弱音を吐かせてください。
約30年、私は日本で生きてきた。
子どもの頃は、「安全で平和な国に生まれてよかった」と、何の疑いもなく思えていた。
でも今、自分が親になって、子どもに同じことを言えるかと聞かれたら、正直もう言えない。
戦争や紛争、貧困や人権の問題なんて、自分には関係ないと思っていた。
政治にも無関心だった。
「よくわからない人たちが、何か騒いでいる」くらいにしか見ていなかった。
でも、その無関心の間にも、国は確実に変わっていた。
今年2月の衆議院選挙、裏で「憲法改正もやらせてください」と掲げた高市率いる自民党が歴史的勝利を収めた。
あの瞬間、私には「政治の勝利」ではなく、日本の歯止めが外れた瞬間に見えた。
司法も、報道も、政治も、かつて信じていた「当たり前」が少しずつ壊れていく。
毎日のように流れてくるニュースを見るたびに、不安になる。
何よりつらいのは、こんな社会を子どもたちに手渡そうとしていることだ。
「平和で安全な日本に生まれてよかった」
かつて自分が当たり前に思えたその言葉を、次の世代はもう素直に言えないかもしれない。
その現実が、ただただ苦しい。