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過ちが重なることないように/Novel by 春風

過ちが重なることないように

4,690 character(s)9 mins

2000人フォロワーいてびっくり。
テスト期間に入るので書きだめ尽きたら更新止まります。ごめんなさい。

あと、「もしスバルの過去鑑賞会でエミリア達がスバルの過去を見たら…に対するネットの反応集」って動画知ってますか?
あれ、春風も最近まで知らなかったんですけど、コメ欄ですごい絶賛されてて……!
にこにこしながら感想コメ読んでました。
やっぱりそういうのって嬉しいですよね……!
活動の活力になる!

カサネルはifで唯一犯罪者じゃないのに一番邪悪に感じますね。
ロズワールが思い描いた姿なんでしょうけど、あの感じだと破滅エンドしかないんで心配です。
ミネルヴァまじ救世主。
顔も可愛いし胸も大きいし魔女の中で一番いいやつや。
いちばん怖いのはダフネとテュフォン。
サテラはスバルくん推しの成れの果てみたいな感じなんでそこまで怖くない。

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『結局、第二の『試練』ってやつはどういうもんだったんだ?』
『君は、どういったものだったと考えているのかな?』
『『試練』の出だしは『ありうべからざる今を見ろ』だった。その枕詞で、見せられた光景があの内容だ。……ありうべからざる今ってのは、俺がこうしてここに至るまでの間に、今の状況を形作るのとは別の選択をした『今』ってことだろ』
『本来なら見れないはずの世界。ひょっとしたら、それは本当の『今』よりずっと幸せな世界で、ああしておけばよかったと後悔するのかもしれない。もしかしたら、それは本当の『今』よりもずっと不幸な世界で、今ここにある自分に感謝するのかもしれない。――本来の第二の『試練』は、そういった『今』と異なる『今』を目にすることで、正しくあるべき『今』を肯定できるか、といったところだった』
『――俺が見た、違う『今』ってのは、本当にあることなのか?』
『俺は、死んだらその場で『死に戻り』してきた。だから、自分の死後のことなんて見たこともない。……それ以前に俺は、自分が死んだ後に世界が続いてるだなんて、そんな風に考えたこともなかった。……違う、考えないようにしてきた』
『俺が死んだ後も、世界は続いてる……のか? 俺の選択で世界は分岐して、俺がしくじって何もかもを取りこぼした世界には、守れなかったみんながいたのか……?』
『どうなんだ、エキドナ。……答えてくれ』

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「...難しい話だけど、それを確認する手段なんて無いんじゃないのかしら。スバルが死に戻りできることだって、本当はありえないような話だもの」
「...その通りなのよ。嫉妬の魔女は全てにおいて常識外れ...あれの権能なら、人間がどうこうできる範囲ではないかしら」

********************

『第二の『試練』である『今』は、あくまで仮想世界の光景を見せただけの現象なんだ。『試練』を受ける挑戦者……今回の場合は君だね。君の記憶の細部までを投影し、その上で『世界の記憶』が君の周りを形作る関係者、世界、大気、マナまでをも抽出し、過去・現在・未来の必要な情報を組み立てて、あの『今』を生み出す』
『つまり、あれはどこまでもよくできた『非現実』だよ。勝手な想像や妄想とはまた別次元の再現度だし、仮の事実として『そういうこと』は起こり得る。ただ、あくまで『作り物の非現実』だ。本当にあったのか、という答えには頷けはしない』
『ただし、君の『死に戻り』の原理の、詳細のところは不明だ。君の『死に戻り』が『嫉妬の魔女』の手によるものであることは間違いないだろうが、『嫉妬の魔女』が君をどうやって『死に戻り』させているのかは疑問が尽きない。それは君の『死』を切っ掛けに世界を丸ごと巻き戻す力かもしれない。あるいは、存在するかどうかわからない別の世界という並行世界、そこにいる別の君に『君』を上書きする形なのかもしれない』
『もしも後者の原理を採用しているのだとすれば、並行世界なる世界は存在し、その世界では君の死後も、『君』のいない世界がああして続いているということになる』
『た、確かめる手段は……』
『──ない』

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「...当たり前といえば当たり前だーぁね。スバルくんが死んだ世界はその瞬間彼から切り離されるのだから、確認する術などない」
「そうですね、そもそも死に戻りすら、確認などできないのですから。」

********************

『そう、だ……エキドナ。前に、この茶会が終わった後……外で、『聖域』で魔女を見たんだ。あれは、何だった?何だったんだ?』
『わかりきったことだけど、あれが『嫉妬の魔女』だ。もっとも、本物のアレには程遠い紛い物だったけれどね。器に選んだ肉体が未成熟で、何より封印が一つも外れていないんだ。魔女因子の欠けた状態で、全盛期の力が発揮できるはずもない』

********************

「...あれで、全盛期より弱いのか...?」
ユリウスが、その瞳に強い困惑を示す。
エミリアに憑依し、本調子でなくともあれだけの猛威を奮ったのだ。
自由の身になれば、それこそ世界が破滅へと導かれる。
「...恐ろしいな……」

********************

『想像している通り、外に出てきた切っ掛けはこの茶会だよ。ここではタブーで君を縛り付けることがアレですらできない。故に嫉妬に狂い、中で晴らせない鬱憤を外で晴らそうと、癇癪を起こして大暴れしていたというわけだ』
『そうなるって、お前はわかってやがったのかよ』
『わかってはいなかったとも。初めてのことだ。実際にそうなってみて、初めてそういうことだったんだろう、と仮説を立てるに至る。実際に目にするまで結論というものに辿り着けないのは、強欲の魔女であるボクであっても君たちと変わらないよ』
『器に君の思い人を選んだことにも、さしたる理由はないんじゃないかな。同じハーフエルフの身の上だから、多少馴染みやすいというのもあったかもしれないけど、大きな理由としては『嫉妬』以外の何物でもないと思うね』
『君の思いを独り占めしたい魔女からすれば、君があれほど熱心に思いを傾ける相手なんて、憎くて滅ぼしたくて、そう思ってなんの不思議があるんだい?』
『君の思い悩む全ては、『嫉妬の魔女』のみが知るといったところだ』
『思いをいくら巡らせても、正直なところ、答えには辿り着けないだろう。君を追い詰めたあの情景も、何より『あるかわからない今』のことも、結論は出ない』
『酷なことだとは思う。けれど、ボクは割り切るしかないと、そう思うよ』
『第二の『試練』は、極論を言えば『今』を『今しかないもの』と受け入れて、『今』以外の『今』を決して手の届かない別世界のものと割り切るものだ』

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「嫉妬……」
エミリアが、少し躊躇いながら口に出す。
「エミリア、大丈夫かしら?」
「うん...てっきり私、見た目で憑依されちゃったのかと思ったけど……スバルが私のことを好きだから、なのよね。そう思ったら少し...うん。安心したかも」
「...エミリアが辛くないなら、ベティーは構わんのよ」

********************

『現実として、それがあるかもしれないものだと、他の挑戦者よりも強く意識させられる理由のある君には厳しいものがあるだろう。それでも、切り替えるんだ』
『君の選択には、確かに多くの犠牲が付きまとっていたのかもしれない。これまでに君が置き去りにしてきたものの中には、取り戻せないものが多くあったことだろう。でも、残してきたものを、なくしてきたものを数えるばかりでいるのは悲しいことだ。空しいことだ。辛いことだと、そうは思えないかい?』

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「...言っていることには納得できますが、どうにも引っかかりますね」
「あッたり前だろ、オットー兄ィ!あいつは魔女だ!どうせろくでもねぇこと考えてるに決まってらァ」

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『救えなかったかもしれない多くを数えるより、君は君が救えた多くを数えるべきだ。今、君がこうしてここに辿り着けた道のりの中で、ボクはそれを見ている』
『ここに至るまで、君は君なりの全力で、全霊で、生き抜いてきたことをボクは見ている。だからボクは言える。言えるとも』
『君がこれまで歩いてきた道のりに、無駄なことなんて一つもなかった。君の全霊を『足りなかった』だなんて、誰に口出しする権利もない。君は君のできる全てを投げ打って、この瞬間まで歩いてきた。――それは、誇るべきことだ』
『誰にも俺は許せない』
『ボクが許そう。それを知っている、ボクが』
『誰にも俺は裁けない』
『ボクが裁こう。君の罪を知る、このボクが』
『――誰にも、俺を肯定はできない』
『君が君を肯定できないのなら、ボクが君の許せない君自身を否定しよう』
『君が君の罪を肯定するのなら、ボクが君の罪を否定する』

********************

「強欲の魔女なんでしょ?この子は……スバルきゅん、絶対信用しちゃダメだよ」
「...ダメだ。スバル、その人を信用してはいけないよ」
スバルの真っ直ぐさは長所だが、相手が魔女に限っては話が別だ。

********************

『――契約を、ボクと交わしてはくれないだろうか、ナツキ・スバル』
『けい、やく……?』
『そう、契約だ。『強欲の魔女』との、正式な契約――それを、結ばないだろうか』
『それを交わして……交わしたとして、何がある?』
『単純な話だよ。――今後、君が何かどうしようもない障害にぶつかったとき、その壁に対してボクは君と一緒に頭を悩ませよう。誰かの言葉が欲しいと君が望んだとき、君が望む言葉を返せるようにボクは努力しよう。君が自分の罪に押し潰されそうなとき、潰されそうな罪を一緒にはねのけてあげよう』
『……お前は死者で、それで、現実には干渉できないんじゃなかったのか?』
『死者の領分は、越えてしまうだろうね。今さらと言えば今さらの話だし、それも悪くないと今は思う。……君が、それを許してくれるのなら』

********************

ベアトリスとロズワールが驚きに目を細め、オットーとユリウスはその邪悪さに顔を歪める。
「...先生と、契約……?」
「ダメですナツキさん!魔女との契約なんて...ろくなことにならない!」

********************

『自慢じゃないが、ボクは知識量には自信がある。直面する大概の問題には対処法を用意できるつもりだし、どんな荒唐無稽な事情が君に降りかかろうと、君の周囲と違って説得などに必要な労力はない。何より、君の『死に戻り』をボクは理解できる』
『早口に、まさかセールスポイントを教えてくれてんのか?』
『ボクと契約を結んでくれた場合の、メリットを話しておくのは求める側として当然の態度だと思うけどね。こうして、君の心の平穏を少しでも買うことができるのであれば、それもメリットといえるんじゃないかな』
『それも、いいのかもしれないな……』

********************

「いけませんわスバル様!それだけはお断りなさってください!」
「スバル殿……!」
ヴィルヘルムが眉間に皺を寄せ、拳に力を入れる。
「...何も出来ぬこの体が恨めしい……」

********************

『契約は、どうやって結ぶもんなんだ?』
『――正式な契約を結ぶのであれば、ボクと君との間にパスを繋ごう。細かい段取りはボクの方でつけるとして……とりあえずは、掌を』
『これで、風向きが少しは変わってくれるのかね……』
『――その契約、待ったをかけるわ』
地面に拳を叩きつけ、威風堂々と言い放つ、金髪碧眼の少女。
――『憤怒の魔女』が、二人を強い怒りを込めて、睨みつけていた。

********************

「...この人……!」
その声に、エミリアは目を見開く。
「この方は確か、憤怒の……?」
フレデリカが記憶を掘り返す。
テュフォンに体を砕かれたスバルを癒した憤怒の魔女。
「...味方、なのでしょうか?」

Comments

  • デット

    ****ってなに?

    Apr 24th
  • レイラ
    Mar 30th
  • 三日月青井🌙✨️💫

    私もあの動画から貴方様を知りました。めちゃ面白いです大好きです☺

    Feb 28th
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