コーン500本を盗まれた 福岡・久留米市の農家 夜通し“執念の防犯”
テレQ(TVQ九州放送)
旨味をギュッと凝縮した焼きトウモロコシや、甘みが染みわたる炊き込みご飯。みずみずしく食感がいいスイートコーンが旬を迎えています。 ここは県内屈指の産地・久留米市にある「道の駅くるめ」です。 店員 「旬のスイートコーン販売中です!どうぞ~」 5月下旬から専用の売り場が設けられ多くの客でにぎわいます。 客 「福岡市東区から来ました。1時間ぐらいかけて高速道路で。おいしいですよ甘くて」 「毎年(段ボール)10箱ぐらい買います。1箱に10袋入るので計50袋買います」 20年以上、スイートコーンを栽培する野村勝浩さんです。今シーズンは雨不足の影響を最小限に留めるよう水やりを工夫し大ぶりに育てました。 野村農園 野村勝浩さん 「おいしいです。十分、思い通りのものができています」 この時季、日の出から日の入りまで農作業が続きますが、その後にもやることが。それは、夜がすっかり更けた後。畑を見回る野村さん。その理由は。 「2年前に(コーンの)盗難被害にありました。それによって、幼稚園の子どもたちの収穫体験ができなくなりました」 収穫直前、一晩にして500本近くのコーンが消えたといいます。 「被害を受けた時は全部取られています。盗難が本当に悔しかったです」 県内では2024年、糸島市でキウイ約2万7000個が盗まれました。うきは市では2024年、特産の柿500キロが、また2025年7月に梨7500個が盗難被害にあっています。道の駅に出荷する他の農家にも聞くと。 4年前に盗難被害にあった農家 「朝見に行ったら、一列丸ごとなかった。まだ収穫していない所だったので、そこ だけきれいに一列なかったので、さすがにそれはやられました」 県内では2025年、うきは市がJA・警察と協定を結び防犯カメラ設置を推進。自治体は農家にもカメラ設置を呼び掛けますが。 野村農園 野村勝浩さん 「後の祭りです。防犯カメラは。予防にはなりません。農業の場合は盗まれたら終わりです」 設置するには畑に電気を引く必要があり、合わせて数十万円という費用は見合わないと考えています。そこで。 「作物を守るために、この車を停めています。防御策の一つです。夜この車の中で、寝ます。車中泊ですね」 畑に車を置き、夜通し自ら監視。車内から警戒し、時間をあけて畑を見回る。これを繰り返します。 「きょうは(盗まれたか)どうかと心配をしていたら寝られません。であれば、現場に来て、見回った方がいいです」 さらに。警戒するのは人だけではありません。近年、このエリアではアライグマやカラスに食い荒らされる被害が増えているといいます。 記者 「アライグマが出たら、どのぐらい一晩で食べられる?」 野村農園 野村勝浩さん 「30本ぐらい食べます」 県内では最新のデータで年間8億円以上の害獣被害が発生。野村さんは例年より早く電気柵を設置するなど対策に追われています。こうして長い一日が終わり。。 記者 「ほとんど休めなかったのでは?」 野村農園 野村勝浩さん 「それなりに休んでいますよ」 記者 「まだ午前4時台ですが」 野村農園 野村勝浩さん 「今から収穫の仕事に入ります。スイートコーンは朝早くが勝負なので」 夜が明けると、すぐさま収穫に取りかかります。思いを込めた朝採りのスイートコーン。出荷の作業は息子・明弘さんにバトンタッチ。待ちわびる客の元へ届けられます。 息子・明弘さん 「買い取ってもらえるまでが一番ですが、(無事に)出荷できたことはホッとしますね」」 野村さんは、販売イベントを開催する7日ごろまで夜間の警戒を続けるということです。
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