およそ35年ぶりにこんな場所を訪れました。

「昔ながらの町の小さな本屋さんが存亡の危機にあるこのご時世、この本屋さんはまだ健在のようですね

」
「違うんですよ。ここは本屋さんじゃないんです。」
「でも、書店って書いてあるじゃないですか。・・・あ、そうか、古本屋さんですね。」
「いいえ、古本屋さんでもありません。 ここは
貸本屋さんなんです。」
貸本屋なんてまだこの時代にあったのか!とお思いの方、きっとたくさんおられることでしょう。
私と同世代の方で、貸本屋を知らない、実際に利用した経験がないという方もおられます。
貸本屋の全盛期は1950〜60年代半ば、昭和でいうと20年代後半〜30年代あたりといったところでしょうか。
田舎や下町というのは都市部に比べると時間の流れが遅く、文化の流行り廃り、栄枯盛衰の進行速度がゆるやかです。
私が育った岡山県の田舎町には、昭和50年代にまだ貸本屋さんが存在していました。
小学校の先生の実家が貸本屋さんという、今から思うと何とも昭和を感じさせるシチュエーションですが、私はそこで、マンガの単行本(コミックス)を時々借りていました。
1冊50円だった記憶があります。
友達が前原滋子さんのマンガが好きだったので、その影響で借りて読んでみたりもしました。
(前原滋子さん、ってわかりますか〜?!(笑))

実はこちらのお店、7、8年前にTVの「劇的ビフォーアフター」でリフォームを行ったお店です。
その放送を見ていた私は、いつかこのお店を訪ねてみようと思っていました。
田舎も含め、こういう業態のお店はとうに絶滅していたと思っていましたので、まさかまだこんなお店が実際に残っているなんて思ってもみませんでしたから。
しかし居住区のすぐお隣の区だというのに、訪れるまでに何という時間がかかったことか(笑)
番組にも出演されていた80歳過ぎのおばあちゃんが、変わらずお元気に店番をされていらっしゃいました。
開店から半世紀以上を経たお店、ひと昔前の人気作品も結構たくさん置かれているだろうと想像していましたが、現時点で若者や子供達に人気のあるマンガが大多数。
いや、現実の生業として考えると、それがむしろ当たり前ではありますけどね。
私ですら最近のマンガには疎いのに、よくご存知で揃えておられるなあ〜と思っていたら、お店の若い常連さんがご好意で仕入れまで担当してくださっているとか。
昔のマンガだと「エースをねらえ!」や「キャプテン翼」は見かけましたよ^^♪

私は、「ベルサイユのばら11巻」を借りて帰りました。
お店の番台の下の棚に並べられていたのを見つけたのですが、これ、約40年ぶりに描かれたというベルばらの続編、今年出版された本です

オスカルやアントワネット亡き後、残された主要人物がどうなったか、そのエピソードが描かれています。

小学生の頃、テレビで放送されていたベルばらのアニメを毎週見ていましたが、子供だったせいか、やはり単純に主人公であるオスカルとアンドレの2人ばかりに注目していました。
しかし今思えば、アンドレ、そして男装の麗人であるオスカル以外にも、女心をくすぐる魅力的な男性がなんと多いことでしょう!

ドラマやマンガにおける大ヒット作の重要なファクターとして、主人公以外の脇役、殊に男性陣に魅力的なキャラクターが多いということが挙げられるかと思いますが、ベルばらはまさにこの法則があてはまっていた作品だったんだなあと、この本がキッカケで再認識(再評価)しました。
特に最後のアランのエピソードが良かった。
フェルゼンの相変わらずの一途さにも、キュンキュン来ましたよ

九州からお嫁に来たおばあちゃんが、幼かったお子さん達の面倒を見ながらこのお店を切り盛りしてこられたこと、昔はこの周辺に10数件あった貸本屋が今ではここのお店だけになってしまったこと、ビフォーアフターでリフォームしてからの裏話、と色々なお話を聞かせていただきました。
お客さんが少なくて、とおっしゃっていましたが、最初にうかがった時も借りた本を返却にうかがった時もご近所のお客さんが来られていて、お店の綺麗さとも相俟り「現役」のお店だということを実感。
時代が移り変わっても、変わることなく現役のままお元気でがんばっておられるおばあちゃんとこのお店に、あなたもしっかりやりなさいよ!と背中を押してもらっているような、そんな気持ちになりました。
ふじや書店さんは、大阪市福島区、JR東西線の海老江駅から歩いて4、5分のところにありますよ

2ヶ月間ブログを放置していた間も見に来てくださっていた皆様、本当にありがとうございます!
更新をしていないにもかかわらず、ランキングボタンを押してくださっていた方までおられたのですね。
ログインしてそれを知り、ビックリしました。 心より感謝、そして感激しております

この秋、現実の生活においても、また表には表れない自分の意識の中でも大きな変化があり、そういった変化をキッカケにこのブログに関してもどうするべきか考えておりました。
と言えばカッコいいのですが、本当は処理しきれないぐらい自分の中に様々なものが流れ込んで来て、落ち着いてブログを書く気分にどうしてもなれませんでした。
悪い方に変化したわけじゃなくて、いい意味での変化(結果的にそう言えるものになると信じている)だと思うのですが、この落ち着かない感じはもう少し続くかも。
しかしブログを2ヶ月もほったらかしということにはならないかと思います

最初のごあいさつにも書いていますように、少しだけ形式や体裁を変えながら、基本は前と変わらない感じでやっていきますので、どうぞ皆様、今後ともよろしくお願い申し上げます


そういえばあの貸本屋さん、今でもお元気で営業されているだろうかと、実は本当につい最近思い出していたところでした。
良かった!コロナ禍でどうなんだろうと思っていましたが、ご高齢の店主さんもお元気で何よりです。教えていただきましてありがとうございました!
私は鬼滅は今の所全くノータッチですが、社会現象的な人気がこういうお店も救っている可能性もあるのかなと、ふと。
久々に再訪問してみようかな^^