、ベティーが屋敷で見せた『扉渡り』と似たようなものだって。つまり、歪んだ空間が元に戻るのよ!』
『ヤバい……エミリア!?』
『スバル──』
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「こ、れは……スバル様……」
クルシュが苦しそうに呻きながら、体を起き上がらせる。
「クルシュ様、大丈夫ですか……?」
「ええ……苦しいですけれど、話すくらいなら大丈夫です」
尚も、クルシュの瞳にはスバルの姿が映っている。
「スバル様……」
「なーぁるほど……話だけで聞くよりも、見ている方がずっと楽しいねーぇ」
「それは何よりです、ロズワール様」
「……あれ?」
「どうかしたかしら?エミリア」
「ううん……さっき、あそこのスピーカーから、ちっちゃく『見つけた』って聞こえた気がしたの」
「こ、怖い話かしら……?」
ベアトリスが顔を青くして身体を震わせるから、エミリアが慌てて手を振る。
「違うの、そういうのじゃなくて……」
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『――いつまで寝ているの。いい加減に起きなさい、バルス』
『分断……そうだ、分断!他の連中は!?』
『俺が連れてくるなんて言ったから……『賢者』に会わせれば起こせるかもしれないなんて考えて、それでこんなことに。ダメだ。絶対に、クソ、レムだけは……!』
『バルス、落ち着きなさい。今は焦っても……』
『なんでお前はそうやって落ち着いてんだよ!レムのことが記憶からすっぽ抜けてるからって、心配じゃないのかよ!?』
『――っ!そんなわけがないでしょう!レムを心配しているのが自分だけだとでも思っているの?図に乗るんじゃないわよ、バルス。実感がなくても、ラムはレムの姉よ。馬鹿にしないで。……あの子とは、微かに繋がってる感覚がある。だから少なくとも今は無事よ。それだけ信じて、ひとまず落ち着きなさい』
『……悪い。ごめん。ホントに、今のは俺が馬鹿で最低だった』
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「す、スバル、落ち着いて……」
取り乱すと視野が狭くなってしまうのはスバルの悪い癖だ。
それをサポートしてあげたいから、エミリアはスバルの元を離れるのが怖かったのだけれど。
「大丈夫かしら、スバル……」
「──まずいわね」
ラムが、誰に返答を求めるでもなくそうつぶやく。
「ラムの記憶が確かなら、これは……」
ラムの記憶と齟齬がある。
なら、それなら──
「──最悪だわ」
本当に、気分が悪い。
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『分かれ道だ』
『右は……ヤバいと思う。碌なことにならない気がする』
『……化け物だ』
『……ここも、罠か』
『──ッ!』
『かふ──』
『――ルス!!』
『――いつまで寝ているの。いい加減に起きなさい、バルス』
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「スバル殿──!」
あまりにも呆気ない、死。
そして、あまりに無理解なそれに言葉すら出せない。
「火……魔獣によるものか……否、」
推測する。
が、何しろ一瞬すぎた。
それに、自分のうちにある動揺により、まともに思考が回らない。
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『バルス、そろそろ落ち着いた?大丈夫なら話をするわよ』
『あ、ああ。大丈夫、だ。……ここにいるのは、俺とお前だけか?』
『ナツキくん、ラムさん。――お喋りはいったん、止まっとこか?分かれ道、や』
『確かに右からあからさまに嫌な雰囲気はきてる。けど、これはちょっとばかりあからさますぎるだろ。まるでくるな、と言わんばかりだぜ?』
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「──右」
エミリアが、なんだかすごく嫌なものを耐えるように顔を顰める。
「大丈夫、よね?スバル」
嫌な予感がする。
スバルたちに、すごく嫌なものがまとわりつくような気がする。
そうなった時、最悪が起こる気がして──、
「──スバル」
「──煩わしい」
ラムが、瞳を伏せて俯く。
また、まただ。
また覚えていない会話だ。
道を変えたのに。
「──どうなると言うのかしらね」
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『さっきから、お前、ホントに何のつもりだ?』
『別に』
『別にじゃねぇよ!何のつもりなんだって聞いてんだよ!人が黙って進んでりゃ、ちくちくちくちくと聞こえてんだよ!舌打ちも今のが初めてじゃねぇだろ?なぁ、オイ、何のつもりなんだよ!』
『別に何のつもりもないわ。ラムからバルスに言うことは何もない』
『何にもなしでお前は年がら年中チッチッチッチ舌打ちしてんのか?してねぇだろ?してねぇのにしてるってことはする理由があるってことだろうが!』
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「──スバル?」
エミリアが僅かに狼狽える。
それは、ベアトリスやガーフィールも同じことだ。
なんだか、嫌な目をしている。
少しずつだけれど、変えられた。
『何か』に。
「どうしたの、スバル……?」
ラムの方を向けば、居心地が悪そうに俯いている。
「──スバル……」
ラインハルトやユリウスも小さく何かを呟いているから、不安が伝染しているのだとわかる。
「──どうしたの、?」
わからないことが、こわい。
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『ずいぶんと、バルスは進むのに熱心な様子ね?』
『当たり前だろうが!何のためにここにきたと思ってんだ?賢者に会うためだろうが!そのためにこんな苦労して、進んで何がおかしいんだよ!』
『違うわ。――ここにきたのは、賢者に会うためじゃない』
『ああ?』
『ラムたちがここにきたのは、レムのことを元に戻すためよ』
『同じ、ことだろうが!賢者に会って、レムを助ける!一緒だ!』
『一緒じゃないわ。レムを助けることが先にきて、賢者に会うのはその後ろ。優先順位が違う。……そう、優先順位が違うのよ』
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「言いたいことは分からなくもないかしら。ただ、ここでそれを言って何になると言うのよ?……スバルも、ラムも、正気じゃないかしら」
ラムに聞こえるように、ベアトリスが言う。
ラムは、何も言い返さない。
「──喧嘩するのお?ラムお姉さんとお兄さん。わたしたちの前ではあ、そんなふうに見えなかったけどお」
「──そうでしょうね」
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『地下で目を覚まして、バルスはレムのことを心配した?エミリア様のことは?ベアトリス様のことは?見当たらない誰かのことを、ちゃんと心配した?いいえ、してないわね。バルスはしてない。バルスは、レムのことなんてどうでもいいのよ。エミリア様やベアトリス様のことで頭がいっぱいなの。別にそれでもいいわ。それだけの男ってだけだから。でも、レムが可哀想』
『……黙れ』
『レムはバルスのこと、信じてたんじゃないの?ああ、それもバルスから聞かされただけの都合のいい話だからわからないけど。案外、適当なことを言っているだけかもしれないわね。女の前では都合のいいことばかり言う。エミリア様やベアトリス様もお可哀想だわ。こんな男に騙されて!』
『黙れよ!』
『いいえ、黙らない。何度でも繰り返すわ。――バルスは、レムのことなんて、どうでもいいと思ってる。このまま見つからなくても、せいせいするだけなのねって』
『――ふざ、けるなぁ!!インビジブル・プロヴィデンス――!!』
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「──ラム……」
あまりにも、酷い言い様だ。
そして、いい加減に気づく。
あの日、エミリアたちが再開した時のスバルとラムは、こんなのじゃなかった。
つまり、消えた世界なのだ。
スバルが苦しんでしまう、世界だ。
「どうして……?」
「昴……!!」
菜穂子が焦って立ち上がる。
それを賢一が収めるが、両者の顔に浮かぶ焦りは消えない。
「どうしちゃったの……?ラムちゃんも、なんだか様子が変だわ」
「ああ……シリウスの時と同じなのか……?」
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『バラバラにしてやる、クソ女。……お前が、お前なんかが、レムとそっくりな顔で俺を見てたと思うと、反吐が出る』
『あんな、ラムさん。確かに空気も悪いし、色々と気持ちがささくれ立つのもわかるんやけど……』
『そんな話は今はどうでもいいでしょう。それよりも、あの愚物を――』
『――そうやね。どうでもええわ、もう』
『あ、く……?』
『どっちが有用か、見比べた結果の判断や。勘弁したってな?』
『ほんなら……』
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血飛沫。
風が、アナスタシアの体を両断する。
それを、見て──
「──なるほどなあ?うちは覚えてへんけど……酷いお話やね」
アナスタシアが、やや冷や汗を浮かべて笑う。
エミリアは、衝撃で声すら出せない。
「す、ばる?」
ひどい、ひどい。
こんなの、こんなのがあっていいのか。
こんなこと、普段のスバルなら絶対にしない。
優しい子だって、エミリアはそれを知っている。
だから──
「──どうして、こんなこと……」
原因が、知りたかった。
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『は、放せ!放せぇぇぇ!』
『いややぁ!ウチ、死にたない……!』
『もう死んでんだよ!助かるわけねぇだろ!?放せ放せ放せ放せ放せ放せ放せ――ッ』
『いや、いやぁ!置いて、置いてかんでぇ……っ』
『今さら言ってももう……ぐあ!?がぁぁぁぁ――!?この、馬鹿、クソが、とっとと死ねよぉ!!』
『い、やぁ……っ』
『パトラッシュ?』
『おい、パトラッシュ。聞いてんのか?おい』
『おい、パトラッシュ、お前、こっち向け!おい!』
『この野郎、最初から言うこと聞いて……』
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桃色の髪。
それが無数に、パトラッシュの口に。
「──ぇ、?」
それを、理解するより前に。
『────』
ぐちゃ、と嫌な音が鳴った。
「──スバル?」
全てを理解した時には、スクリーンいっぱいに、狂気を孕んだ血が塗りたくられ──、三人の命は、
「───ぁ」
砂に、散る。
「スバル……」
ユリウスが、絶望したように呆ける。
アナスタシアの死も、スバルのあの行動も──、全てが、衝撃的すぎた。
「わたし、は」
ユリウスが、それを口にするよりも早く、甲高い悲鳴が──悲しみの怨嗟が、聞こえた。
ここのアニメ化マジで楽しみ