ザポリージャから寝台列車に乗りキーウに向かって30分ほど走ったところで空襲警報が鳴る。ウクライナ鉄道と防衛軍は緻密に連絡し合っており、ドローンが列車に接近すると軍から通告が入り、ただちに乗客全員を列車の外に避難させる仕組みになっています
慌てて外に出るとホームらしき場所には停まっているけれど、駅舎はなく、立っている場所は腰壁が境目になっているだけでその先が雑木林ばかりです
これじゃ列車から離れようがないないじゃないかと案じていると、ぶーんという嫌な高音が耳に入ってきます。やっぱりドローンだ、となって全員に緊張が走り、人々は晴れた夕刻の空に目を凝らし、というところへ先刻話をしてくれている隣の青年が
「あれは俺らの一機があいつらのやつを追っかけて殺そうとしているね」
と爽やかな面持ちで告げてくれます
しばらくして空は静まり、軍部から警報解除の一報が入るともう一度列車に乗り込みます。その後問題もなく、朝方、小雨降るキーウに到着しました
それにしても味方と敵軍のドローンの音が聞き分けられるとは想像もつかない能力であり、今、この国ならではの生きた知恵、いや生きるための知恵ですよね
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