答え合わせ
長い上にほとんど原作のコピペです。
1回章の終わりまで描きたかったんですけど、ここら辺はどこ飛ばしても違和感がある気がして省けませんでした。
次回でエミリアの名前聞けるとこまで行けるかなって感じです。
ちょっと文書くの下手になってます。
ほんとエミリア以外喋らないな...。
次はもっと沢山お話させますので、ご容赦を。
二章とか三章はスバルも曇りますがこの設定だとエミリア、レム、オットー辺りも曇りそうで楽しいですね。
レムが2回目のとこ見たらどんな反応するのか
そういえば、スバルくんの褒め殺しシーンが映画では省かれてると聞いて絶望してましたが事実ですか?
事実なら悲しいですね
スバルくんは照れてると可愛いので
- 2,100
- 2,579
- 144,484
『もういい加減、見飽きたぜ、トン・チン・カン』
『偽サテラとフェルトにはなかなか会えねぇってのに』
そんなことを言いながら、スバルはどの路地でも遭遇するチンピラに気分を沈ませる。
3度目の死は、こいつらによって引き起こされた。
この先エルザと戦うのなら、体力も時間も使えない。
非力なスバルが考えた手段とは
『衛兵さーーーーーーーーん!!!』
助けを呼ぶことだった。
「!」
見覚えがあると、そう言いたげにラインハルトが目を開く。
「...覚えてる、僕が初めてスバルと出会った時だ。」
その言葉に、エミリアの顔が明るくなる。
記憶に残っている、それはつまり、スバルが死ななかったルートだということ。
「スバル...!」
『――そこまでだ』
凛々しくも爽やかな声を放ち、ラインハルトがそこへ降臨する。
『たとえどんな事情があろうと、それ以上、彼への狼藉は認めない。そこまでだ』
突如現れた剣聖に、チンピラたちは慌てる。
『逃げるのならこの場は見逃す。そのまま通りへ向かうといい。もしも強硬手段に出るというのなら、相手になる』
『その場合は三対二だ。数の上ではそちらが有利。僕の微力がどれほど彼の救いになるかはわからないが、騎士として抗わせてもらう』
『じょ、冗談っ!わりに合わねーよ!』
蜘蛛の子を散らすようにチンピラは逃げ、路地にはスバルとラインハルトだけが残される。
『お互い無事でよかった。ケガはないかい?』
『あんだけのことしてこの爽やかさ……イケメンってレベルじゃねぇぞ』
『このたびは命を救っていただき、心からお礼申し上げる。このナツキ・スバル、その御心の清廉さに感服いたしますれば……』
『そんなに堅く考えなくても構わないよ。向こうも三対二になって、優位性を確保できなくなってのことだ。僕がひとりならこうはいかなかった』
『いや、あのビビりようからしたら三対一どころか十対一でも逃げてそうだったけど……なんだ、このイケメン。本気で身も心もイケメンか。俺ルートのフラグが立つわ!』
「よかった...!ラインハルト、スバルを助けてくれてありがとう!」
ラインハルトが味方につき、死の危険が無くなったスバルをエミリアは安心したように見る。
『えーっと、ラインハルトさん……でいいんスか?』
『呼び捨てで構わないよ、スバル』
『さらっと距離縮めてくるな……えっと、改めてありがとう、ラインハルト。俺の叫びを聞きつけてくれたのはお前だけだぜ、マジ寂しい』
『あまり言いたくはないけど、仕方のない面もある。多くの人にとって、連中のような輩と反目するのはリスクが大きい。その点、衛兵を呼んだ君の判断は正しかったよ』
『その言い方だと、ラインハルトって衛兵なの?そうは見えないけど』
『よく言われるよ。まあ、今日は非番だから制服を着ていないのも理由だろうけど』
『『剣聖』とか呼ばれてた気がするが……』
『家が少しだけ特殊でね。かけられた期待の重さに潰れそうな日々だよ』
そんな会話を重ね、スバルはラインハルトに白いローブを着た銀髪の女の子を知らないかを聞く。
『ううん、すまない。ちょっと心当たりはないな。もしよければ探すのを手伝うけど』
『そこまで面倒はかけられねぇよ。大丈夫、あとはどうとでも探すさ』
最強の助けにより、スバルは無傷の損害ゼロで路地裏からの脱出を果たしたのだった。
───────────────────
『フェルトの奴のねぐらか。そんなら、そこの通りを二本奥へ行った先だ』
『ありがとよ。助かったよ、兄弟』
『気にすんなよ、兄弟。――その、なんだ、強く生きろよ?』
貧民街へ向かう途中、ホコリや泥だらけの体になったことで、同情の色を向けられていた。
やはり、恵まれたものに冷たく、そうでないものに甘いものなのだ。
『これで寝床というかねぐらは掴めたと思うが……問題は戻ってくるか、だな』
『考えてもしょうがない。答えが出ないことは悩まない、オーライ』
ビニール袋に手を突っ込み、中身を漁っている最中に通りに差し掛かる。
と、その向こうからふいに出てきた人影とぶつかりそうになった。
『あら、ごめんなさい。大丈夫かしら?』
『だいじょびだいじょび。こう見えても俺って丈夫なのが取りぇぇぇっ!』
見栄を張ろうと顔を上げて、相手を確認したスバルの語尾がすっぽ抜ける。
そんな甲高いスバルの声を聞いて、黒髪の女性は小さく笑う。
『楽しい子ね。それで本当に大丈夫?』
『――そんなに恐がらなくても、何もしないのだけれど』
「...自分を殺した相手に怯えるなと言うのも酷い話ですけどね」
レムが顔を顰めてそう言う。
スバルの恐怖と怒りは、これまでを見てきたレム達にも分かる。
それをレムが言うのも、皮肉な話だが。
『……少し気にかかるのだけれど、いいわ。今は騒ぎを起こすわけにいかないから』
『お、穏当じゃない発言だな。あんましビビらせると美人が台無しですぜ?』
『あら、お上手。――敵意が隠せればもっと上出来よ』
『それじゃ、失礼するわ。また会えそうな気がするわね』
『次は明るくて人がいっぱいいる場所だと、俺もリラックスできるよ』
エルザは悩ましげな微笑だけを残し、黒い外套を翻して路地の闇に溶ける。
やがて小汚いボロ屋に行き着いたのは、エルザとの遭遇から五分後のことだ。
『情報じゃこれだと思うんだが……これ、人の住処か?』
『それこそねぐらっつーんだから、間違いじゃねぇと思うけどよ……』
『こんなとこで小さい体をよりちっちゃくして生きてるんだ。そりゃ性根がねじくり曲がってしまっても仕方がない。ああ、仕方ない。可哀想に。ああ、可哀想』
『言いすぎだろ、胸糞わりーな。人の寝床見て、どんだけだよ、兄ちゃん』
後ろからフェルトに声をかけられ、後ろを振り返る。
格好、姿勢にはこれまでと違いがない。若干、いつも通りの小汚い格好がさらに薄汚れて見えるのは、よほど今回の逃走劇が熾烈を極めたということだろうか。
『なんでますます気の毒そーな顔すんだよ。薄汚い小娘だって舐めてんのか?』
『それとは別の感傷なんだけど……とりま、会えてなにより』
『用件は? 盗みの依頼なら前金出せよ。相手の質次第じゃ、追加貰うけどな』
『俺の用件はひとつ。――お前が盗んだ徽章を、こちらで買い取りたい』
『なんで、アタシが徽章をギッたって知ってんだ?依頼人以外にゃ漏らしてねーはずだし、盗んだのはついさっきだ。小耳にはさむにゃ耳がでかすぎんじゃねーか?』
『言われてみりゃその通りだ焦りすぎだよ俺マジ迂闊!』
『……もうちょい腹の中隠さねーと交渉とかできねーぜ?兄さん、ちょっと突かれたぐらいでボロ出しすぎだよ』
失言に踞るスバルにフェルトは呆れる。
『まぁ、アタシとしては買い取り価格が高い方に売りつけるだけだ。依頼反故で向こうの姉さんが怒る可能性はじゅーぶんあるけどな』
『そのキレ方が半端じゃない可能性もあるんですがー。いや、それはこっちの話だけど』
ケータイを取り出し、スバルはその価値について説明する。
『物珍しさは認めるけどどんだけの金になるかは微妙だぜ?言っとくが、交渉相手の意見を丸呑みして、これが聖金貨二十枚だなんて甘い蜜を信じてやるほど頭が空っぽってわけじゃねーんだ』
『……それはまぁ、当然だろな。俺としては脳みそスポンジでも全然構わねぇんだけど、第三者の意見は必要ですことよ実際』
やがて、盗品蔵に向かうことになり、スバルは一刻でも早く済ませる、と決意するのだった。
───────────────────
盗品蔵へつき、スバルは冗談をペラペラ喋りながら座る。
『さて、爺さん。横道それたけど、本題に入りたい』
『だいーぶ脇道走ったのは自爆な気がしてならんが……なんじゃい』
『頼みたいのは鑑定、って感じになるかな。俺の持ってきた『魔法器』に値段をつけて、それをフェルトに対して保障してもらいたい』
2度目と同じように、ケータイに値段をつけてもらう。
写真を撮ったのを見て、ロム爺は唸る。
『これは確かに恐れ入ったわい。もしも儂が取り扱うなら、聖金貨で十五……いや、二十枚は下らずにさばいてみせる。それだけの価値はある』
『とまぁ、俺の手札はこんな感じだ。宣言通り、聖金貨で二十枚以上の品物。これでお前の徽章との物々交換を申し込みたい』
『ま、それが金になるって保障がついたのは素直に嬉しいさ。聖金貨二十枚ってのも疑わないで済みそーだし。アンタの手札は了解した』
『だろ!?んじゃ、交渉成立ってことで。うまく売るのはそっちのやりようだ。ガンバ! それじゃ俺は急ぐんで、ここらで失礼させてもらおうかと……』
『ちょっと待て。なんでそんなに急いでんだ?』
核心を突かれる。
何とか誤魔化そうとするが、交渉においてはスバルが不利だ。
ごまかせない。
『そもそも、なんで兄さんはこの徽章を欲しがんだよ?』
息が詰まる。
いつもはべらべらと喋れるのに、こういう時、スバルの口はろくに動かない。
『この徽章は、なんだ?実はこいつには、この見た目以上の価値があるんだ。だから欲しがるんだろ?それはつまり、魔法器以上の金になる価値ってことだ』
『待て、フェルト。お前、その考えはマジに危ないぞ。話の流れ的に何を言い出すのかだいたい予想がつくのがゲーム脳でアレだけど……それはマジにやめとけ。聖金貨二十枚以上、その価値で手ぇ打っとけ!それ以上は欲しがるな!エル……お前に依頼した奴だって、聖金貨二十枚が限度だ!それ以上は出してこない!』
スバルは失言が多い。
平和な世界で生きてきたゆえ、この世界に適応できていないのだ。
『なんでアンタがそれを知ってんだよ。語るに落ちてるぜ。――関係者だってな』
疑いの目を深めるフェルトにとって、もはやスバルの言葉は対案なくして信じられる価値はないのだろう。
『フェルト、頼む……』
『お願いされてもダメだ。アンタを交渉相手としては認めるよ。でも、相手方の意見も聞かなきゃフェアじゃねーだろ?これの価値を話して、相応の対価を用意するなら話は別だけど』
『俺がそれを欲しがるのは……元の持ち主に返したいからだ。俺はそれを持ち主に返したい。だから徽章を欲しがってる。それだけだ』
スバルは誠実に答えることを選んだ。
だがそれは、フェルトに警戒の色を強くさせた。
『つくならもっとマシな嘘をつけよ。真剣なふりしても騙されねーよ。そうじゃなきゃ、アタシは……そうさ。アタシは騙されない』
なにかを振り切るように、フェルトは絞るような掠れた声を出す。
気遣わしげなロム爺は彼女の胸中を知っているのか、その表情は痛ましげだ。
ただ、その頑なな態度がフェルトの心変わりを固く禁じているのがわかる。
つまり交渉は、失敗に終わったということだ。
そんな中、扉を叩く音がした。
『アタシの客かもしれねー。まだ早い気がするけど』
スバルの脳が最悪を導き出す。
それは、これまでの死で確信したこと。
『――開けるな!殺されるぞ!!』
『――殺すとか、そんなおっかないこと、いきなりしないわよ』
そこには、エミリアがいた。
「...そうだわ、これが、スバルとの初対面で...」
エミリアはここから先の展開を記憶している。
それは、スバルの命を保証するものだった。
『兄ちゃん。さてはまんまとアタシをはめたな?』
『なに?』
『持ち主に返す、とか言いやがるから怪しいとは思ってたんだ。路地の連中に横入りさせなかったのも作戦だろ?グルだったんじゃねーか』
前の周回ではエミリアにフェルトとグルだと言われ、今回はその逆だ。
スバルは疑われやすい。
『……?どういうこと?あなたたち、仲間なんじゃないの?』
『小芝居すんなよ。追い詰められてんのはこっちだ。堂々と徽章を取り返して、アタシの間抜けさでも笑うといいじゃねーか』
『卑屈すぎんだろ、それ。形勢ちょっと不利なぐらいで大げさな』
『この状況に持ち込んどいてそれ言うかよ。あーあ、クソ。騙された!』
『まあまあ、ややこしくなるからもういいじゃねぇか。フェルトは徽章を返してやれよ。そんでサテ……君は早くこっから出ていく。もう盗られたりしないようにな』
『なんで親身になってくれてるのかわからなくて釈然としないんだけど』
『納得いかねーのはアタシも一緒だよ。兄さん、アンタ、何なんだよ?』
有耶無耶にして丸く収めるつもりが、かえってスバルが目の敵にされてしまう。
そんなふうにぎゃあぎゃあと騒いでいると、エミリアの背後に黒い影が見える。
『――パック! 防げ!!』
反射的にスバルが叫び、エミリアの首付近に魔法陣が展開される。
『パック……っ』
『間一髪だったね、まさに』
『なかなかどうして、紙一重のタイミングだったね。助かったよ』
『助かったのはこっちだ。あんがとよ』
そんな会話を切り裂くように、悍ましい声がする。
『――精霊、精霊ね。ふふふ、素敵。精霊はまだ、殺したことがなかったから』
『おい、どーいうことだよ!徽章を買い取るのがアンタの仕事だったはずだ。ここを血の海にしようってんなら、話が違うじゃねーか!』
『盗んだ徽章を、買い取るのがお仕事。持ち主まで持ってこられては商談なんてとてもとても。だから予定を変更することにしたのよ。この場にいる、関係者は皆殺し。徽章はその上で回収することにするわ。――あなたは仕事をまっとうできなかった。切り捨てられても仕方がない』
その言葉に、怒ったのはフェルトでもエミリアでもなく、スバルだった。
『てめぇ、ふざけんなよ――!!こんな小さいガキ、いじめて楽しんでんじゃねぇよ!腸大好きのサディスティック女が!!そもそも出現が唐突すぎんだよ、外でタイミング待ってたのか!?うまくいくかもとかぬか喜びさせやがって、超恐いんだよマジ会いたくねぇんだよ!俺がどんだけ痛くて泣きそうな思いしたと思ってやがんだ!刃物でブッスリやられるたんびに小金貰ってたら今頃俺は億万長者だ!それは言い過ぎた!』
『……なにを言ってるの、あなた』
呆れたようにエルザが息を吐く。
『テンションと怒りゲージMAXでなにが言いてぇのか自分でもわかんなくなってきてんだよ!そんなお日柄ですが皆様いかがお過ごしでしょうかチャンネルはそのままでどうぞ!』
スバルは一息つき
『時間稼ぎ終了――やっちまえ、パック!!』
『見事な無様さだったね。――ご期待に応えるよ』
刹那、エルザは氷塊に囲まれていた。
『まだ自己紹介もしてなかったね、お嬢さん。ボクの名前はパック。――名前だけでも覚えて逝ってね』
スバルではたどり着けなかった未来が、すぐそこまで迎えに来ている。
そのままじゃね