ecde12ca No.2759
アスファルトを叩く雨音が、安物のビニール傘越しに重く響いていた。
市役所の戸籍住民課に勤める川神清彦(28歳)は、いつものように残業を終え、疲弊した体を引きずるようにして帰路についていた。
自分でも分かっている。
自分は要領が悪く、頼まれると断れない、ただ「優しいだけ」の男だ。
今日も、新人のミスを肩代わりし、膨大な書類の山と格闘してきた。
ポケットの中でスマートフォンが震えた。母からのメッセージだ。
『清彦、聞いた? 中学の時の田中くん、亡くなったって。病気だったみたい。まだお若いのにね。』
清彦の足が止まる。
「田中……」
脳裏に蘇るのは、教室の隅で震えていた、線の細い少年の姿だ。
当時、清彦は周囲の顔色を伺うこともせず、ただ当たり前のように彼の盾になった。
特別な正義感があったわけではない。ただ、放っておけなかった。
「人生は、これからだったっていうのに……」
小さく呟いた言葉は、雨音に掻き消された。
28歳。
公務員。
独身。
特に波乱もない自分の人生だが、生きてさえいれば明日は来る。
だが、田中にはもう、その明日がない。
その時、再びスマートフォンのバイブレーションが掌を震わせた。画面に表示されたのは、今の時代には珍しい【公衆電話】の四文字だった。
ecde12ca No.2760
冷たい雨が、さらに激しさを増した。
清彦は訝しげに画面を見つめた。
公衆電話?
おそるおそる通話ボタンをスライドさせ、耳に当てる。
「……はい、川神です」
「つながった。やっぱり清彦だった」
受話器越しに聞こえてきたのは、鈴を転がすような、それでいてどこか切実な響きを含んだ若い女性の声だった。
清彦のすぐ十数メートル先。
街灯に照らされた、時代に取り残されたような古いボックスの中に、その影はいた。
清彦は吸い寄せられるように歩み寄った。
強化ガラスの向こう側、受話器を握りしめていたのは、この薄暗い夜道には不釣り合いなほど眩しい、清楚な大学生風の美女だった。
腰まで届く艶やかな黒髪。
サイドを凝った編み込みにして後ろでまとめたヘアアレンジは、いかにも年頃の女性らしい細やかさを感じさせる。
彼女は清彦の姿を認めると、パッと顔を輝かせ、ボックスの扉を開けた。
「よかった、電話番号変わってなくて」
「え……あ、はい。番号はもう十年近く同じですけど。失礼ですが、どちら様でしょうか?」
清彦の困惑に、彼女は一瞬だけ、視線を泳がせた。その瞳の奥で、何かが激しく明滅したのを清彦は知らない。
「そ、そう! スマホのバッテリーがなくなっちゃって。だから、あそこにある公衆電話で……。以前、すごくお世話になって。その時に、電話番号を教えてもらったんです」
彼女は必死に言葉を紡ぐ。その仕草は、どこか「不慣れな自分を演じている」ような、ぎこちない熱を帯びていた。
清彦が記憶の引き出しをどれだけひっくり返しても、これほどの美女を助けた覚えはない。
(……ナンパの撃退でも手伝ったことがあったかな? それとも、道案内か?)
自分でも自覚している「お人好し」な性格ゆえに、身に覚えのない感謝をされることには慣れていた。
だが、目の前の彼女の瞳は、単なる「道案内のお礼」以上の、深い、深すぎるほどの湿り気を帯びていた。
彼女の正体は、つい先ほど訃報が届いたばかりの、あの田中だった。
かつて教室の隅で震えていた彼が、死してなお、自分を守ってくれた唯一の親友に報いるため、今、この女子大生の体に「憑依」しているのだ。
「あの、本当に誰だったか思い出せなくて。……大学生の方、ですよね?」
清彦の問いに、憑依した田中(彼女)は「しまった」という顔をした。
「ええ、そうです。女子大の……あ、えっと。……そう! 私は、あの時助けてもらった……『あいつ』の妹分、みたいなものです!」
(あいつって誰だよ……)と清彦が口を開きかけた瞬間、彼女は強引に距離を詰めた。
長い指先が清彦の濡れた袖口に触れる。
「とにかく、お礼をさせてください。清彦さんは、いつも自分のことを後回しにしすぎです。今日は……今日だけは、私があなたの味方になりますから」
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「お礼と言っても、そんな……。当然のことをしただけですから」
清彦はいつもの癖で、遠慮がちに後ずさった。すると彼女は、しなやかな動作で自分の肩を抱くように身を縮め、上目遣いで彼を見つめた。
「それなら、私のアパートに来ませんか? ちょうど夕食の支度をしようと思っていたんです。清彦さんに、温かいものを食べてほしくて……」
あまりに積極的な誘いに、清彦の心臓が跳ね上がる。
見ず知らずの、しかもこれほどの美女の部屋に行くなど、お人好しの彼でも流石に躊躇われた。
「い、いや! それは流石に悪いですし、こんな夜分に男性を部屋に入れるのは感心しませんよ」
生真面目な説教を始めた清彦を見て、彼女――その内側にいる田中は、苦笑を漏らした。
(相変わらずだ……。損ばかりしているのに、相手の心配ばかりして)
「……そうですね。清彦さんらしいです。じゃあ、折衷案。あそこにある深夜営業のカフェで、少しだけお話しさせてください。雨宿りも兼ねて、ね?」
「はい、これ。使ってください」
店に入り、清彦はカバンから外部バッテリーを取り出して彼女に差し出した。
「あ……ありがとうございます。助かります」
彼女は受け取ると、器用にスマホを繋いだ。その手つきは迷いがないが、どこか借り物のようなぎこちなさが拭えない。
注文を取りに来た店員に対し、清彦は「ブレンドコーヒーを一つ」とだけ告げた。対して彼女は、メニューも見ずに「ビーフシチューを」と頼んだ。
「お腹、空いてたんですね」
「ええ。……なんだか、すごく懐かしい気がして」
運ばれてきたビーフシチューを、彼女は一口ずつ、慈しむように食べ始めた。
その時だった。
彼女がスプーンを口に運ぶ際、ほんの一瞬、小指を立て、スプーンの柄を少し深く持つ独特の癖を見せた。
清彦の脳裏に、中学時代の給食の風景がフラッシュバックする。
(……今の仕草、田中に似てるな)
「あの、お名前を伺ってもいいですか?」
清彦の問いに、彼女は「あ」と小さく声を上げた。憑依している女子大生の記憶を、懸命に手繰り寄せる。
「失礼しました。私は、佐伯(さえき)結衣(ゆい)といいます。文学部の三年生です。……清彦さんのことは、あの日からずっと、尊敬していました」
彼女は完璧な微笑みを浮かべ、女子大生としての役割を演じきった。
時折、自分の正体が漏れそうになるのを、熱いシチューを飲み込んで誤魔化しながら。
店を出る際、清彦は彼女が化粧室へ立った隙に、スマートに会計を済ませていた。
公務員の薄給から出すには、決して安くない出費だ。
「あ、清彦さん! 私がお礼をするつもりだったのに……」
「いいんですよ。大学生に奢らせるわけにはいきませんから。バッテリー、しっかり充電して、気をつけて帰ってくださいね」
清彦はいつものように、困ったような、それでいて柔らかな笑みを浮かべて手を振った。
彼女――佐伯結衣の姿をした田中は、遠ざかっていく背中をいつまでも見つめていた。
28歳、冴えない市役所職員。
彼にはまだ、これから自分の人生に「職場の綺麗な同僚、上司」や「行きずりの美女」たちが次々と現れ、自分でも気づかないうちに彼らの献身的なサポート(物理的・超常的)を受けることになるなど、露ほども思っていなかった。
「(……清彦、君は何も変わってないね。今度は僕が、君の盾になるから)」
清楚な美女の唇が、音もなくそう動いた。
降り続く雨の中、彼女の瞳だけは、温度を持った光を宿していた。
d989f5a5 No.2762
昨夜の激しい雨が嘘のように、雲の間から鋭い朝日が差し込んでいた。
午前7時。川神清彦は、昨夜の不思議な出会い——亡き友、田中の面影を宿した「佐伯結衣」との再会——を夢のあわいのように思い返しながら、アパートの狭いベランダで洗濯物を干していた。
「……結局、あの子は誰だったんだろうな」
独り言ちて、濡れたYシャツをパンと叩く。
その時、ふと視線を上げた清彦の動きが止まった。
道路を挟んだ向かい側、ワンルームマンション。
いつもは固く閉ざされている3階のカーテンが、今日は珍しく全開になっていた。
逆光の中に浮かび上がっていたのは、一人の女性のシルエットだった。
昨夜の清楚な女子大生とは違う、成熟した大人の色香を纏った女性だ。
緩やかに波打つ栗色の髪、モデルのようにすらりと伸びた手足。
彼女は今、まさにパジャマを脱ぎ捨てようとしていた。
(えっ……ちょ、ちょっと待て!)
清彦は慌てて目を逸らそうとしたが、身体が金縛りにあったように動かない。
彼女は清彦の視線に気づいていないのか、それとも無頓着なのか、薄手のパジャマを肩から滑り落とした。
朝の光にさらされたのは、透き通るような白い肌と、淡いサクラピンクのレースの下着だった。
「くっ……なんだこの体、重たいな……。ブラジャーのホックって、どうしてこんなに複雑なんだ?」
窓の向こう、絶世の美女——その内側にいる「田中」は、慣れない女性の身体と格闘していた。
今日の依代(よりしろ)は、近所に住む売れっ子のグラビアアイドル兼OLという、とんでもないポテンシャルの持ち主だった。
田中は、昨夜の「佐伯結衣」では清彦を押し切れなかった反省から、今日は「大人の色気」で彼を翻弄しようと画策していた。
だが、中身は経験の浅い28歳(享年)の男だ。
ストッキングの洗礼。彼女はベッドの縁に腰掛け、ゆっくりと足を上げた。
太ももの付け根まで露わにしながら、薄いデニールのストッキングをたぐり寄せる。
「よし、ここはグラビアっぽく……しなやかに……あだっ!」
爪を立てそうになり、変な声が出てしまう。
距離があるため、その声は聞こえてはいない。
清彦からは、ただ単に「絶世の美女が艶めかしく脚線美を強調している」ようにしか見えていない。
タイトスカートの攻防。次に手に取ったのは、職務用のタイトなスカート。
立ち上がり、ヒップのラインを強調するように身体を捻りながら足を通す。
「お、重い。胸が邪魔で足元が見えない……。清彦、見てるか? 僕は今、君のためにこんなに頑張って着替えてるんだぞ!」
本人は必死だが、鏡の前で何度もポーズを変え、ファスナーを上げる際にわざと背中を大きく反らす仕草は、清彦の目には極上のストリップ・ショーとして映っていた。
清彦は、持っていたハンガーを地面に落とした。
心臓の音が耳元でうるさいほどに鳴っている。
(いけない、見てはいけない……。でも、あんなに堂々と……。まるで、僕に見せつけているみたいだ)
彼女は最後に、白いブラウスのボタンを一つ、また一つと留めていく。
しかし、最後の一箇所をあえて留めず、谷間を強調するように襟元を整えた。
仕上げに、紅いリップを唇に引く。
その瞬間、彼女——田中は、窓越しに清彦と目が合った(ような気がした)。
「(よし、気付いたな清彦! さあ、今日も一日、僕が影から君を支えてあげるからね。……まずはその、鼻の下を伸ばした顔をなんとかしなさい!)」
田中は満足げに微笑み、くるりと背を向けて部屋の奥へと消えていった。
後に残されたのは、朝の光の中で顔を真っ赤にし、干し忘れた靴下を握りしめたまま立ち尽くす清彦だけだった。
「……あ、明日から、ベランダに出るのが怖くなりそうだ……」
清彦の受難(と、ある意味での幸福)に満ちた第二の人生は、まだ始まったばかりだった。
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裏話
窓の外で呆然と立ち尽くしていた清彦が、ようやく我に返ったように洗濯物を持って部屋の中へ逃げ帰るのを見届けると、田中はふうっと熱い吐息をついてカーテンを勢いよく閉めた。
「(……ふふ、清彦のやつ、あんなに顔を真っ赤にして。純情なところは中学の時から変わってないな)」
勝ち誇ったような笑みを浮かべ、鏡の前に立つ。
そこには、はち切れんばかりのバストを白いブラウスに押し込み、タイトスカートを完璧に履きこなした超一流のグラビアアイドル兼OLの姿があった。
だが、その勝利の余韻に浸る間もなく、田中は自分の身体に異変が起きていることに気づいた。
下腹部が、ズキズキと熱い。
この依代となっている女性の記憶が、濁流のように脳内に流れ込んできた。
彼女は売れっ子ゆえに私生活を極限まで律しており、スキャンダルを恐れて異性との接触を完全に断っていた。
それどころか、過密スケジュールとプロ意識の高さから、自分自身を慰めることすら忘れていたのだ。
「(なんだ……これ。身体が、内側から溶けそうだ……。この女、どれだけ溜め込んでたんだよ……っ!)」
田中の男としての意識が、女性特有の鋭敏で深い快楽の波に飲み込まれていく。
一度自覚してしまえば、もう止められなかった。
出勤用のタイトスカートの裾を、執拗な手つきで太ももの付け根まで捲り上げる。
「あ……っ、やばい。声が、勝手に出る……っ」
ストッキングに包まれた艶やかな両脚を大きく開き、サクラピンクのレースショーツに手を伸ばす。
そこはすでに、溢れ出した愛液でぐっしょりと色を変えていた。
指先が、その中心に鎮座する小さなクリトリスに触れる。
男の時とは比べものにならない、脳を直接焼くような電気的な刺激。
「ひぅっ、あ……ア、アァッ!」
田中は、自分の口から漏れる甘い嬌声にさらに煽られた。
ストッキング越しに、あるいは指を隙間に滑り込ませて、硬くなった突起を執拗に弄る。
指を動かすたびに「クチュクチュ」と、湿った卑猥な音が静かな部屋に響き渡った。
我慢の限界だった。
彼女の身体が、本能のままにさらなる侵入を求めて震える。
田中は中指と薬指の二本を、ヌルリと深く、その狭い聖域へと突き立てた。
「(すごい……っ! 締め付けが……自分の指なのに、食いちぎられそうなぐらい……っ!)」
内壁が指を吸い込み、うねるように脈打つ。
女の快感は、男のように一過性のものではない。
波のように重なり、重なるたびに高さが増していく絶頂の予感。
指を激しく出し入れしながら、もう片方の手で自らの豊かな胸を、ブラウスのボタンが弾け飛ばんばかりの勢いで揉みしだく。
「あ、あああああッ! 清彦、清彦ぉ……っ!」
無意識に親友の名を呼びながら、腰がガクガクと痙攣を始めた。
指を奥まで突き入れ、一点を激しく突き上げると、視界が真っ白に染まった。
「い、いく……っ、いっちゃう、アアアァァッ!!」
その瞬間、身体が弓なりに反り返った。
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「ひぎいっ、ぁ、あああああああッ!!」
ビシャッ、という派手な音と共に、弾け飛んだ飛沫が床を汚し、ピンクのショーツはもはや絞れるほどにびしょ濡れになった。
激しすぎる痙攣に耐えかねて、履いていたストッキングは指先から伝線し、無残にボロボロに裂けている。
その絶頂の余韻が冷めやらぬうちに、田中の意識はふっと軽くなり、身体から抜け出した。
「……っ!? はっ、えっ、な、なに!?」
憑依が解け、意識を取り戻した女性は、自分が床にへたり込み、スカートを捲り上げ、指を自身の奥深くまで突き立てている惨状に硬直した。
指先から伝わる異様な熱さと、太ももを伝うヌルリとした感触。
部屋中に充満する、自分のものとは思えないほど濃厚な雌の匂い。
「嘘……私、何を……。えっ、なんでこんなに濡れて……ああっ、時間が!!」
混乱する頭を振り切り、時計を見れば家を出るまであと5分。
玲奈はパニックになりながら、粘りつくショーツを脱ぎ捨て、ボロボロになったストッキングを乱暴に引き裂いてゴミ箱へ投げ込んだ。
全身を襲う、経験したことのない虚脱感と疼き。
(……どうしよう、信じられない。私、あんなに……イっちゃったの?)
震える手で新しい下着とストッキングを履き直し、飛び出すように部屋を後にした。
駅のホームは電車を待つ人で溢れていた。
「……はぁ、はぁ。間に合った……」
清彦は、いつもの電車に飛び乗り、手すりをつかんで息を整えていた。
脳裏にはまだ、今朝見た「向かいの部屋の美女」の艶やかな姿が焼き付いていた。
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電車のドアが閉まると同時に、暴力的なまでの圧力が清彦を襲った。
通勤ラッシュのピーク。車内は文字通り、一分の隙間もないほどの過密状態だった。
「うわっ……! すみません、おっと……」
背後から押された清彦は、正面にいた乗客を押しつぶさないよう、とっさに吊革を掴んで踏ん張った。
しかし、その必死の抵抗も虚しく、彼は目の前の人物と、文字通り「密着」する形になってしまった。
鼻腔をくすぐったのは、安っぽい香水の匂いではない。
朝の光を浴びたばかりのような、清潔でいて、どこか甘ったるいトリートメントの香り。そして、それ以上に清彦の理性を掻き乱したのは、若い女性特有の、体温を帯びた生々しくも芳しい「匂い」だった。
「あっ……んっ……」
目の前にいたのは、肩まで届く艶やかな黒髪を揺らした、制服姿の女子高生だった。
清彦より一回りほど小さな体躯。
しかし、その胸元は制服のブラウスを内側から押し留めるように、驚くほど豊満に膨らんでいる。
揺れる電車。
逃げ場のない空間。
清彦の胸板に、彼女の「たわわ」な双丘が、柔らかく、それでいて確かな弾力を持って押し当てられた。
(……っ! な、なんだこの柔らかさは……!?)
清彦はパニックに陥った。
相手は明らかに年下の学生だ。
下手に動けば痴漢と間違われかねない。
彼は必死に腕を突っ張り、空間を確保しようとする。
だが、無情にも電車が急カーブに差し掛かり、車両が大きく傾いだ。
「きゃっ!……ふぁ、……っ」
彼女の体がさらに深く、清彦の懐に沈み込む。
彼女の潤んだ瞳が、至近距離で清彦を見上げた。
その瞳は、恐怖や不快感ではなく、どこか熱を孕んだ期待のような、とろけた光を宿している。
(清彦……。君は本当に、こういう状況に弱いよね)
その女子高生の内側で、田中は歓喜に震えていた。
先ほどのグラビアアイドルでの失態を猛省し、彼は即座に、清彦と同じ電車に乗り込む「登校中の女子高生」へと依代を乗り換えていたのだ。
今度は「守ってあげたくなる弱さ」と「暴力的な若さの肉体」のハイブリッド。
これこそが、お人好しな清彦の良心を最も効率よく破壊する武器だと、田中は確信していた。
(見てよ、清彦。僕の今の体、すごいでしょ?
制服のボタンが弾けそうなくらい、胸がパンパンなんだ。……ほら、もっと感じて。君の心臓の音が、僕の胸に直接響いてるよ)
田中は女子高生の繊細な喉を使い、周囲には聞こえない程度の、それでいて清彦の耳だけを確実に捉える甘い声を漏らした。
「……はぁっ、……お兄さん……苦しい、です……っ」
「あ、ああ! ごめん、今、少し隙間を……!」
「……だめ、動かないで。……変なとこ、当たっちゃうから……っ。んんっ……」
電車の振動に合わせて、彼女の柔らかな胸が清彦の体に擦れる。
厚い冬物の制服越しでも、その熱量と形状がはっきりと伝わってきた。
清彦は顔を真っ赤にし、天井の一点を見つめて必死に理性を保とうとする。だが、彼が動こうとするたびに、彼女は密かに、しかし力強く、その豊満な部位を彼の体に押し付け、圧迫を加えた。
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(あはっ! 清彦、顔が真っ赤。可愛いなぁ。
ん、っ。でも、この子の体もさっきの人に負けないくらい敏感だ。
清彦の腕が当たるだけで、背中がゾクゾクする。あ、っ、だめ、また変な感じに……)
田中は、女子高生の体が発する「疼き」に、自分自身が当てられそうになっていた。
清彦の体温。
男らしい、少し硬い筋肉の感触。
それらが、憑依している少女の未熟な肉体を、内側から激しく沸騰させていく。
「……っ、ふぅ、あ……っ。……お兄さんの、匂い……。……ん、っ……」
「え、えっ……!? 臭うかな? すみません、昨日雨で……」
「……ううん、……いい、匂い。……もっと、……っ」
彼女はうわ言のように呟くと、清彦のネクタイを握りしめ、その顔を彼の胸元に埋めた。
周囲からは、混雑に耐えきれずお兄さんにしがみつく可憐な少女にしか見えない。
だが、その下で繰り広げられているのは、田中の情念と少女の肉体が織りなす、あまりにも卑猥な誘惑の儀式だった。
清彦はただ、自分の運のなさを呪うしかなかった。
昨夜の公衆電話の美女、今朝の窓越しの誘惑、そしてこの電車内での密着。
(……どうして、今日に限ってこんなことばかり……。僕はただ、普通に仕事に行きたいだけなのに……!)
彼が「これらはすべて、死んだはずの親友・田中が仕組んだ献身である」と知る由もなかった。
電車の揺れは、目的地に着くまで、執拗に二人の肉体を擦り合わせ続けた。
「……ふぁ、っ、……ア、っ。……きよ、ひ……っ」
少女の口から、掠れた声で親友の名が漏れそうになったその時、電車のブレーキが激しく鳴り響いた。
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駅のホームに降り立つと、冷たい空気が少しだけ清彦の火照った顔を冷やしてくれた。
しかし、隣にはまだ、あの「たわわ」な女子高生が、裾を掴むようにして寄り添っている。
「……お兄さん、ここまで送ってくれて、ありがとうございます。すごく助かりました」
彼女は潤んだ瞳で清彦を見上げ、少し恥ずかしそうに微笑んだ。
その純粋な気遣いに、清彦は罪悪感と動悸が混ざり合ったような複雑な心境になる。
「いや、こちらこそ……変に押し付けちゃってごめんね。気をつけて学校行くんだよ」
清彦はそう言い残し、逃げるように改札へと向かった。
(……ふぅ、あ、っ……まずい、清彦と離れたのに、体がまだ熱い……)
彼女の体の中にいる田中は、猛烈な「女子高生の肉体」の反乱に直面していた。
清彦に押し当てていた胸の先端は硬く尖り、スカートの中は歩くたびに太ももを愛液が伝うほどに濡れそべっている。
田中の男としての記憶が、この未熟で敏感な肉体の快感を増幅させ、脳内は真っ白な快楽の濁流に呑み込まれそうになっていた。
(このままだと、駅のど真ん中で声を上げちゃう……。一旦、依代を休ませないと……っ!)
田中は必死に理性を保ち、震える足で多目的トイレへと向かった。
しかし、トイレのドアに手をかけたその時だった。
「あー!! おはよー、何してんのこんなとこで?」
背後から声をかけてきたのは、同じ制服を着た、明るい茶髪の友人だった。
「……っ!? ……ぁ、お、おはよ……」
田中(結衣)は、振り返るだけで精一杯だった。
今、この瞬間も、下腹部がキュンキュンと疼き、指先一つ動かすだけで絶頂してしまいそうなほど「オーバーヒート」している。
「え、どうしたの? 顔真っ赤だよ? 熱でもあるの?」
友人が心配そうに顔を覗き込み、結衣の肩に手を置く。
そのわずかな接触さえ、今の田中にとっては雷に打たれるような刺激だった。
(だめだ……もう、限界……っ!!)
田中はこれ以上この快感に耐えきれず、弾かれるように結衣の体から意識を切り離し、憑依を解いた。
「っ……ふぐぅっ!!」
意識が戻った瞬間の結衣を襲ったのは、正体不明の、しかし暴力的なまでの絶頂だった。
友人の前で声を出すわけにはいかない。
結衣は歯を食いしばり、必死に声を喉の奥で押し殺した。
ガクガクと膝が震え、視界がチカチカと明滅する。
「ちょっと、結衣!? 大丈夫!?」
「……ぁ、……ぅん。だい、じょうぶ。……ちょっと、のぼせちゃった、だけ……」
結衣は、スカートの中が完全に「いって」しまった感覚に襲われながらも、なんとか友人の肩を借りて立ち上がった。
足元はふわふわと浮いているようで、ショーツの中の不快なほどの濡れ具合が、自分がたった今、白昼堂々、意識のないうちに絶頂に達してしまったことを冷酷に告げている。
「もう、無理しなさんな。ほら、一緒に学校行こ? 肩貸してあげるから」
「……ありが、とう……」
震える足取りで友人と並んで歩き出す。
その後ろ姿を、霊体となった田中は少し離れた場所から、どこか満足げに、そして少しだけ申し訳なさそうに見送っていた。
(……ごめんね。でもおかげで、清彦のあんなに慌てた顔が見られたよ)
田中の「親友への恩返し」という名の全部善意からくる悪行は、まだ朝が始まったばかりだというのに、すでにフルスロットルで加速していた。
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「……はぁ、散々な朝だった」
清彦は、市役所の地下にある薄暗い備品倉庫で、一人溜息をついた。
昨夜からの奇妙な連続事案——謎の美女、向かいの窓のグラビアアイドル、そして電車内での女子高生。
お人好しの清彦も、さすがに自分の「運気」が何かに捻じ曲げられているような違和感を抱き始めていた。
そんな彼を呼び止めたのは、戸籍住民課の数少ない後輩、長谷川美月だった。
「川神さーん、ちょっと手伝ってもらえませんか? 上の棚の段ボール、私じゃ届かなくて……」
美月は、清楚な淡いグリーンのワンピースに、同系色の薄手のカーディガンを羽織った、可憐な小動物のような女性だ。
いわゆる「貧乳」であることを本人は気にしているようだが、清彦からすれば、その華奢な守ってあげたくなるようなシルエットこそが彼女の魅力に思えた。
「ああ、いいよ。どれかな?」
「あ、あれです! あの『保存書類・平成28年度分』の箱……。わっ、とと……!」
美月が爪先立ちで手を伸ばした瞬間、積み上げられた箱のバランスが崩れた。
彼女の細い体が、スローモーションのように後ろへと倒れ込む。
「危ない!」
清彦は反射的に駆け寄った。
だが、倉庫の床にはワックスがけの残りが染み出していたのか、清彦の靴もまた、無情に滑った。
「うわああああっ!?」
「きゃああっ!」
二人の体が重なるようにして床に倒れ伏す。
しかし、その形は最悪(あるいは田中にとっての最高)の形で結実した。
仰向けに倒れた清彦。
その顔面の上に、美月の小ぶりで柔らかなお尻が、すとん、と完璧な角度で「着地」したのだ。
「……っ!!」
清彦の視界が、一瞬でワンピースの裾と、その奥に潜む「聖域」に覆い尽くされる。
膝下丈だったはずのワンピースは、転倒の衝撃で腰のあたりまで捲り上がっていた。
鼻先に触れたのは、ストッキングの滑らかな質感。
そして、その奥にある淡いグリーンのレースショーツだった。
布越しに伝わる、彼女の柔らかな肉の割れ目。
清彦の鼻柱が、その中心にちょうど食い込む形になり、美月の体温と、少し汗ばんだような、そして朝の石鹸のような匂いが脳を直撃した。
「……あ、……ぁっ」
美月の口から、吐息のような声が漏れる。
その内側では、またしても田中がニヤリと笑っていた。
(清彦、お疲れ様。さっきまでは『攻め』の刺激だったけど、今度は『不可抗力』の癒やしだよ。
……あ、やば。この子、見た目通りすごくタイトだ。清彦の鼻の形、ダイレクトに伝わってきちゃう……っ!)
終わらない残響
「は、長谷川さん!? ごめん、今すぐどくから、……んっ!?」
慌てて顔を動かそうとした清彦だったが、それが仇となった。
鼻を左右に振る動きが、図らずも美月の股間を、ショーツ越しに「ぐりっ」と抉るような刺激になってしまったのだ。
「ひゃうんっ!?……だ、だめ……そこ、……へんな感じ、する……っ」
美月(田中)は、清彦の頭を抱え込むようにして、さらにお尻を彼の顔に押し付けた。
薄いレース一枚を隔てた向こう側で、彼女の秘部がドクドクと脈打っているのが、清彦の唇にまで伝わってくる。
「(……すごい、この子、胸は控えめだけど……下の方はこんなに敏感なんだ。
清彦が息を吐くたびに、ストッキングの中が蒸れて……ああっ、僕までイっちゃいそう……っ!)」
倉庫という密室、古い紙の匂い、そして顔面を埋め尽くす柔らかな肉の感触。
清彦の理性は、今まさに土俵際まで追い詰められていた。
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「……っ、ん、ああぁっ……!」
美月の体温が、ショーツの薄い布地を通して清彦の鼻先を熱く湿らせる。
(どうしてだ……! どうして僕が、後輩のお尻の下でこんな目に!?)
清彦が慌てて顔を背けようと身悶えした、その時だった。
「——あれ、おかしいな。ここの台帳、どこに置いたっけ……」
重い鉄製の扉がギィィ……と軋んだ音を立て、倉庫の入り口から年配の職員の足音と独り言が聞こえてきた。
「ひっ……!」
「……ッ!!」
心臓が跳ね上がる。
清彦は反射的に美月をどかそうとしたが、彼女——その内側にいる田中は、逆にその小さな腰をグイッと清彦の顔面に強く押し付けた。
「動かないで、川神さん。今見つかったら、完全に誤解されちゃいます……」
美月(田中)の掠れた声が、至近距離で響く。
お尻が顔に密着し、逃げ場を失った清彦の鼻柱は、今や彼女の股間の割れ目に深く、これ以上ないほど「密着」していた。
(そうだよ清彦。ここで騒いだら、君の『真面目な公務員人生』は終わりだ。だから……このままじっとしてて。僕が、いや、彼女の身体が……君の呼吸を全部受け止めてあげるから)
清彦は恐怖と興奮で呼吸が荒くなる。
その熱い吐息が、淡いグリーンのショーツを突き抜け、彼女の最も敏感な部分に直接吹きかけられた。
(マズい、息が。僕が吐き出す熱い空気が、全部彼女の股間に! 離れなきゃいけないのに、動けない……っ!)
「……はぁ、……ん、ぅ。……あつい、息が、当たって……っ」
美月の股間は、いまだ絶頂には至らないものの、清彦の吐息という名の愛撫にじわじわと侵食されていた。
ストッキング越しでもわかるほど、その中心部は愛液でぐっしょりと重みを増し、甘く濃厚な「雌の匂い」が倉庫の埃っぽい空気を塗り替えていく。
さらに、転倒した際の勢いで、二人の体位は奇妙に絡み合っていた。
清彦の顔面が美月の股間に埋まっている一方で、美月の顔は、清彦の股間のすぐ目の前にあった。いわゆる、互いの顔と股間が重なり合う『69』のような体勢。
(……お、大きいな、清彦。こんなに、僕の顔のすぐそばで……)
清彦のズボンの下で、膨れ上がった欲望の形がはっきりと主張している。
美月の顔に、その熱量と硬さが押し当てられる。
(うそだろ。こんな状況で、僕の体はなんて正直なんだ! 長谷川さんの顔に、僕の……僕の汚らわしいモノが当たって……!)
田中は「隠れるための演技」という名目を隠れ蓑に、美月の頬をその「膨らみ」にそっと擦り寄せた。
「……だめ、そこ、……すごく、固くなって……美月のほっぺ、……熱い……っ」
(ははっ、いいぞ清彦! もっと熱くなれ。……あぁ、でもこの子の体も限界だ。清彦のモノが顔に触れるたびに、お尻の奥がキュンキュン鳴ってる。これ、僕が一番楽しんでるんじゃないか?)
美月が、まるで甘えるように清彦の股間に顔をうずめ、スリスリと頬ずりをする。
顔面を襲う柔らかく湿ったお尻の感触と、股間に伝わる美月の可憐な頬の柔軟な弾力。
挟み撃ちのような快楽の猛攻に、清彦は声にならない叫びを上げながら、暗闇の中で白目を剥きそうになっていた。
(だめだ……もう意識が飛ぶ。誰か、誰か僕をこの天国のような地獄から助けてくれ……っ!)
足音はすぐそこまで迫っている。
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「……んぅっ、はぁっ、……っ!!」
清彦の鼻先に押し当てられた美月の股間が、彼の熱い呼気に反応してビクンと跳ねる。
足音はついに二人のすぐ隣、棚の向こう側までやってきた。
清彦は恐怖で全身を硬直させ、呼吸を止める。
(頼む、来るな……! 来ないでくれ……ッ!!)
「——ああ、あった。これだこれだ。……全く、誰だこんな端っこに置いたのは」
カサリと書類を掴む音がした後、足音は反転し、遠ざかっていった。
ギィィ……バタン。
重い扉が閉まる音が倉庫内に響き、完全な静寂が戻る。
「……っ、ふぅ……あ、助かった……」
清彦は全身の力を抜き、慌てて美月の腰を抱えて横へ退かした。
「長谷川さん! 大丈夫!? 変なとこ打たなかった!?」
「……ぁ、……ぅ……かわがみ、さん……」
美月の瞳は完全にとろけ、焦点が定まっていない。
その内側で、田中は猛烈な焦燥感と戦っていた。
(やばい……清彦の熱い息のせいで、この子の『中』が、もうグチャグチャだ。清彦のあの固い感触が忘れられないって、身体が、奥の方がキュンキュン鳴って……男を欲しがってる……!)
美月(田中)は震える手で清彦のネクタイを掴み、潤んだ瞳で見つめた。
「……川神さん、さっきの……まだ、熱いんです。責任、とって、ください……?」
彼女の記憶にある、甘え上手な妹キャラをフル活用したアプローチ。
だが、清彦はどこまでも「お人好しの善人」だった。
「責任……? ああ、そうだよな! 怖い思いをさせて本当に申し訳ない! 長谷川さんは少し休んで!」
清彦は顔を真っ赤にしながらも、彼女の服の乱れを直そうとカーディガンを整え、紳士的に彼女を立たせた。
(ここで手を出さないのが清彦だよな……。クソっ、この身体の疼きをどうにかしないと、僕の意識まで溶ける……っ!)
「わ、私、ちょっとお手洗いに……!!」
美月は内股を擦り合わせるようにして倉庫を飛び出した。
女子トイレの個室に駆け込み、鍵を閉める。
「はぁ、はぁ、っ、あつい! なにこれ、立ってるだけで……垂れてくる……っ!」
田中は、美月の震える手でスマホを取り出させた。
設定画面からバイブレーションを「連続」にセットする。
それを、淡いグリーンのショーツが愛液で色を変えている「そこ」へ、ストッキング越しに押し当てた。
『ブーーーン……ブーーーン……』
「ひぎぃっ!? ……あ、ぁ、アアッ!!」
田中は美月の喉を使い、必死に声を押し殺した。
(清彦……清彦ぉ……っ! 君のせいで、この子が……僕が、こんなにっ! スマホの震えが、さっきの清彦の鼻の感触みたいで……っ!!)
『ブブブブブッ!!』
「んんんっー!! ふぅ、あ、ぁぁっ……!!」
バイブの振動が、清彦との接触で限界まで高まっていたクリトリスを容赦なく責め立てる。
(すごい……女子大生もグラビアアイドルも凄かったけど、この大人しい後輩の身体、感度が異常だっ! 清彦を思い出すだけで、中が締まって、吸い付くみたいに……っ!)
美月(田中)は、個室の壁に頭を押し付け、スカートを捲り上げたまま激しく腰を振った。
「きよ、ひこ……だいすき、……いっちゃう、いくぅぅッ!!」
最後はスマホを押し付ける力が強すぎて、ストッキングが摩擦で熱を持つほどだった。
激しい痙攣と共に、美月の身体は個室の中で弓なりになり、今日何度目かの上り詰める快感に包まれた。
(ふぅ……。清彦、君は本当に罪な男だよ。でも、これでまた一歩、君への『恩返し』が進んだかな?)
田中は満足げに、しかし虚脱感に浸る美月の身体から、ふっと意識を離していった。
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市役所の窓口業務が終わり、清彦は魂が抜けたような顔でタイムカードを押した。
波乱万丈すぎた一日。
地下倉庫での美月との一件以来、彼女と顔を合わせるのが気まずくて、午後は事務作業に没頭していた。
「お疲れ、川神くん。顔色悪いわよ? また新人のミスでも押し付けられた?」
声をかけてきたのは、同じ課の先輩、松下奈緒子(33歳)だった。
独身。仕事は完璧で、後輩からの信頼も厚い。今日は落ち着いたネイビーのタイトなセットアップに、透け感のある黒ストッキングという、まさに「仕事のできる大人の女性」といった装いだ。
「あ、松下さん。お疲れ様です。いえ、ちょっと寝不足で……」
「ふーん。まあ、帰り道が一緒なんだし、駅までシャキッとしなさいな」
二人は並んで駅へ向かった。
清彦にとって、サバサバとした奈緒子は数少ない「緊張せずに話せる女性」のはずだった。
だが、今の清彦は知らない。
彼女の内側にも、あの「田中」が滑り込んでいることを。
(……よし、次は『頼れる年上の色気』だ。清彦は押しに弱いからな。朝の女子高生で火がついた身体を、この熟れたお姉さんの肉体で包み込んでやる……!)
ホームに入ってきた電車は、朝に負けず劣らずの帰宅ラッシュ。
二人が乗り込むと同時に、ドア付近は凄まじい圧力に包まれた。
「うわっ……! すみません、松下さん、大丈夫ですか!?」
「ちょっと、すごい押しね……。ねえ、川神くん、こっち」
奈緒子(田中)は、清彦の腕を強引に引き寄せ、自分の身体を彼の胸元へと滑り込ませた。
朝の女子高生のような瑞々しい柔らかさとは違う、適度な弾力と、大人の女性特有のしっとりとした肉感。
(っ! ま、松下さん……!?)
「狭いわね。でも、こうしてれば外からの圧力に耐えられるでしょ?」
奈緒子は平然を装いながら、清彦の首筋にわざと熱い吐息を吹きかけた。
彼女のタイトスカートが、清彦の太ももに密着する。朝のデジャヴのような、それでいてより「深い」快感の予感。
(ははっ、清彦の心臓、壊れそうなぐらい鳴ってる。……あぁ、でもこの松下さんって人、普段あんなに冷徹なのに、身体は正直だな。清彦に抱きついた瞬間、背中がゾクゾクして……ストッキングの中が、もう熱を持ち始めてる)
電車の揺れに合わせて、奈緒子の豊かな胸が、清彦の胸板をゆっくりと、執拗に圧迫する。
「んっ、川神くん。ちょっと、揺れるわね……。捕まってていいかしら」
奈緒子は清彦の肩に腕を回し、耳元で甘く囁いた。
清彦はもう、パニックを通り越して、何かの宗教的儀式を受けているような気分だった。
(どうして、今日一日の僕の周りの女性たちは、みんなこんなに積極的なんだ……!?)
清彦の股間の「戦士」が、大人の女性の香りと肉感に反応し、再びその存在を主張し始める。
それを見逃さない田中(奈緒子)は、密かに、しかし大胆に、自分の腰を清彦の「そこ」へと押し当てた。
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「……あ、……川神くん、ごめんね。でも、この混雑じゃ仕方ないわよね」
奈緒子(田中)は、申し訳なさそうな顔を演じながら、さらに深く清彦の胸元に体を沈めた。
タイトスカート越しに伝わる、彼女の肉感的な太ももの熱。清彦は顔を真っ赤にして、吊り革を握る手に力を込めた。
(松下さん……近すぎる……。でも、確かにこのラッシュじゃ、離れようがない……!)
清彦が必死に理性を保とうとしていた、その時だった。
背後の死角から、奈緒子の臀部に向けて、一際「異質な意図」を持った手が忍び寄った。
スルスルと、黒いタイトスカートの表面を、粘りつくような手つきで撫で回す掌。
(っ!? な、何これ……誰か、触ってる!?)
奈緒子の内側にいる田中は、戦慄した。
最初は服の上からお尻の肉を揉みしだくような動きだった。
だが、その手は大胆にもスカートの裾をめくり上げ、黒ストッキングの滑らかな表面へと直接侵入してきたのだ。
「ん、っ……! ぁ、……っ」
奈緒子の喉から、押し殺したような震える声が漏れる。
犯人の指先は、ストッキング越しに股間のクロッチ部分を、執拗に、そして卑猥に「グリグリ」と抉り始めた。
(やめ、っ。清彦……っ! 助けて、でも、声が出せない……っ!)
田中の意識は、奈緒子の肉体が感じる「恐怖」と、皮肉にも増幅されてしまう「生理的な疼き」の板挟みになった。
犯人の指が、ストッキングの隙間から愛液で湿り始めた「そこ」に深く食い込む。
奈緒子の体は、清彦の胸に押し付けられたまま、小刻みに、ビクビクと痙攣を始めた。
「ま、松下さん……? 大丈夫ですか? 顔色が……」
清彦が異変に気づき、彼女の顔を覗き込む。
奈緒子は涙目で唇を噛み締め、首を横に振ることしかできない。
しかし、清彦の視線がふと彼女の腰元に落ちた瞬間、彼は凍りついた。
自分と彼女の密着した隙間に、卑猥に動く「第三者の手」が見えたのだ。
「っ、貴様……!!」
お人好しの清彦の中に、中学時代、田中を守った時と同じ「静かな怒り」が火を吹いた。
彼は奈緒子の腰を抱き寄せ、守るように自分の背中で壁を作ると、その男の手首を鋼のような力で掴み上げた。
「次の駅、一緒に降りてもらいますよ」
冷徹なまでの清彦の声。
電車がホームに滑り込むと同時に、彼は男の襟首を掴み、呆然とする奈緒子を優しく促してホームへと引きずり出した。
「駅員さん! 痴漢です! 捕まえてください!!」
ホームに響き渡る清彦の叫び。
駅員たちに取り押さえられる犯人を尻目に、清彦は震えの止まらない奈緒子の肩に、そっと自分のジャケットをかけた。
「怖かったですよね。もう大丈夫ですから。僕がついてます」
(清彦。君は、やっぱり……最高にかっこいい親友だよっ)
奈緒子の瞳から溢れた涙は、恐怖からではなく、かつて自分を救ってくれた「盾」の温もりを思い出した、田中の魂の震えだった。
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駅員室での事情聴取が終わり、夜の冷たい空気が二人の頬を撫でた。
奈緒子(田中)は、清彦のジャケットの袖をぎゅっと握りしめていた。
(本当は、駅を出たところで憑依を解くつもりだったんだ。でも、ダメだ。清彦のこの温かさ、隣を歩く時の少しぎこちない歩調……もう少しだけ、このままでいたい)
田中は、奈緒子の肉体を通して伝わる「守られている」という多幸感に、深く溺れていた。
街灯の下、清彦は奈緒子の震え(実際には田中による興奮の震えも混ざっていたが)を察し、何度も「大丈夫ですよ」「もうすぐですから」と優しく声をかける。その一つ一つの言葉が、田中の魂を震わせた。
「ここです。私のマンション」
エントランスの自動ドアの前で、二人は立ち止まった。
清彦は奈緒子の目を真っ直ぐに見つめ、少しだけ困ったように笑った。
「松下さん。今日は本当に大変でしたね。あなたはいつも僕らを助けてくれる強い先輩ですけど、今日ばかりは自分を甘やかしてください。お風呂にゆっくり浸かって、嫌なことは全部洗い流して」
その言葉に、奈緒子の胸の奥がキュンと鳴った。
(清彦、お前ってやつは。どこまでお人好しなんだよ。僕が女だったら、今すぐここで押し倒してるぞ)
「ありがとう、川神くん。本当に……救われたわ。おやすみなさい」
「おやすみなさい。また明日、職場で」
清彦が背を向けて歩き出す。その広い背中が夜の闇に溶けていくのを、奈緒子(田中)は熱っぽい吐息を漏らしながら見送った。
マンションの自室に入り、鍵を閉めた瞬間、奈緒子の身体は崩れるように玄関にへたり込んだ。
(あぁ、もう、限界だ! 清彦の匂い、あの逞しい腕の感触、守ってくれた時の声……身体の中が、沸騰しそうだよ……っ!)
奈緒子は荒い息を吐きながらバスルームへ駆け込んだ。
服を脱ぎ捨てる余裕もなく、タイトスカートを蹴り飛ばし、伝線したストッキングを乱暴に引き裂いて脱ぎ捨てる。
鏡に映った自分——33歳の大人の女性の身体。
その白い肌は、清彦への情念で赤らみ、股間のネイビーのショーツは、犯人の指による愛撫と、清彦への興奮が混ざり合った愛液で、重く、どろりと変色していた。
シャワーを最大出力で捻り出す。
『ザァァァァッ!!』と激しい水音がタイルを叩き、密室の温度を上げていく。
「あ……ぁ、……っ、きよひこぉ……っ!!」
シャワーヘッドを手に取り、熱いお湯を直接、自身の「そこ」へと浴びせかけた。
水圧の刺激が、清彦に守られた記憶を媒介にして、脳を直接焼くような快楽へと変換される。
田中は奈緒子の喉を使い、シャワーの音にかき消されるのをいいことに、我慢していた嬌声を爆発させた。
「んあああぁっ!! すご、……熱い、っ、清彦に、触られてるみたい……ッ!!」
二本の指を、ぬるりと湿った聖域の奥深くへと突き立てる。
(っ! 松下さんの身体、なんて淫らなんだ……。清彦を思い出すだけで、こんなに締め付けて……っ! 指が、抜けなくなるくらい……ッ!!)
指を激しく出し入れしながら、もう片方の手で豊かな胸を、指が食い込むほどに強く揉みしだく。
お湯と愛液が混ざり合い、足元に白濁した筋を作って流れていく。
犯人に汚された恐怖は、清彦という「光」に塗りつぶされ、ただ純粋な、狂おしいまでの雌の悦びへと昇華されていった。
「あ、あああああッ!! いく、……いっちゃう!! 清彦ぉぉぉぉッ!!」
奈緒子の身体が弓なりに反り返り、壁に背中を打ち付けた。
激しい痙攣。
指を奥まで突き入れたまま、彼女は白目を剥き、シャワーの飛沫の中で何度も、何度も果てた。
(ふぅ、……っ、あぁ。清彦、おやすみ。明日は、もっと君を『幸せ』にしてあげるからね)
湯気の中に、満足げな、しかしどこか切ない田中の囁きが消えていった。
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「……う、痛っ……」
清彦はズキズキと脈打つような右奥歯の痛みで目を覚ました。
昨日の波乱に満ちた出来事による心身の疲弊が、免疫力を下げたのだろうか。鏡を見ると、心なしか頬が少し腫れている。
(……このままじゃ仕事にならないな)
観念して職場に遅刻の連絡を入れる。
電話に出た松下先輩の声が、昨夜の情事……いや、救出劇を思い出させて一瞬耳の奥が熱くなったが、それ以上に歯の痛みが現実を引き戻した。
向かったのは、数年前から通っている『坂下歯科クリニック』。
腕は確かだが、半年ほど足が遠のいていた場所だ。
クリニックの扉を開けると、そこには以前よりさらに磨きがかかった清楚美人の受付嬢、白鳥(しらとり)が座っていた。
「川神様、お久しぶりですね。お顔が少し腫れていますが……」
彼女がカルテにペンを走らせる。その内側にはすでに田中が滑り込んでいた。
(清彦、可哀想に。昨日の『お礼』が激しすぎたかな? 君の痛みを、最高の快感で塗りつぶしてあげる)
白鳥(田中)は、清彦を安心させるような完璧な微笑みを浮かべながら、内部連絡用のタブレットに素早くメモを書き込んだ。
【緊急:最優先。特別個室(VIPルーム)へ案内。超VIP対応のこと】
「川神様、本日は院長の指示で、特別個室へご案内いたしますね。どうぞこちらへ」
案内された個室は、歯科医院とは思えないほどリッチな内装だった。
そこへ入ってきたのは、タイトなワンピースタイプのピンク色の制服を弾け飛ばさんばかりに膨らませた、巨乳の歯科衛生士・佐藤だ。
「川神さん、お口の中を見せてくださいね。まずはリラックスしましょう」
田中は白鳥から佐藤へと依代を乗り換える。清彦が診察台に身を沈めると、佐藤(田中)は後ろに回り込み、その豊かな双丘を清彦の頭頂部に「どさり」と乗せた。
「あ、あの……佐藤さん? ちょっと、近すぎませんか……?」
「いいんですよ。これが当院の『疼痛緩和療法』なんです。動かないでくださいね」
佐藤(田中)はタオルを目隠しとして清彦の顔に乗せた。
だが、それは単なる目隠しではない。彼女はそのまま前かがみになり、その圧倒的なボリュームの乳房で、清彦の鼻から上を完全に覆い隠したのだ。
視界は暗く、代わりに鼻孔を突いたのは、清潔な石鹸の匂いと、女性の体温が混ざり合った、抗いようのない「雌」の香気。
「っ!?」
「お口を開けて。……そう、上手ですよ。まずはチェックだけですからね」
目隠しの下で、清彦の唇が佐藤(田中)の胸の谷間に微かに触れる。
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彼女は清彦の口内にミラーを入れながら、わざと腰を密着させた。
(ふふっ、清彦の呼吸が荒くなってきた。佐藤さんのこの乳首、清彦に押し当ててるだけでビンビンに硬くなって……僕までイっちゃいそうだよ)
「少し、お痛みが強いようですね。ここからは、特別な麻酔を併用します。看護師たちは席を外させますので、私を信頼してください」
佐藤(田中)の声が、聖母のような慈愛に満ちた響きに変わる。
目隠しをされた清彦の耳に、ジッパーを下ろす衣擦れの音が聞こえた。
上半身のスクラブが脱ぎ捨てられ、フロントホックのブラから、解放されたばかりの、はち切れんばかりの爆乳が零れ落ちる。
「川神さん、今から、特別な医療機器を口に含ませます。ゆっくり、吸ってください」
清彦の唇に触れたのは、冷たい金属ではなく、熱を帯び、硬く突起した「生きている」感触だった。
佐藤(田中)の、完熟した果実のような乳首。
「っ!! ん、んん……っ!?」
「そう、上手ですよ……。これが痛みを散らすための、最高級の麻酔なんです。もっと深く、吸い付いて……。そう、その調子」
清彦が困惑しながらも、本能に従ってその先端を吸い上げると、佐藤(田中)の身体が快感でビクンと跳ねた。
(ひぎぃっ……! な、なにこれ、清彦の吸い方……っ。佐藤さんの身体が、中からとろけちゃう……ッ! 誰かに見られたら終わりなのに、声が出せないのが余計に……っ!!)
彼女は快感に顔を歪めながらも、空いた右手で、清彦のズボンの上から、既に限界まで反り立っている「彼」を優しく、しかし確実な力で上下させ始めた。
「あ、……ぁ、……っ。……お薬が、回ってきましたね……。……気持ちいい、ですか……?」
口内を蹂躙する乳首の刺激と、股間を上下する柔らかな掌。
清彦は、自分が歯医者にいるのか、それとも楽園のただ中にいるのか分からず、ただただ白濁した快楽の渦に飲み込まれていった。
腰が浮き、清彦がまさに「臨界点」に達しようとしたその瞬間。
「——お待たせいたしました。ここからは、私が代わりますね」
スッと、股間と口元から感触が消えた。
目隠しが外されると、そこにはグラビアアイドル顔負けのスタイルを白衣に包んだ、絶世の美女歯科医・坂下院長が、ドリルを手に妖艶に微笑んでいた。
「さあ、本番はこれからよ。川神さん?」
絶頂を寸止めされた清彦の、熱く疼くような受難の続きは、美しきドクターの手に委ねられた——。
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「ふふっ、そんなに怖がらないで。ドリルなんて使いませんよ。ただの冗談です」
絶世の美女、坂下院長は、悪戯っぽく微笑んでドリルをトレイに戻した。
先ほどの歯科衛生士・佐藤(田中)のチェックで、清彦の歯痛はただの一時的な歯肉の腫れだと判明していた。
坂下院長の高度な医学知識をもってしても、診断結果は同じ。「数日、痛み止めで様子を見れば治る」程度のものだ。
しかし、坂下(田中)は納得していなかった。
(……ただの診察で帰すわけないだろ。清彦は今、昨日からの疲れと今の寸止めで、精神的にボロボロなんだ。もっと深いところで、僕が……この最高級の女医の体で、君を癒やしてあげなきゃ)
「川神さん、やはり炎症を抑えるための『直接投与』が必要です。もう一度、目隠しをしますね」
坂下(田中)は、清彦の目に再び厚手のタオルを乗せた。
視界が遮られた瞬間、清彦の耳には「シュルリ……」と、滑らかな布が肌を滑り落ちるような、官能的な音が響いた。
(……え? 今、何を……?)
戸惑う清彦。
その目の前で、坂下院長は白衣の下のタイトスカートを大胆に捲り上げ、湿り気を帯びたレースのショーツを脱ぎ捨てた。
彼女は診察台に跨るようにして、清彦の顔の真上にその秘部を位置づける。
「……川神さん、お口を開けて、舌を出してください。……私の『そこ』に、特別な薬が塗ってありますから。……それを、丁寧に舐めとってください」
「えっ……くす、り……?」
清彦が困惑しながらも、促されるままに震える舌を突き出した。
その瞬間、熱く、柔らかな肉の感触が、清彦の舌先を包み込んだ。
薬の味などしない。あるのは、清潔に手入れされた女性の、鼻腔を狂わせるほど濃厚で芳しい、蜜の味だけだった。
「ん、っ……。……そう、上手ですよ。……もっと、奥の方まで。……あ、ぁっ……」
坂下(田中)は、清彦の舌が敏感な突起を捉えるたびに、女医としての理性が崩壊していくのを感じた。
(やばっ。この坂下って女、見た目はクールなのに、中身はとんでもなくっ。清彦が舐めるたびに、蜜が溢れて止まらないよ……ッ!!)
「っ、ふぅ。……いいですよ、川神さん。とっても、上手。そのまま、全部飲み込むように……っ」
清彦は、それが「医療行為」ではないことに薄々気づきながらも、目隠しという暗闇の中で、目の前の「聖域」から溢れ出す甘美な刺激に没頭した。
坂下(田中)の腰が、快感に耐えかねて清彦の顔に強く押し付けられる。
「あ、ア、アァッ……! 清彦、もっと、もっと……っ!!」
坂下(田中)が絶頂の淵で、もはや声の我慢も限界に達し、その「診察」が最高潮に達しようとした——その時だった。
『失礼します! 院長、急患です!今ロビーに!!』
ドアの向こうから、受付の白鳥の焦った声が響いた。
その瞬間、坂下(田中)は弾かれたように腰を上げた。
「っ! ……チッ、いいところだったのに……」
憑依している田中の舌打ちが、坂下院長の艶やかな唇から漏れる。
彼女は電光石火の早業でショーツを履き直し、スカートを整えた。
タオルを外された清彦が見たのは、いつの間にかマスクを装着し、何食わぬ顔でカルテを書き込む、凛とした女医の背中だった。
「診察は以上です。炎症を抑える薬……しっかり『投与』できましたから、すぐに良くなりますよ。あとは受付で、数日分の痛み止めを受け取って帰ってください」
「あ、はい……ありがとうございました……」
清彦は、口の中に残る甘美な余韻と、股間のやり場のない熱量を抱えたまま、ふらふらと診察室を後にした。
「川神様、お疲れ様でした。こちら、お薬と処方箋になります。……お大事になさってくださいね」
清楚な受付の白鳥(田中)が、清彦に薬袋を渡しながら、誰にも気づかれないようにそっとウインクをした。
清彦は、春の陽気のせいか、それとも「特別な診察」のせいか、火照った顔を隠すようにしてクリニックを飛び出した。
28歳、公務員。
彼の「癒やし」に満ちた受難は、まだ終わる気配を見せない。
32cfb9d1 No.2816
午前中、清彦は歯医者から市役所への出勤路についていた。
平日の昼下がり、車内は静まり返り、乗客は清彦の他には、通路を挟んだ向かい側の席に座る女性が一人だけだった。
その女性は、いかにも「良妻賢母」という言葉が似合う、落ち着いた雰囲気を纏っていた。
ふんわりとしたベージュのブラウスに、膝下まで隠れる清楚なネイビーのフレアスカート。
左手の薬指には、慎ましやかな結婚指輪が光っている。
(……綺麗な人だな。どこかのお奥様だろうか)
清彦がそんな場違いな感想を抱きながら、ぼんやりと車窓を眺めていた、その時だった。
「……っ」
視界の端で、何かが動いた。
隣の車両との連結部から、誰かが来る気配はない。
ふと向かいの彼女に目を向けると、清彦は危うく心臓が止まるかと思った。
彼女は、無表情のまま、その清楚なフレアスカートの裾をゆっくりと、両手でたくし上げていたのだ。
「……えっ?」
清彦の口から、困惑と驚愕が混じった声が漏れる。
しかし、彼女の手は止まらない。
スカートは膝を越え、太ももの付け根、その「聖域」が露わになるまで引き上げられた。
そこで清彦が目にしたのは、彼女の清楚な外見からは想像もつかない、攻撃的なほどに鮮やかな紫色のレースショーツだった。
(な、なんだこれ……夢か!?)
細い紐で繋がれたような、面積の極端に小さいセクシーなランジェリー。
しかも、その薄いレース地は無慈悲なほどに透けており、整えられた陰毛の茂みが、黒々とした影となって清彦の視神経を直接焼き付けた。
白く柔らかな太ももと、淫靡な紫。
そのコントラストがあまりにも毒々しく、美しい。
(っ! あの、……もしもし! 何か、……顔色が……!)
あまりの異常事態に、清彦は「具合でも悪いのか」と声をかけようと腰を浮かせた。
だが、その瞬間。
「……しーっ」
人妻の姿をした彼女——その内側にいる田中は、潤んだ瞳で清彦を見つめ、人差し指をそっと自分の唇に当てた。
悪戯っぽく、それでいて深い慈愛に満ちた「秘密」を共有するジェスチャー。
(……っ!!)
清彦は蛇に睨まれた蛙のように、座席に縫い付けられた。
「シー」のポーズをとったまま、彼女はわざとらしく、片方の足をもう片方の足の上に乗せ、組み替えた。
その拍子に、紫色の布地がさらに食い込み、透けたクロッチ部分が清彦の目の前で強調される。
(ははっ、清彦、顔が真っ青だよ。歯医者帰りなのに、別の場所が疼いてきちゃったかな?
……あぁ、でもこの奥さん、普段相当抑圧されてるんだな。清彦に見せつけてるだけで、身体が震えて紫のレースの下で、もう蜜が溢れ出してるよ……ッ!)
ガタン、ゴトン。
規則的な電車の揺れの中、無人同然の車内は、人妻の放つ濃厚な雌の香りと、清彦の激しい鼓動だけが支配する異空間へと変わっていた。
32cfb9d1 No.2818
ガタン、ゴトン……。
規則的な走行音だけが響く密室のような車内で、彼女の「誘惑」はさらに加速した。
彼女は深く腰掛けていた体を、ゆっくりと前へ滑らせた。
座席の端に浅く腰掛け直すことで、たくし上げられたスカートの中の「紫の聖域」が、清彦の視線と同じ高さにまでせり出してくる。
(……っ! ま、マズい、見えすぎだ……!)
清彦が息を呑むと、彼女は声を出さずに、ただ唇だけを妖艶に動かした。
『ねえ……もっと、見て……?』
音にならない言葉。
だが、その湿った唇の動きは、どんな叫び声よりも雄弁に清彦の理性を掻き乱した。
次の瞬間、彼女はブラウスの上から自分の胸元に手を添えた。
『パチン』
静かな車内に、ブラジャーのホックが外れる小さな音が、清彦の耳には爆音のように響いた。支えを失った豊かな双丘が、重力に従ってブラウスの中で「ふわり」と位置を下げる。
その重量感が、生地越しにもはっきりと伝わってきた。
「……あ、っ……」
彼女はそのままブラウスの隙間から手を滑り込ませ、自分の胸を直接掴んだ。
揉みほぐすたびに、清楚なはずの彼女の口がだらしなく開き、熱い吐息が漏れる。
(ははっ……清彦、見てるか? この奥さん、自分の胸を揉まれるだけでこんなに感じて……。あぁ、指先から伝わってくる。乳首が、清彦に見られてる興奮でビンビンに硬くなってるよ……!)
だが、彼女——その中の田中——の猛攻はそれだけでは終わらなかった。
胸を揉んでいたのとは反対の片腕を、今度は剥き出しになった太ももの間……あの紫色のレースショーツへと伸ばしたのだ。
「んんっ、……ふ、ぁ……っ」
細い指先が、紫のレースの縁を押し退け、直接その「中」へと消えていく。
透けて見えていた陰毛の茂みをかき分け、愛液でぐっしょりと濡れそべった核心部を、彼女は清彦の目の前で、自らの指で弄り始めた。
(っ!? な、何をしてるんだ、この人は……!!)
清彦の股間は、もはやズボンを突き破らんばかりの熱量を持って膨張していた。
彼女の指が動くたびに、クチュ……という、密室の車内では隠しようのない卑猥な音がかすかに漏れ聞こえる。
清楚な人妻の仮面を脱ぎ捨て、欲望のままに指を動かす彼女。
その瞳は、蕩けきった快楽の色を湛えながら、じっと清彦の「膨らみ」を射抜いていた。
(ほら、聞こえるだろ? この音が。この奥さん、もう止まらないんだ。君の視線が、最高のおかずになってるんだよ……ッ!)
次の駅まで、あと数分。
昼下がりの無人車両で、人妻による「自己愛撫」という名の背徳的な儀式は、最高潮へと向かおうとしていた。
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電車の走行音が、まるで彼女の激しい脈動と同期しているかのようだった。
「……っ、ふ、あ……ぁっ、んんっ……!」
紫のレースショーツに潜り込ませた彼女の指先が、最奥の粘膜を執拗に、かつリズミカルに突き上げる。
清楚な人妻の体は、座席に浅く腰掛けた不安定な姿勢のまま、ビクビクと小刻みに、しかし激しく震え始めた。
(……っ! 嘘だろ、こんな……白昼堂々の車内で……!)
清彦の視界には、彼女の指が動くたびに、紫の布地から溢れ出し、白く柔らかな太ももを伝い落ちる透明な蜜の筋がはっきりと映っていた。
彼女は声を押し殺そうと唇を噛み締めているが、快楽の波が押し寄せるたびに、電車の走行音に紛れて「……ぅ、あ、……っ、んっ……」という、細く、熱い喘ぎが清彦の耳を汚していく。
一度、二度……。
彼女の腰が浮き、背中が弓なりに反り返る。
そのたびに、彼女の身体は小さな絶頂を繰り返し、痙攣が指先まで伝わっていく。
(ははっ、清彦、見てよ! この奥さん、もう三回目だ。君の困惑した顔を見るだけで、中がキュンキュン締まって……僕まで意識が飛びそうだよ……ッ!)
その時、非情にも車内に無機質なアナウンスが流れ始めた。
『まもなく、市役所前、市役所前です。お出口は左側……』
「……っ! し、失礼します!」
清彦は、爆発寸前の股間の熱を鞄で必死に隠しながら、弾かれたように座席から立ち上がった。
扉が開くと同時に、逃げ出すようにホームへと飛び降りる。
冷たい外気が、火照りきった顔を刺した。
(……助かった。死ぬかと思った……。なんだ、あの人は……!)
荒い息を整えようとした清彦だったが、背後に気配を感じて振り返る。
そこには、乱れた髪をかき上げ、どこか艶やかな余韻を纏ったまま電車を降りてくる「彼女」の姿があった。
彼女は清彦と目が合うと、一瞬だけ、蕩けたような、それでいて全てを見透かしたような深い微笑を浮かべた。
そして、何事もなかったかのように優雅な足取りで、駅構内の多目的トイレへと吸い込まれていった。
トイレの個室に入り、鍵を閉めた瞬間、人妻(田中)は壁に背中を預けて深く吐息をついた。
「……はぁ、……っ、あぁ……清彦、……本当に、……いい顔してたわね……」
田中は、彼女の震える手で鏡を見させた。
そこには、頬を紅潮させ、ブラウスの胸元がだらしなくはだけ、スカートの奥がぐっしょりと濡れそべった「淫らな人妻」がいた。
彼女は手早くホックを留め直し、乱れた陰毛を整え、紫のショーツを履き直す。
(ふぅ。ごめんね、奥さん。でも、おかげで清彦の午後の仕事、身が入らなくなっちゃったみたいだよ)
田中は満足げに、しかし名残惜しそうに彼女の肉体から意識を切り離した。
数分後、そこから出てきたのは、先ほどまでの背徳的な姿が嘘のような、凛とした、どこにでもいる「清楚な人妻」の姿だった。
一方、市役所の自席に戻った清彦は、書類を手に取りながらも、鼻先に残るあの「紫の情景」と「甘い匂い」に、何度も激しく動悸を乱すことになるのだった。
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仕事中、田中の憑依による「干渉」はパタリと止んでいた。
さすがの田中も、親友の職を危うくするわけにはいかない。清彦が「要領は悪いが真面目な公務員」として平穏に給料をもらい続けることは、この奇妙な恩返しを続けるための絶対条件だった。
しかし、清彦の心身は平穏とは程遠かった。
昨日から今日の午前中にかけての脳裏に焼き付いた淫靡な残像が、毒素のように全身を駆け巡っている。
(……ダメだ、このままじゃ今夜は眠れない。汗を流して、全部忘れるんだ)
退勤後、清彦は逃げ込むようにいつものフィットネスクラブへと向かった。
平日夜のジムは、仕事帰りの会社員たちで適度に活気づいている。
清彦はランニングマシーンの一角陣取った。
時速10キロ。
規則的な振動と心拍数の上昇だけが、今の彼には救いだった。
(……はぁ、はぁ。……よし、少しずつ頭が冷えてきた……)
そう自分に言い聞かせ、視線を正面に固定しようとした、その時。
隣のマシーンに、一人の女性が歩み寄ってきた。
「あ、川神さん! こんばんは。今日も頑張ってますね。」
弾むような声。
清彦が横を向くと、そこにはフィットネス仲間で大学生の吉田紗佳(21歳)が立っていた。
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フィットネスクラブの女子更衣室。
そこは、仕事や学業という仮面を脱ぎ捨て、誰もが「肉体」という己の現実に立ち戻る場所だ。
女子大生の吉田紗佳は、備え付けのベンチにスポーツバッグを置くと、手慣れた動作でジッパーを開いた。
その瞬間、バッグの隙間から、清潔感のある柔軟剤の香りと、華やかな香りのビーズが混じり合った芳醇な匂いがふわりと立ち上る。
バッグの中には、色とりどりのスポーツウェアが、まるでお菓子の詰め合わせのようにぎっしりと詰め込まれていた。
ビビッドなピンク、シックなブラック、爽やかなスカイブルー……。
「ウェアはその日の気分で変えるのが一番モチベ上がるんです」と笑う彼女のこだわりは、見えない部分——ショーツやブラジャーにまで及んでいる。
(ほう、これはまた、選び甲斐があるな)
その瞬間、更衣室の鏡に映る紗佳の瞳の奥で、淡い光が明滅した。
意識の主体が、吉田紗佳から「田中」へと入れ替わる。
田中は彼女の指先を借りて、バッグの中を物色し始めた。
(今日の清彦は、昨日の雨や昼間の強烈な誘惑でボロボロのはずだ。あまり刺激が強すぎると逆に引かれる……。ここは「清楚」を装いつつ、男の本能をじわじわと炙り出すスタイルで行こう)
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田中が選んだのは、目に優しい淡いグリーンのVネックタンクトップだった。
一見すると爽やかで清楚な色合いだが、その計算は緻密だ。
胸元が深くV字に開いており、前屈みになれば、重力に従ってこぼれ落ちそうな彼女の双丘が、その谷間まで丸見えになる設計になっている。
そして下半身に合わせたのは、膨張色である「白色」のレギンス。
膨張色の白は、彼女の引き締まった太ももと、丸みを帯びたヒップのボリュームを、実物以上に生々しく強調する。
しかも、この手の白レギンスは、汗をかいて肌に密着すればするほど、下着のラインや肌の質感を無慈悲なまでに浮き上がらせてしまうのだ。
田中は次に、鏡を見ながらヘアスタイルに着手した。
普段、紗佳は活発な印象のポニーテールにしているが、田中はそれを敢えて崩した。
長い指を髪の間に滑り込ませ、うなじの白さが際立つように高い位置でまとめ上げる。
後れ毛をわざと数本垂らした「お団子頭」。
それは、男が最も「無防備さ」と「色気」を感じる髪型であることを、田中は熟知していた。
(よし。清楚な女子大生が、一生懸命トレーニングに励んでいる……。その健気な姿に、清彦は弱いんだ)
準備を整えた紗佳(田中)は、更衣室を出てフロアへと向かった。
規則的なマシーンの駆動音が響く中、目的の背中をすぐに見つける。
黙々と時速10キロで走り続ける、生真面目な親友の姿。
田中は軽やかな足取りで近づき、彼の隣のマシーンの前に立った。
そして、わざと弾むような、それでいて親愛の情を込めた声で呼びかけた。
「あ、川神さん! こんばんは。今日も頑張ってますね」
清彦が驚いたように横を向く。
その視線の先で、お団子頭から覗く湿ったうなじと、ウェアの下で呼吸に合わせて波打つ若々しい肢体が、眩いばかりの光を放っていた。
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「あ、川神さん! こんばんは。今日も頑張ってますね」
弾むような声。
清彦が横を向くと、そこにはフィットネス仲間の大学生、吉田紗佳(21歳)が立っていた。
お団子頭にまとめられた髪から、ひと筋の汗が白いうなじを伝い落ちる。
淡いグリーンのVネックタンクトップに、膨張色の「白」のレギンス。
その眩しすぎる肢体に、清彦は危うく足を踏み外しそうになった。
「あ、吉田さん。……お疲れ様です」
「えへへ、私も混ぜてもらっていいですか?」
紗佳(田中)は、清彦のすぐ隣でマシーンを起動させた。
最初はゆっくりとした歩調。
だが、彼女はわざと清彦のペースに合わせるように、徐々に速度を上げていく。
(清彦、お待たせ。見てよ、この子の若々しい身体。走るたびに、Vネックの隙間から胸が『ボヨン、ボヨン』って重力に逆らえない弾力で跳ねてるだろ?ほら、君の視線が、吸い寄せられるようにそっちに向いてるのが手に取るようにわかるよ)
紗佳(田中)は、わざと前傾姿勢をとって走り始めた。
そうすることで、深く開いた胸元が清彦の視界にダイレクトに飛び込む。
さらに、白いレギンスに包まれた彼女のヒップが、走るリズムに合わせて左右に、そして上下に、暴力的なまでの躍動感を持って揺れ動く。
(あ、やばい。この子、ノーパンか?白のレギンスが汗を吸って、肌にピタァッ……って。
走るたびに、お尻の割れ目がくっきりと浮き出て……。清彦、君は真面目な顔をして前を見てるけど、横目でチラチラ見てるの、僕にはバレバレだよ?)
清彦は必死だった。
隣から漂ってくる、柔軟剤と「若い女の体温」が混ざり合った芳醇な匂い。
そして、走るたびに「ぷるん」と震える彼女の肉体の重量感が、彼の網膜を絶え間なく刺激する。
「っ、ふぅ、はぁ……」
清彦の呼吸が、運動の負荷とは別の理由で荒くなる。
「川神さん? 顔、真っ赤ですよ? 無理してませんか?」
紗佳(田中)は、わざと顔を清彦に近づけて覗き込んだ。
お団子頭からこぼれた後れ毛が、清彦の腕をかすめる。
彼女のタンクトップは、かいた汗を吸って肌に張り付き、その下の「形」を露骨に浮き上がらせていた。
(よし、いい反応だ。あぁ、でもこの子の身体、清彦の『男の匂い』をこんなに近くで嗅いでレギンスの中が、もう熱を持ち始めてるよ。走るたびに、太ももの内側がヌルヌルして……。あはっ! 清彦、いま一瞬、僕の股間の『盛り上がり』を見たね?白のレギンスが食い込んでる、その恥ずかしい形を……!)
「あ、いや! ……ちょっと、ペース上げすぎたかな。……少し、落とします」
清彦は逃げるようにマシーンの速度を下げた。
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だが、田中は逃がさなかった。
紗佳の瑞々しい喉を使い、甘く、それでいて有無を言わせない響きで声をかけた。
「あ、あれ……? 変だな、これ。急に重くなったような……」
紗佳(田中)は、わざとらしくマシーンの操作パネルを連打しながら、困り果てたような声を上げた。
時速を下げようとした清彦が足を止めると、彼女はすかさず潤んだ瞳で彼を搦め取った。
「川神さん、すみません。このマシーン、なんだか調子が悪くて。ベルトの動きがガタガタするっていうか……ちょっと見てくれませんか?」
「えっ? ああ、それはいけないな。係の人を呼ぼうか?」
「今、スタッフさんあっちの接客で忙しそうで。お願い、川神さんの方が詳しいでしょ?」
お人好しの清彦は、断りきれずに自分のマシーンを降り、彼女の足元へと歩み寄った。
だが、それが田中の仕掛けた「蜜の罠」だとは露ほども思っていなかった。
「どこかな?……パネルの表示は正常に見えるけど」
「ここ、この下のあたりが……ほら」
紗佳(田中)は、マシーンを動かしたまま、清彦を呼び寄せるようにグイッと身を乗り出した。
清彦がパネルを覗き込もうと屈んだ瞬間、彼女の豊かな双丘が、重力に従ってVネックの隙間から「どさっ」とこぼれ落ちるように清彦の目の前に突き出された。
(ククク……きたきた。清彦、特等席だよ。見てよ、この角度。激しいランニングで汗ばんだ胸元が、Vネックの生地を押し広げて……。ブラのレースに収まりきらない肉が、君の鼻先に触れそうなぐらい震えてるだろ? 走るたびに先端が生地を押し上げて、『ここだよ』って主張してるのが丸見えだぞ)
「……っ!!」
清彦は心臓が口から飛び出しそうになった。
慌てて視線を逸らそうとするが、狭いマシーンの横、彼女がわざと距離を詰めてきているため、どこを向いても彼女の「肉体」が視界を占拠する。
「ここ、このボタンの反応が……ほら、川神さんも触ってみて?」
紗佳(田中)は、清彦の手を強引に引き寄せ、パネルの上へと導いた。
その際、彼女はわざと自分の胸を清彦の腕に「ムニュッ」と深く押し付けた。
タンクトップの薄い生地越しに伝わる、驚くほどの柔らかさと、ドクドクと波打つ心臓の鼓動。
(ははっ! 清彦、腕に当たってる感触、最高だろ?あぁ、でもこの子の身体、清彦の逞しい腕に触れられて……。白のレギンスの『股間』が、さっきよりずっと濃く色を変え始めてる。清彦がパネルを直そうと必死になればなるほど、彼女の腰は無意識に君の方へ。ほら、見てよ。白レギンスに食い込んだ、恥ずかしい筋。君の視線がそこに集中してるの、筒抜けなんだからなッ!)
「あ、あの、吉田さん。これ、多分設定ミスか何かで……。僕が、直しておくから、一旦……一旦離れて!」
清彦は顔面を沸騰させ、脂汗を流しながら、必死にパネルのボタンを連打した。
だが、見ないようにすればするほど、鼻腔を突く彼女の「雌」の匂いと、腕に伝わる弾力、そして白レギンスが描く淫靡な曲線が、彼の脳内に鮮烈なスライドショーとして焼き付いていく。
「えー? 直りそうですかぁ?川神さん、顔が近くて、ちょっとドキドキしちゃう……っ」
紗佳(田中)は、清彦の耳元で熱い吐息を漏らし、確信犯的な微笑を浮かべた。
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「だめですよ、川神さん。まだ、何も解決してないのに」
紗佳(田中)は、停止ボタンを覆うように清彦の手の上に自分の手を重ねた。
汗ばんだ肌が密着し、逃げ場のないマシーンの操作パネルの前で、二人の身体は完全に重なり合った。
「ほら、もっと。重心を支えてくれないと、私、転んじゃいそうです」
彼女はわざとバランスを崩すふりをして、清彦の胸の中にその「白レギンスの腰」を深く沈め、突き当てた。
清彦の股間に、彼女の豊満なヒップの弾力と、白レギンス越しでもわかる熱い「湿り気」がダイレクトにのしかかる。
(見てよ、この子の腰の動き。君の『そこ』に、白レギンスの食い込みをぐりぐりと押し付けて。あぁ、たまらない。清彦の荒い息が、彼女のうなじを直撃して、お団子頭から滴る汗が、さらにVネックの奥へと……。白レギンスのクロッチ、もう完全に『形』が浮き出てる。君の目が、そこから一秒も離せてないの、全部丸見えだぞ!)
「よ、吉田……っ。あ、危ない、から……っ!」
清彦はパニックになりながら、彼女の脇の下から腕を差し込み、倒れそう(に見える)な彼女の身体を必死に支えようとした。
だがその結果、彼の二の腕は彼女のノーブラの双丘に深く埋まり、掌は白レギンスが限界まで張り詰めた、熱く脈打つ太ももの付け根をガッシリと掴んでしまった。
「あ、んっ……!そこ、……指、あたって……っ」
紗佳(田中)は、とろけた声を上げながら清彦の首に腕を回し、唇が触れそうなほどの距離まで顔を近づけた。
清彦の脳内は、白レギンスの曲線と、鼻先をかすめる甘い汗の匂いで完全に焼き切れる寸前——。
『——おーい、吉田さーん! そっちのマシーン、空いたー?』
背後から響いた、ジムの常連客の野太い声。
その瞬間、清彦は弾かれたように彼女の身体を突き放した。
「わっ!……あ、はい! 今、ちょうど……終わりました!」
清彦は顔を真っ赤にし、爆発しそうな股間の「戦士」を必死にスポーツタオルで隠しながら、逃げるようにその場を去った。
(いいところを。でも、清彦。君の手のひら、まだ彼女の『白レギンスの熱』が残ってるだろ?次はもっと静かな場所で、君を天国へ連れて行ってあげるからね)
残された紗佳(田中)は、乱れたお団子頭を直し、白レギンスに深く刻まれた「清彦の指の跡」を愛おしそうに撫でながら、微笑を浮かべていた。
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ジムを飛び出した清彦は、夜の冷たい空気で火照った体を冷まそうとしたが、掌に残るあの白レギンスの柔らかくも張り詰めた感触だけはどうしても消えなかった。
(……落ち着け。今日はもう、これで終わりだ。これ以上、何も起きるはずがない)
自分に言い聞かせながら、帰り道のコンビニに立ち寄った。スポーツドリンクを買って、とにかく一息つきたかったのだ。
夜の店内は閑散としており、清彦がドリンクの棚へ向かおうとしたその時だった。
「……あ」
通路の端で、二十代半ばほどの女性店員が、床に近い棚の品出し作業をしていた。
彼女は深く腰を屈め、段ボールから商品を取り出している。
清彦がその横を通り過ぎようとした瞬間、彼の視線は無防備に晒された「光景」に釘付けになった。
彼女が着ているタイトなデニムパンツの腰が、作業の動作に合わせてずり下がり、背中から腰のラインが露わになっていたのだ。
そして、その隙間から——。
(……黒、か……?)
清潔感のある白い肌に食い込むようにして、漆黒のレースショーツがあった。
それは決して「見せパン」のような派手なものではない。
実用性と、どこか大人の色気が同居したような、本物の「生活の一部」としての黒ショーツ。
店員が商品を奥に押し込むたびに、お尻の肉が盛り上がり、黒いレースがさらに深く、肉の割れ目へと吸い込まれていく。
「(……っ!)」
清彦は反射的に目を逸らした。
これは今までの「憑依」による作為的な誘惑ではない。誰に仕組まれたわけでもない、純粋で残酷なまでの「ラッキースケベ」。
その瞬間、清彦の背筋にゾクりと戦慄が走った。
この異常なまでの女性たちとの接点。
たとえ今目の前にあるのが偶然だとしても、今の彼にはそれが「さらなる災厄の予兆」にしか思えなかった。
(マズい……。このままここにいたら、また何かが起きる。この店員さんがいきなり豹変して、僕に詰め寄ってくるんじゃないか……?)
恐怖に近い不安が、性的な興奮を上回る。
清彦は手に取ったドリンクを棚に戻すことすら忘れ、レジに叩きつけるようにして会計を済ませると、逃げるように店を飛び出した。
背後で聞こえる「ありがとうございましたー」という店員ののんびりした声が、逆に不気味に響く。
(帰るんだ。自分の部屋に、あそこなら……あそこなら、誰もいないはずだ!)
清彦は股間の「戦士」の暴走を必死に抑え込み、夜道を全力で疾走した。
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アスファルトを蹴る清彦の足音だけが、深夜の住宅街に虚しく響いていた。
自室のドアを開け、鍵を二重に閉め、チェーンまでかけたところでようやく彼は壁に背中を預けて座り込んだ。
(……おかしい。こんなことが連続して起こるなんて、絶対に何かが起きている。それも、僕を破滅させるような、「何か」が。)
荒い呼吸を整えながら、清彦は決意した。
このまま日常生活を続けていては、理性が焼き切れるのも時間の問題だ。
「そうだ……先祖の墓参りに行こう。それから、田中の……田中の墓にも」
中学時代の親友、田中の訃報を聞いてから、この奇妙な事態は始まったのだ。
彼に報告し、供養することで、この「女難」の連鎖も断ち切れるかもしれない。
清彦は憑りつかれたように動き出した。クローゼットからボストンバッグを引き出し、二日分の着替えと洗面用具を詰め込む。
フィットネスでかいた汗を流すため、カラスの行水のごとくシャワーを浴びると、濡れた髪も乾かさぬまま家を飛び出した。
時刻は深夜零時を回っている。
この時間、実家のある地方都市へ向かう電車も飛行機も、すでに動いてはいない。
「……高速バスだ。あれなら、朝にはあっちに着ける」
清彦はスマートフォンの画面を操作し、必死の思いで深夜高速バスの予約サイトを叩いた。幸い、最後の数席に残光のような空きを見つけ、即座に決済を済ませる。
新宿のバスターミナルに到着した頃には、出発の15分前だった。
巨大な車体がエンジンの重低音を響かせ、闇の中で獲物を待つ獣のように佇んでいる。
乗り込んでみると、車内は意外にも静まり返り、空席が目立っていた。
「よかった。これなら、隣を気にせずに眠れる」
清彦は自分の指定席である窓際に深く腰掛け、ようやく安堵の溜息をついた。
周囲には誰もいない。
この「孤独」こそが、今の彼にとって最大の救済だった。
しかし、出発直前。
運転手がマイクを取り、残酷なアナウンスを車内に流した。
『お客様にご案内いたします。現在、インターネットによる空予約が社会問題となっておりまして、予約上は満席に近い状態ですが、実際には直前のキャンセル等で多くの空席がございます。しかしながら、今後の停留所でお乗りになるお客様との兼ね合いもございますので、お座席に余裕がある場合でも、防犯と配慮の観点から、お詰めいただいて隣同士でのご着席をお願いする可能性がございます。あらかじめご了承ください』
「え……?」
清彦の胸に嫌な予感がよぎった。
まさか、そんな馬鹿なことが。
そして、バスがゆっくりと動き出し、最初の経由地に停車した。
自動ドアが開き、一人の女性が乗り込んでくる。
暗い車内でもわかる、眩いばかりの美貌。
腰まで届く艶やかな黒髪をなびかせ、彼女は膝下まで隠れる清楚なロングスカートを揺らしながら通路を歩いてきた。
その手には、控えめなデザインのキャリーケース。
清潔感溢れるパステルのニットを纏った彼女は、迷うことなく清彦の隣……「通路側の空席」で足を止めた。
「あの……失礼します。ここ、いいですか?」
透き通った声。
清彦は絶望の中で顔を上げた。
そこにいたのは、清楚な雰囲気を纏った女性だった。
彼女はロングスカートの裾を上品に整えながら、清彦のすぐ隣、肩が触れ合うほどの至近距離に腰を下ろした。
(……そんな、嘘だろ……。逃げてきたはずなのに、なんで……!)
清彦の隣で、彼女の纏う石鹸のような、そして微かに甘いトリートメントの香りがふわりと漂う。
バスのカーテンが閉められ、車内が完全な闇に包まれた瞬間、清彦は感じた。
隣の彼女が、ロングスカートの下で、自分の太ももを清彦の足にぴたりと押し付けてきたことを。
「(……清彦。高速バスは『密室』だよ。一晩中、僕と一緒にいようね……)」
暗闇の中、清楚な美女の瞳が、妖しく、そして深い情愛を湛えてキラリと光った。
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深夜の高速バス。
暗闇に包まれた車内は、エンジンの微かな振動と、空調の吹き出し音だけが支配する閉鎖的な異空間だった。
清彦は、震える指先で実家の母親にメッセージを送った。
『今、高速バスに乗った。明日の朝、親父を駅まで送るついでに、僕を拾ってほしい。迎えを頼む』
母親からはすぐに既読がつき、『急ね。気をつけて帰りなさい』と短い返信が来た。その淡白なやり取りが、今の清彦には唯一の現実との境界線だった。
次に、職場の連絡用アプリを開く。
『詳細は後ほど報告しますが、急遽、明日から2日間の有休をいただきます。ご迷惑をおかけして申し訳ありません』
送信。これで、物理的にも社会的にも、あの「女難」の渦巻く日常から距離を置いたはずだ。
ふと隣を盗み見ると、ロングスカートの美女は静かにスマートフォンを操作していた。
画面から漏れる微かな光が、彼女の整った横顔を白く照らしている。
どうやらパズルゲームに没頭しているようで、こちらに干渉してくる気配はない。
(……よかった。何か起きる気配はない。)
清彦は安堵の溜息を吐き、バッグからアイマスクを取り出した。
視界を遮断し、さらにノイズキャンセリングのためにエアーポッズを両耳に装着する。
音楽は流さない。
ただ、周囲の音を遠ざけ、自分の内側に潜りたい一心だった。
暗闇と沈黙。
しかし、意識は冴え渡り、最初の10分間は心臓の鼓動が耳の奥でうるさく鳴り響いていた。
隣から漂う、清楚な女性特有の甘く優しい香りが、アイマスクの奥にまで入り込んでくる。
(寝るんだ。寝てしまえば、朝には実家だ……)
念じるように目を閉じていたその時、エアーポッズの静寂を突き抜けて、すぐ隣から掠れた声が届いた。
「もし、よければ……」
反射的に身体が強張る。
だが、清彦はアイマスクを外さなかった。
直後、膝の上にふわりと柔らかく、温かい感触が降りてきた。
(……ッ!? なんだ……今の……!)
驚きで心臓が跳ね上がったが、それは重厚なブランケットの質感だった。
隣の女性が、自分の膝に掛けていたものを、半分、あるいは予備のものを清彦の足元にまで広げてくれたようだった。
清彦はアイマスクの下で、必死に「熟睡しているフリ」を決め込んだ。
いわゆるタヌキ寝入りだ。ここで反応すれば、会話が始まってしまう。
(ありがとうございます、なんて言わないぞ。僕は寝ているんだ。このまま朝まで、一言も交わさずに逃げ切るんだ……)
その後、隣からのアクションは一切なかった。
ブランケットを通して伝わる微かな体温と、バスの規則的な揺れ。逃亡の疲れが限界に達していたのか、清彦の意識はいつの間にか深い泥のような眠りへと沈んでいった。
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(へぇ、清彦のやつ、まさか高速バスに飛び乗るとはね。完全に予想外だよ)
田中の魂は、深夜のバスターミナルの冷たい空気の中で、親友の意外な行動力に舌を巻いていた。
清彦を追いかけて隣の停留所まで先回りしてみると、そこにはちょうど、深夜便を待つ一人の清楚な美女がいた。
腰まで届く艶やかな黒髪、育ちの良さを感じさせるパステルのニット。
(よし、この子にしよう。この落ち着いた雰囲気なら、今の清彦も少しは安心するはずだ)
慣れた手つきで彼女の意識の端に滑り込み、身体を借りる。
バスが到着し、乗り込んでチケットを確認した瞬間、田中は思わず心の内で快哉を叫んだ。
(マジか。隣の席。神様っているんだな。それとも、僕と清彦の腐れ縁が引き寄せたのか?)
通路を歩き、窓際に座る清彦の姿が見えた。
アイマスクをし、エアーポッズで耳を塞ぎ、外の世界を拒絶するように縮こまっている。
その姿は、まるで嵐を避ける小動物のようで、見ていて少し胸が痛んだ。
(相当、参ってるみたいだな。ごめんよ、清彦。ちょっと驚かせすぎたかな。今は、何も考えずにゆっくり過ごしてほしい。それが僕の本心だよ)
田中は彼女の身体を使い、静かに隣に腰を下ろした。
清彦を刺激しないよう、しばらくはスマホのパズルゲームに没頭しているフリをする。
隣から伝わってくる彼の緊張した気配が、少しずつ緩んでいくのを感じた。
やがて、バスの車内が消灯され、深い闇が二人を包み込む。
清彦の寝息が規則正しくなり、彼が深い眠りに落ちようとしているのを察した田中は、自分の膝にかけていた重厚なブランケットを手に取った。
(夜の高速バスは冷えるからな。風邪、引くなよ)
「もし、よければ……」
囁くような声とともに、ブランケットの半分をそっと彼の膝の上へと広げた。
清彦の身体が一瞬ビクンと跳ねたのを田中は見逃さなかったが、彼はアイマスクを外さず、必死に「タヌキ寝入り」を続けている。
(ふふ、バレバレだよ、清彦。でも、いいよ。今はそうしてなよ)
ブランケットを通じて、清彦の体温が彼女の太ももに微かに伝わってくる。
田中はアイマスクの下で眠る親友の横顔を、暗闇の中でそっと見守った。
「ゆっくり休んでね……」
彼女の唇から漏れたのは、田中の心からの、そして彼女自身の慈愛が混ざり合った、本物の「癒やし」の言葉だった。
(このまま、静かな夜をプレゼントしてあげる。まあ、目が覚めたら、またたっぷり驚かせてあげるけどね)
田中は満足げに彼女の頭を清彦の肩の方へ少しだけ傾け、バスの心地よい揺れに身を任せた。
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清彦が意識を浮上させたのは、心地よい微睡みを切り裂くような、股間への異常な違和感だった。
(……温かい? 嘘だろ、お漏らしでもしたのか……!?)
じわじわと広がる、濡れたような熱。慌ててアイマスクをずらし、視線を落とした清彦は、自分の目を疑った。
膝の上から股間にかけてかけられていたはずのブランケットが、不自然なほど大きく、そして禍々しく膨れ上がっていたのだ。
その「山」は、まるで意志を持つ生き物のように、規則的な上下運動を繰り返している。
清彦のズボンのチャックはいつの間にか下ろされ、そこには、バスの冷房で冷え切った車内の空気とは対照的な、驚くほど熱く湿った「口腔」が、彼のすべてを飲み込んでいた。
「っ!!」
声にならない悲鳴が喉の奥で火花を散らす。
ブランケットの下で蠢く「誰か」は、清彦が絶頂に至りそうになると、ピタリと上下運動を止め、硬く尖らせた舌先で、亀頭の最も敏感な割れ目の部分を執拗に、かつ繊細に突き刺すような刺激を与えてくる。
清彦が歯を食いしばり、爆発しそうな快楽を必死に抑え込むと、落ち着きを見計らったかのように、再び深く、喉の奥まで吸い込むような上下運動が再開された。
(やめろ……誰だ、誰なんだ……っ! 頼む、止まってくれ……!)
暗闇の中で必死に理性を繋ぎ止めようとするが、相手は清彦の反応を完全に掌握していた。
じらし、焦らし、そして限界まで高める。
その拷問のような悦楽のループが数分続いた頃、バスが路面の継ぎ目を越えて「ガタン!」と大きく揺れた。
その衝撃に合わせるように、ブランケットの中の「何者か」が、清彦の根元までを力強く、そして深く一気に咥え込んだ。
「あ、ぐ、ぅ……ッ!!」
ついに、防波堤が決壊した。
昨日から溜め込み続けていた、暴力的なまでの情念。
それが、清彦自身の意思を置き去りにして、熱い口腔内へと一気に解き放たれる。
自分でも驚くほどの量。ドクドクと脈打つたびに吐き出される熱い液体が、彼女の喉を叩く。
静まり返った車内。
ブランケットの奥から、「……コクン、……コクン」と、重厚な液体を嚥下する生々しい音が二度、三度と響いた。
清彦は全身の力が抜け、座席に沈み込むしかなかった。
だが、刺激はまだ終わらない。
彼女は吐き出されたものの最後の一滴までを惜しむように、まだ半立ち状態で震えるあそこに残った白い液体を、丁寧に、そして力強く舌で舐め取っていったのだ。
やがて、モゾモゾとブランケットが動き、中からあの清楚系美女が姿を現した。
彼女は、乱れた長い黒髪を指先でスッと耳にかける仕草を見せた。
その唇は、微かに真珠のような光沢を纏って濡れている。
彼女は清彦と目を合わせることもなく、何事もなかったかのような涼しい顔でスマホを取り出すと、再び淡々とパズルゲームを始めた。
その直後だった。
「……はい、お客様。まもなくサービスエリアでの休憩に入ります。20分間の停車となります……」
無機質な運転手のアナウンスが流れる。
清彦は、股間のジリジリとした余韻と、ズボンの僅かな濡れ跡を抱えたまま、あまりにも非現実的な「現実」に、ただ呆然と天井を見上げるしかなかった。
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(……はぁ、やっぱり清彦の寝顔は昔から変わらないな。少し困ったように眉間に皺を寄せて、でも唇は柔らかそうで。アイマスクなんてしてたって、僕には君の表情が手に取るようにわかるよ。中学の時、昼休みに机で突っ伏して寝てた時と同じだ)
田中は、清楚系美女の身体の奥底で、愛おしさが爆発するのを感じていた。
深夜の高速バス。
暗闇に包まれた車内は、周囲の乗客が寝静まり、エンジンの低い唸りだけが響いている。
彼女はそっと自分のスマートフォンを取り出した。
画面を顔に向けると、Face IDが瞬時に反応してロックが解除される。
(……便利な世の中だよね。中身が僕だろうが、外見がこの『彼女』である以上、パスワードなんて必要ない。指紋も、顔も、今は全部僕の自由なんだから)
時計を見ると、清彦の隣に座ってからもう二時間が経過していた。
その間、田中はずっと、静かに波打つ彼の胸元や、ブランケットから僅かに覗く指先をうっとりと眺め続けていた。
眺めれば眺めるほど、彼に触れたいという衝動が、借り物の肉体を内側から焼き焦がしていく。
(ねえ、清彦。君が逃げようとしたって無駄なんだ。僕たちはこうして、また同じ空間……というか、一つのブランケットの下にいる。よし、ちょっとした『チャレンジ』といこうか)
田中は、彼女のしなやかな指先を使い、自分の膝にかけていたブランケットを清彦の腰元までそっと広げた。
周囲の乗客は皆、深い眠りの中か、スマートフォンの画面をぼんやり眺めているだけだ。
暗闇が、この背徳的な試みを完璧に守護している。
(寝ている君が、どこまで気づかずにいられるか。そして、周りの連中に悟られずに、君をどこまでイかせてあげられるか……チャレンジ開始だ)
田中はゆっくりと座席から滑り落ちるようにして、清彦の股間に顔を寄せた。
ブランケットの下に潜り込む。
そこは、清彦の体温が籠もった、狭くて熱い、二人だけの密室だった。
震える手で彼のズボンのチャックを下ろすと、そこには既に、本能に抗いきれず熱を帯びた「彼」が待ち構えていた。
(ふふ、やっぱり正直だ。……いただきます、清彦)
田中は彼女の潤んだ唇を開き、清彦の熱を喉の奥深くまで迎え入れた。
ブランケットが不自然に上下に蠢く。
外から見れば、ただ隣の女性が少し姿勢を変えたようにしか見えないはずだ。
だが、その布一枚の下では、濃厚な愛撫が繰り広げられていた。
彼が絶頂に達しそうになると、田中はわざと動きを止めた。
彼女の舌先を硬く尖らせ、最も敏感な部分を執拗に突き刺す。
清彦の身体がビクンと跳ねるたびに、田中は快感で胸が締め付けられた。
彼が落ち着くのを待ち、再び深く、吸い上げるように上下させる。
(……いいよ、清彦。その歯を食いしばる音、僕には全部聞こえてる。……ほら、もう我慢しなくていい。全部、僕の中に吐き出して……!)
バスが大きく揺れた瞬間、田中は最後の一押しとして、彼の全てを喉の奥まで強制的に飲み込んだ。
溢れ出してくる、清彦の熱い生命力。
普段よりもずっと多いその量に、清彦の焦燥と興奮が混ざり合っているのが手に取るようにわかる。
「……コクン、……コクン」
田中は、彼女の細い喉を鳴らして、愛おしい親友の全てを飲み干した。
一滴も無駄にはしたくない。
半立ち状態で震える彼を、最後に優しく舐め上げると、田中は名残惜しそうにブランケットの中から這い出した。
何事もなかったかのように髪を耳にかけ、再びスマートフォンのパズルゲームを起動する。
画面に反射する彼女の瞳は、まるで熟れた果実のように潤んでいた。
(チャレンジ成功。さあ、清彦。サービスエリアに着くよ。起きて、現実に戻る時間だ)
アナウンスが流れる中、田中は静かに微笑み、次の「仕掛け」を考え始めていた。
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深夜のサービスエリア、大型バスが重低音を響かせて停車する。
この清楚な外見をした肉体の主は、都内のIT企業で受付嬢をしている佐山結衣(26歳)という女性だった。
彼女の趣味は一人旅で、金曜の夜や急な休みに、仕事着のまま深夜バスに飛び乗って見知らぬ土地へ向かうのが密かな楽しみだったのだ。
今回は清彦が降りる予定一つ手前のバス停で降り、そこから予約したレンタカーで海を見に行く予定だった。
田中は結衣の記憶を慎重に手繰り寄せながら、彼女の意識の表層を完璧にトレースした。
(IT企業の受付嬢か。通りで立ち居振る舞いが綺麗だし、パステルのニットが似合うわけだ。……でも、今のこの身体の主導権は僕にある)
田中はバスを降りると、ひんやりとした夜気を吸い込んだ。
口腔内に残る清彦の熱い余韻。
不快感など微塵もなかったが、このままでは清彦との「次のステップ」に支障が出るかもしれない。
(もしこの後、彼とキスすることになったら……清彦は真面目だから、自分の匂いがする唇なんて嫌がるだろうしね)
そんな親友への細やかな(そして歪んだ)配慮から、田中は自販機で冷たいジャスミンティーを購入した。
独特の華やかな香りで口の中を清め、スッキリとさせる。
そのまま女子トイレへ向かうと、田中は計画の「下準備」に取り掛かった。
個室に入り、鍵をかける。
鏡を見るまでもなく、結衣の記憶から下着の構造は把握していた。
今日、彼女が身に着けていたのは、清楚な彼女にぴったりのパステルブルーのセットアップ。
可憐な刺繍が施されたそれは、しかし先ほどの情事で、ショーツのクロッチ部分がぐっしょりと重い湿り気を帯びていた。
「……ふふ。これじゃ、清彦も気づいちゃうよね」
田中は結衣の指先を使い、フロントホックのブラジャーを迷いなく解除した。
カチリ、という小さな音とともに、解放された豊かな双丘がニットの下で形を変える。
続いて、濡れたショーツも滑り落とした。
ノーパン、ノーブラ。
パステルカラーの上下をバッグの奥底に隠し、清潔な素肌の上に直接ニットとロングスカートを纏う。
布地が乳首や秘部に直接触れる背徳的な感覚に、結衣の身体が本能的に震えた。
バスに戻ると、そこには予想通り、焦燥しきった清彦の姿があった。
彼は運転席のそばで、必死に「席の移動」を直談判していたのだ。
「……ですから、どうしても理由をと言われましても……その、体調が……いえ、隣の方がどうというわけではなく……!」
必死に言葉を濁す清彦。
しかし、運転手は「空予約の問題もあり、現在は特定の方への配慮で席を動かすことは禁止されているんです。何か実害があったんですか?」と無機質に突き放す。
本当のこと——「隣の美女にブランケットの下でフェラをされた」なんて口が裂けても言えるはずがない。
清彦は力なく肩を落とし、逃げ場のない自席へと戻るしかなかった。
そこへ、田中が乗り込む。
受付嬢らしい完璧な微笑を浮かべ、結衣になりきって清彦の隣に座る。
「……お待たせしました。これ、よろしければ。お口直しに」
田中はジャスミンティーのボトルを清彦に差し出した。
清彦は「あ、ありがとうございます……」と受け取るが、その手は微かに震えている。
彼はまだ知らない。
隣に座るこの「女神」が、今は下着すら身に着けていない無防備な獣であることを。
そして、中身が親友の田中であることも。
(さあ、清彦。次は君の番だよ。……君のその大きな手で、僕……いや、この子の身体を、隅々まで可愛がってもらうからね)
バスが再び走り出し、車内の照明が落とされる。
田中はロングスカートをわざと少しだけ捲り上げ、ノーパンの太ももを清彦のズボンに、より深く、密着させた。
730cdc97 No.3013
サービスエリアを出発したバスの車内は、再び深い闇と静寂に支配された。
清彦は、先ほどのあまりにも非現実的な出来事を強引に「夢だった」と思い込もうとしていた。
震える手でアイマスクを深く着け直し、エアーポッズを耳の奥まで押し込む。
(……気のせいだ。疲れているんだ。このまま寝てしまえば、朝には実家だ。親父とお袋がいる日常に戻れるんだ……)
必死に念じながら、硬く目を閉じる。
しかし、隣に座る受付嬢・結衣(田中)は、彼を逃がすつもりなど毛頭なかった。
数分後、右肩に「トントン」と柔らかな衝撃が伝わった。清彦は心臓が止まるかと思ったが、断固として反応しないことを決めた。
ここで応じれば、またあの底なしの「女難」に引きずり込まれる。
彼は呼吸を整え、石のように動かず熟睡を装った。
さらに5分が経過した頃。耳元でカサリと音がしたかと思うと、右耳のエアーポッズが、まるで見えない糸で引かれたように、しなやかな指先によってスッと外された。
(……っ! 外された……!? でも、動いちゃダメだ。気づいてない、僕は寝ているんだ……!)
耳元に届くのは、走行音と、隣に座る彼女の、熱を帯びた、そしてどこか楽しげな吐息。
それからまた5分。
ふわりと、厚手のブランケットが清彦の肩を覆った隣の結衣が、自分の肩から清彦の肩へと、二人を一つに繋ぐように大きな布を掛け直したのだ。
ブランケットの中は、雌特有の芳醇な体温が充満し、清彦の鼻腔を容赦なく蹂躙する。
密着した二人の肩越しに、彼女の鼓動がドクドクと伝わってきた。
(……なんだ、この状況は。なんでこんなに優しく……いや、怖い。怖すぎる……!)
清彦の混乱が頂点に達しようとしていたその時、さらに5分後、ついに決定的な一線が越えられた。
ブランケットの下で、清彦の右手が、冷たくて柔らかい彼女の両手に包み込まれたのだ。
「……ねえ」
囁くような、可愛い声。
清彦の手は、抗う間もなくブランケットの暗闇の中へと「いざなわれて」いく。
彼女の手は、清彦の掌を、自らの胸元へと導いた。
パステルカラーのニット越しに触れたのは、驚くほど柔らかく、それでいて掌から溢れんばかりのボリュームを持った、結衣の双丘だった。
(……っ!?)
清彦の指先に、ニットの編み目の感触と、そのすぐ下にある「生の肉体」の熱がダイレクトに伝わる。
フロントホックを外され、ブラジャーという障壁を失った彼女の胸は、清彦の掌の中で形を自由に変え、指の間からこぼれ落ちそうになる。
揉みしだくたびに、乳首が清彦の掌をカリリと突くのがわかった。
(……嘘だ。なんで、こんな……初対面の、清楚な女性が……!)
清彦はパニックで頭が真っ白になった。
彼はまだ知らない。この「結衣」という美しい容姿の皮を被っているのが、かつて自分を信じ、共に過ごした親友・田中であることを。
田中は、結衣の潤んだ瞳をさらに蕩けさせ、清彦の耳元に唇を寄せた。
「……気持ちいい? ……もっと、強くしていいんだよ……?」
結衣になりきった田中の甘い誘い。
清彦はアイマスクの下で涙を浮かべ、逃げ場のない深夜バスの座席で、この美しき「怪物」の掌中に完全に堕ちていった。
4f39c31f No.3017
深夜の高速バスは、エンジンの低い唸りだけを残して、周囲の乗客を深い眠りの底へと引きずり込んでいた。
窓の外を流れるハイウェイの光が、時折カーテンの隙間から差し込み、ブランケットの「山」を怪しく照らし出す。
清彦は、アイマスクの下で必死に呼吸を殺していた。
しかし、右手を包み込む佐山結衣(田中)の指先は、冷たく、そして驚くほど強引に、彼の掌をパステルカラーのニットの上へと押し当てた。
(……ははっ、清彦。手が震えてるぞ。そんなに怖いか? それとも、この『受付嬢さん』の身体があまりに柔らかくて、理性が壊れそうなのか?)
田中の魂は、結衣の肉体を通じて伝わってくる清彦の体温に、狂おしいほどの歓喜を覚えていた。
清彦の大きな掌が、ニットの柔らかな編み目越しに、結衣の双丘の重みを捉える。
フロントホックを外され、ブラジャーという拘束を解かれた胸は、掌の中で驚くほど奔放に形を変えた。
「……あ、っ……んん……っ」
結衣の喉から、鈴の音を湿らせたような、密やかな喘ぎが漏れる。
田中は彼女の首筋を清彦の肩に預け、耳元ギリギリまで唇を寄せた。
「ねえ……もっと、……強くして……。……壊れるくらい、……揉んで……?」
(……見てよ、この結衣って子の身体。IT企業の受付で、毎日背筋を伸ばして座ってる反動かな。清彦の指が食い込むたびに、乳腺の奥までビクビク反応して。あぁ、たまらない。清彦の指の節々が、この子の柔らかな脂肪に埋もれていく感触。僕が、直接君に触れているみたいだ)
清彦は、あまりの背徳感に脳が焼け付きそうだった。
相手は、つい数時間前に出会ったばかりの、清楚で上品な女性なのだ。
その彼女が、暗闇の中で、自分の手を自らの胸に導き、あられもない声を漏らしている。
清彦の指先が、ニット越しに、ツンと硬く尖った「先端」を捉えた。
「っ! あ、はぁ……っ! ……そこ、……だめ、……そんなに、……弾いちゃ……っ」
(……ははっ! 乳首、ビンビンじゃないか。清楚なフリして、身体はこんなに正直だ。
清彦、ほら、もっと指を立てて。このパステルカラーのニットを、君の脂汗で汚してやるんだ。……そうだよ、その調子。……もっと深く、……根元から掬い上げるように……!)
田中の意志に従い、結衣の身体は清彦にさらに密着した。
ニットの下の素肌が、清彦の二の腕に直接擦れる。ブラジャーがないからこそ、動くたびに肉の揺れがダイレクトに清彦の掌を刺激する。
清彦は、もはや自分が何を触っているのか、誰を抱いているのかさえ分からなくなっていた。
「……ん、……ふ、あ、……気持ちいい、……っ……」
結衣の唇が、清彦の耳たぶをかすめる。
吐息に含まれるジャスミンの香りと、微かに混じる「女」の匂い。
清彦の指の間から溢れる、圧倒的な肉感。
(……最高だよ、清彦。君のその大きな手が、この子の胸を蹂躙するたびに、僕の魂までイッちゃいそうだ。……さあ、夜はまだ長い。次は、このニットの中に……君のその熱い指を、直接招待してあげるからね……)
深夜バスの闇の中で二人の境界線は、ブランケットという名の「密室」の中で、ドロドロに溶け合っていった。
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深夜バスの密室は、もはや一つの生き物のように、二人の熱気と湿り気を飲み込んでいた。
清彦の掌は、パステルカラーのニットの上から、佐山結衣(田中)の柔らかな重みを必死に受け止めている。
だが、田中はそれだけでは満足できなかった。
(……ふふ、清彦。まだニット越しに遠慮してるのか? 君のその温かくて、少しゴツゴツした男らしい指を……この子の『本当の肌』に触れさせてあげたいんだ)
田中は結衣のしなやかな指先を使い、清彦の右手を誘導した。
ニットの裾をそっと持ち上げ、その下の、滑らかで熱いウエストの肌へと彼の指を滑り込ませる。
(……あぁ、清彦。今、君の指先がこの子の脇腹に触れた瞬間、彼女、背中をピクッと跳ねさせたよ。……わかるだろ? この吸い付くような肌の質感。受付嬢として磨かれた、とろけるような白肌だ……!)
「……ん、っ……あ、……ぁ……っ」
結衣の喉から、震えるような吐息が漏れる。
田中は清彦の手をさらに上へと、迷いなく「いざなう」。
ついに、清彦の指先が、ブラジャーの障壁を完全に失った、むき出しの膨らみの根元に触れた。
(さあ、ここからだよ、清彦。……もっと上。……そう、そこだ……!)
田中は結衣の胸の形を整えるようにして、清彦の指先が、その頂点にある「硬い蕾」にダイレクトに当たるように調整した。
触れた瞬間、清彦の指先に伝わったのは、狂おしいほどに熱を帯び、ツンと天を仰ぐように尖りきった乳首の感触。
「……ぁっ!! ……んんっ、……ふ、あ……っ……!!」
結衣の身体が、電流を流されたかのようにビクビクと激しく跳ねた。
清彦の指がその突起を掠めるたびに、彼女の腰は浮き、ブランケットの下で清彦の太ももに強く押し付けられる。
(……ははっ! 最高に可愛いよ、清彦。君の指が触れるだけで、この清楚な受付嬢さんが、まるで壊れたおもちゃみたいに震えて……。あぁ、指先から伝わってくるよ。乳輪の周りの皮膚が、君を求めてキュウッと締まっていくのが……!)
田中は彼女の顔を清彦の首筋に埋め、エアーポッズの無い耳元で、甘く、壊れそうな喘ぎ声を断続的に囁き続けた。
「……ねえ。……指、……冷たくて、……気持ちいい、……っ。……もっと、……摘んで……? ……それとも、……回してほしい……?」
(見てよ。この子の真っ白な胸が、君の無骨な指に蹂躙されて、真っ赤に染まっていく。清楚な服の下で、こんなに淫らなことが起きてるなんて、後ろで寝てるおじさんたちは夢にも思わないだろうね……)
清彦の脳内は、指先から伝わる圧倒的な「女」の熱量と、耳元を焦がす田中の……いや、結衣の嬌声で、完全に飽和していた。
アイマスクの下で、彼はもはや、これが夢なのか、それとも自分が正気を失ったのかすら判断できず、ただ本能に導かれるまま、その熱い蕾を指先で優しく、そして執拗に弄り続けた。
(そうだよ、清彦。……いい子だ。……夜が明けるまで、この『秘密の遊び』を続けよう。君の手を、僕が……この子の身体を使って、天国まで連れていってあげるからね……)
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暗闇に包まれた車内。
清彦は、自分の右手がようやく佐山結衣(田中)のニットの下から引き抜かれたとき、肺の奥に溜まっていた熱い空気を、震える吐息とともに細く吐き出した。
指先に残る、彼女の乳首の硬い突起と、滑らかで熱い脂肪の余韻。
アイマスクの奥で、彼は強烈な自己嫌悪と、それ以上の抗いがたい充足感に支配されていた。
(終わった。ようやく、終わったんだ……。これで、静かに眠らせてくれるんだな……)
切実な願いとともに、清彦は空いた右手を自分の膝の上へと戻した。
しかし、その安堵は一分と持たなかった。
カサリ……、カサリ……。
静まり返った車内に、衣類が擦れ合う、小さくも不穏な音が響く。
それは、彼女が纏っていた清楚なロングスカートを、自らの手でゆっくりと、腰のあたりまで手繰り寄せている音だった。
(……待て、何をしてるんだ。嘘だろ、また……!?)
清彦が戦慄した次の瞬間、彼の右手が再び、しなやかで冷たい彼女の指先に捕らえられた。
だが今度は、胸へとは運ばれない。
彼女は清彦の右手を自分の顔のすぐ近くまで引き寄せると、その人差し指を、温かく湿った口腔内へとゆっくりと、深く迎え入れた。
「……んむ、……ちゅる、……っ……ん……」
(……ははっ、清彦。驚いたか? この子の口の中、さっきのジャスミンティーの香りがして、すごく清潔で……でも、中身は僕の情熱で沸騰しそうなんだ。
ほら、指の節々まで、丁寧に舐めとってあげる。君の指先にこびりついた、彼女自身の『匂い』をさ……)
田中の魂は、結衣の舌を使い、清彦の指を慈しむように、そして卑猥に這わせた。
指の付け根から指先までを、吸い付くような粘膜の圧力で締め上げ、爪の間までを舌先で細かく割り振る。
「んんっ、……あ、は……。……指、……しょっぱい、……っ」
結衣の喉から漏れる、蕩けたような声。
清彦は、アイマスクの下で目を血走らせ、逃げ出したい衝動と、指先から脳髄へと直接流し込まれる快楽の狭間で、もはや廃人のように硬直していた。
(……さあ、清彦。指が綺麗になったところで、次は『本番』だよ。……君も、さっきからずっと、ここがパンパンに張ってるだろ?)
田中は、十分に濡らした清彦の手を再び掴むと、今度は迷いなく、自身の股間のほうへといざなった。
ブランケットの暗闇の中。
ロングスカートが捲り上げられ、下着さえも脱ぎ捨てられた、佐山結衣の完全な無防備。
清彦の指先が最初に触れたのは、驚くほど柔らかく、そして……既に驚くほどに溢れ出していた、彼女の「蜜」の熱だった。
(……ほら。触ってごらん。清楚な受付嬢さんが、深夜バスの暗闇の中で、君を思ってこんなに……ぐっしょりと、熟れきってるんだよ……!)
清彦の指が、結衣の秘部の熱い割れ目に沈み込む。
その瞬間、彼女の身体は、今日一番の激しい痙攣を伴って、清彦の腕に縋り付いた。
「あ、っ……!! ……だめ、……そこ……っ。……指、……いれ、て……っ……!!」
耳元で、結衣(田中)の、壊れきった情欲の声が、深夜の車内を真っ赤に染め上げていった。
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清彦は、アイマスクの下で絶望の淵に立たされていた。
指先から伝わる、佐山結衣(田中)の秘部の圧倒的な熱量と、溢れ出す蜜の粘り気。
自分では指一つ動かしていないつもりだった。しかし、彼女の手が清彦の手首をがっしりと掴み、まるで彼自身の意志であるかのように、自身の最も柔らかな粘膜へと彼の指を深く、執拗に沈めさせていく。
(……やめろ、動くな、僕の指……ッ! なんで、こんなに……熱いんだ……!)
ブランケットの下で、清彦の指は結衣の意思によって動かされ続けた。
彼女の熱い割れ目を縦になぞり、中心の小さく硬い突起を、清彦の指の腹でゆっくりと押し潰すように転がす。
「あっ、ん、……あ、は……っ!! ……きよ、ひこ……そこ、……いい、……っ」
(……ははっ、清彦。見てよ、指先が完全に飲み込まれてる。この子の身体、君の指を離したくないって、内側からギュウギュウ締め付けてくるよ。……ほら、もっと奥。……君の節くれた指が、彼女の奥の袋を直接掻き回す感触、たまらないだろ?)
田中の言葉通り、指の第二関節までを飲み込んだ結衣の身体は、快楽のあまり激しくのたうち回る。
清彦の腕に爪を立て、逃げ場のない快楽に耐えるように、彼女は清彦の首筋に顔を埋めた。
「……ん、んんぅっ……!!」
不意に、首筋に鋭い痛みが走る。
結衣は溢れそうになる喘ぎ声を押し殺すため、清彦の首筋にその白い歯を立てたのだ。
痛みが火種となり、清彦の股間の熱をさらに煽る。
指先を動かされるたびに、彼女の腰は大きく跳ね、ブランケットが生き物のように不自然に波打つ。
(……そうだよ、清彦。もっと……もっとぐちゃぐちゃにしてあげて。……あぁ、もうすぐだ。……この子が、君の指で……バラバラに壊れる……!)
「……あ、……ぁっ、……い、く……っ、いっちゃ、う……ッ!!」
最後は、抗いようのない大きな波が押し寄せた。
結衣の身体は弓なりに反り返り、清彦の手首を骨が軋むほど強く握りしめたまま、激しく痙攣した。
指先に、彼女の内側から溢れ出した熱い飛沫がドロリと降りかかる。
長い、静寂。
荒い息を吐きながら、彼女は清彦の指を一本ずつ、名残惜しそうに自分の内側から引き抜いた。
そして、その「汚れた」指を再び自分の唇へと運び、先端から根元まで、一滴も残さぬように丹念に、妖しく舐めとっていった。
カサリ……と、化粧ポーチを開ける小さな音が、夜明け前の静かな車内に響いた。
結衣(田中)は、手慣れた手つきでコンパクトを開き、鏡を見ながら乱れた髪を整え、薄く口紅を引いた。
パフを叩く規則的な音が、先ほどまでの狂乱が嘘だったかのように、彼女を「清楚な受付嬢」へと戻していく。
運転手のアナウンスが流れる。
結衣が降りる予定のバス停の名前が呼ばれた。
結衣は立ち上がり、膝の上のブランケットを丁寧に畳んで清彦の膝に置いた。
彼女は通路へ出ると、最後に一度だけ、まだアイマスクを外せずに固まっている清彦の耳元に口を寄せた。
「……またね」
その一言だけを残して、彼女は軽やかな足取りでバスを降りていった。
扉が閉まり、バスが再び走り出す。
清彦はアイマスクを外し、窓の外を流れる夜明けの薄明かりを見つめた。
彼女の姿はもうどこにもない。
だが、耳元に残る「またね」という囁きと、首筋に残る微かな歯形の痛み、そして鼻先に漂うジャスミンティーの香りが、彼の心の中でいつまでも、いつまでもリフレインし続けていた。
実家へ向かう道中、清彦はただ、恐怖と拭いきれない昂揚感に震えていた。
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バスの排気音が遠ざかり、再び静寂が訪れた未明の停留所。
佐山結衣(田中)は、ひんやりとした朝露の匂いを吸い込みながら、ゆっくりと歩き出した。
パステルカラーのニットの下、下着を身に着けていない素肌が、歩くたびに冷たい空気と微かな摩擦を伝えてくる。股間の奥には、まだ清彦の指が掻き回した熱い余韻が、重く、しっとりと居座っていた。
(……ははっ、最高だったな、清彦。あんなに必死に耐えて、でも指先は正直に僕の……この子の欲しがるところを抉って。あんな顔、中学の時には絶対に見せなかっただろ?)
田中の魂は、結衣の肉体を借りて、先ほどまでの背徳的な情事の記憶を何度も反芻していた。
彼にとって、これは清彦への「最高のプレゼント」のつもりだった。
仕事に追われ、女っ気もなく、真面目すぎて壊れそうな親友。
そんな彼に、非日常の快楽と、自分を求めて泣きそうな「女」の熱量を与えてやること。
それが、死してなお彼を想う自分にできる、唯一の恩返しだと信じて疑わなかった。
(あんなにたっぷり出したんだ。少しは肩の荷が下りただろ? ……あぁ、でも清彦のことだ。また今頃、アイマスクの下で真っ赤になって後悔してるんだろうな。可愛い奴)
田中は、自分の与えている「快楽」が、清彦にとっては逃げ場のない「恐怖」と「侵食」でしかないことに、まだ気づいていなかった。独善的なまでの友情と執着が、美しい受付嬢の微笑みの下で、濁った光を放っている。
やがて、駅前のレンタカー屋が見えてきた。
事務所のガラスに映る結衣の姿。
乱れた髪は整えられ、唇には先ほど引き直したばかりの紅が、夜明けの光を反射して艶やかに光っている。
(……よし、ここでお別れだ。この子の旅を邪魔しちゃ悪いからね)
レンタカー屋の入り口で、田中はそっと、結衣の意識から手を引いた。
結衣の身体から、何かが抜け落ちるような感覚。
「……あ、れ?」
結衣は、自動ドアの前で立ち止まり、不思議そうに首を傾げた。
手には、いつの間にか買った覚えのないジャスミンティーのボトル。
なぜか、バッグの中には自分のパステルブルーの下着が脱ぎ捨てられて入っている。
そして何より、自分の身体が、まるで激しいスポーツの直後のように熱く、下腹部が経験したことのないほど甘く、重く疼いている。
(私……なんで、下着脱いでるの?)
バスの中での数時間の記憶が、すっぽりと抜け落ちていた。
最後に覚えているのは、バスでアイマスクをした隣の男性を見て「お疲れなんだな」と思ったこと。
それ以降のことは、まるで濃い霧の中に消えてしまったかのようだった。
結衣は顔を赤らめ、混乱しながらも、予約していた車のキーを受け取った。
自分が、見知らぬ男を深夜バスの暗闇で「壊れるまで」弄り回したことなど、夢にも思わないまま。
一方、バスに揺られる清彦は、窓の外を流れる景色の中に、去っていった彼女の残像を追い続けていた。
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バスは朝の光に包まれた終着駅へと滑り込んだ。
清彦は重い体を引きずるようにして降車口へ向かう。
改札を出ると、そこには見慣れた軽自動車のそばで、少し心配そうな顔をして立つ母親の姿があった。
「清彦! こっちよ」
「……お袋。急に悪かったな」
「いいのよ。お父さんはもう仕事に行っちゃったけど、あんたの顔が見たいって言ってたわ」
車に乗り込むと、車内には実家特有の芳香剤の匂いが漂っていた。
先ほどまでのジャスミンや、結衣の甘い体温とは無縁の、あまりにも日常的な匂い。
清彦は、自分がようやく「現実」に戻ってこれたのだと、深くシートに身を沈めた。
実家に着くと、居間のちゃぶ台には温かいお茶と、近所の和菓子屋の饅頭が並んでいた。
「さあ、飲みなさい。……それにしても、あんた少し痩せた? 目の下にくまができてるわよ」
母親は甲斐甲斐しく立ち回りながら、世間話を始めた。
「仕事はどうなの? ……ああ、そうそう。お隣の佐藤さんの娘さん、結婚したんですって。あんた、あの子と仲良かったわよね。……で、あんたの方はどうなの? 彼女とか、いい人はいないの?」
清彦は、喉に饅頭が詰まりそうになった。
(彼女……。今、まさに『彼女たち』から逃げてきたばっかりなんだよ……)
「……いや、今は仕事が忙しくて。そんな余裕ないよ」
「そう? あんたももういい年なんだから。……でも、今日はお墓参りに行くんでしょ? ご先祖様も、あんたの良縁を願ってるはずよ」
清彦は、湯呑みを置いて切り出した。
「……お袋。実は、先祖の墓だけじゃなくて、田中の墓にも行きたいんだ。あいつ、亡くなったって聞いたから」
母親は、少し意外そうな顔をして頷いた。
「ああ、田中君ね……。あの子、残念だったわね。……あの子のお家、実はうちの先祖代々の墓と同じ『北丘霊園』に新しくお墓を建てたのよ。入り口の案内板を見ればすぐにわかるわ。結構立派なお墓だって聞いたわよ」
清彦の背筋に、微かな震えが走った。
先祖の墓と、田中の墓が、同じ墓地にある。
それは供養の手間が省けるという利便性以上に、逃れられない「運命の檻」の中に自分が引き戻されたような、そんな不気味な予感を抱かせた。
(……同じ墓地か。あいつも、そこにいるんだな)
清彦は、自分の首筋に残る「結衣の歯形」を隠すように、ポロシャツの襟をそっと立てた。
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実家の茶の間で、湯呑みを置いた母親が困ったように眉を寄せた。
「そういえば清彦、北丘霊園までどうやって行くつもり? 私はこれから町内会の寄り合いがあるから、車で送ってあげられないわよ。あそこ、駅からバスも通ってないし」
「えっ。タクシーでも呼ぶよ。そんなに遠くないだろ?」
「タクシーなんて、こんな田舎じゃ捕まえるのも一苦労よ。料金だって馬鹿にならないわ。……そうだ、美岬(みさき)ちゃんにお願いしてみようかしら。さっき電話したら、今日は暇してるって言ってたし」
「美岬さん? ……あの、親戚の?」
清彦の記憶にある美岬は、数年前まで東京の広告代理店でバリバリ働いていた、都会的で少し勝気な年上の従姉だ。
何でも、仕事でいろいろとあったらしく、半年ほど前に実家に戻ってきているという噂は聞いていた。
「そうよ。あの子、今はこっちでのんびりしてるみたいだから。ちょっと待ってて、今呼んでみるから」
母親は手早くスマホを操作し、数分後には「今から向かうって」と満足げに笑った。
三十分後、実家の前に黒のSUVが停まった。
運転席から降りてきたのは、清彦が知っている「都会のお姉さん」よりも、少しだけ柔らかい雰囲気を纏った美岬だった。
「ひさしぶり、清彦くん。……相変わらず真面目そうな顔してるわね」
彼女は快活に笑いながら、清彦の荷物を後部座席に置くよう促した。
今日の美岬は、ラフな格好だ。
しかし、東京で磨かれたセンスは隠しきれず、タイトなスキニージーンズに、フロントを軽くインしたカジュアルな白シャツという出で立ち。
そのシンプルな装いが、彼女の驚くほど長い脚と、シャツ越しでもわかる豊かな胸のライン、そして引き締まったウエストを強調していた。
「お久しぶりです、美岬さん。急にすみません」
「いいのよ、ちょうどドライブしたかったし。さ、乗りなよ。北丘霊園まで送ってあげる」
車内は、実家の匂いとは違う、洗練された柔軟剤の香りが漂っていた。
美岬がハンドルを握ると、サイドブレーキを引く際にジーンズがパツパツに張り、健康的な太もものラインが清彦の視界を掠める。
「東京の仕事、大変だったんだって?」
「まあねー。いろいろあったのよ、人間関係とか、締め切りとか。今はこっちの空気が美味しくて、帰りたくないくらい」
車中では、そんなありふれた世間話が続いた。
美岬は時折、清彦の仕事の近況を尋ねたり、共通の親戚の噂話をしたりと、至って普通の「親戚のお姉さん」として振る舞っている。
(……よかった。美岬さんは普通だ。)
清彦は、助手席でようやく肩の力を抜いた。
窓の外には、のどかな田園風景が広がっている。
最近の狂乱が嘘のように、穏やかな時間が流れていた。
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霊園の入り口で、美岬は慣れた手つきでSUVを停めた。
「私は車で待ってるから、ゆっくりお参りしてきなよ。ラジオでも聴いてるからさ」
そう言って彼女は、タイトなジーンズのポケットからスマホを取り出し、リクライニングを少し倒した。
清彦は「すみません」と軽く会釈をして、手桶と線香を持ち、静まり返った墓地へと足を踏み入れた。
まずは、清彦の家の先祖代々の墓へ向かう。
母親が頻繁に来ているのだろう、雑草一つなく、石肌は美しく磨かれていた。清彦は丁寧に水をかけ、手を合わせる。
都会での狂乱が嘘のような、凛とした静寂がそこにはあった。
次に、案内板を頼りに田中の墓を探した。
すぐに見つかった。
母親の言葉通り、それは霊園の中でも一際新しく、立派な黒御影石の墓だった。驚いたのは、供えられた花の多さだ。
まだ色鮮やかな百合や菊が、溢れんばかりに飾られている。
(……田中、お前、愛されてたんだな)
清彦は線香に火を灯し、香炉に立てた。立ち上る白煙を見つめながら、彼は心の中ではなく、あえて言葉に出して語りかけた。
「田中。今まで、いろいろあったけど。お前、ちゃんと成仏しろよ。死んだらもう、現世のことには関わらなくていい。何も心配しないで、天国でゆっくり過ごせよ」
清彦の切実な、そしてどこか寂しげな願い。
その言葉は、墓石の陰で漂っていた田中の魂を激しく揺さぶった。
(清彦……っ)
田中の心に、熱いものが込み上げる。
あんなに酷い目に遭わせた自分を、清彦はまだ「親友」として心配し、自分の死後を案じてくれている。その優しさが、田中の胸を締め付けた。
(成仏、か。そうだよね。僕みたいな死人が、いつまでも君の周りをうろちょろしてちゃ、君の人生が台無しになっちゃう。でもさ、清彦)
田中は、目の前で静かに頭を下げる清彦の、少し疲れた背中を見つめた。
(今の君、放っておいたらまた独りぼっちで、仕事ばっかりの毎日になっちゃうじゃないか。せめて……せめて君に、僕がいなくても幸せになれるような、素敵な彼女ができるまでは。……それまでは、恩返しが終わったとは言えないよ)
独善的で、歪んでいるが、それは間違いなく田中なりの「友情」だった。
田中は決意した。
このまま美岬に憑依して、彼女と清彦を結びつける最後の手助けをしよう、と。
(ごめん、美岬さん。ちょっとだけ身体、貸してね……!)
田中の魂が、車で待つ美岬に向かって飛び込んだ。
しかし、その瞬間——。
パチン、と火花が散るような衝撃。
(……えっ!? 入れない……!?)
何度も繰り返してきた「憑依」が、美岬には通用しなかった。
彼女の精神のガードが固いのか、あるいは血縁という壁があるのか。田中の魂は、美岬の肉体の表面で弾き飛ばされ、実体化できないもどかしさに、墓地の上空で虚しく彷徨った。
(なんでだよ!? くそ、これじゃ、美岬さんの身体を使って清彦を誘惑できないじゃないか!)
一方で、そんな田中の葛藤など知る由もない美岬は、車内でふと肩をすくめた。
「ん、なんか急に寒気が。……山の天気は変わりやすいわね」
清彦がお参りを終え、晴れやかな顔で車に戻ってくる。
「美岬さん、お待たせしました。行きましょうか」
「ええ、終わった? じゃあ、帰り道にちょっと景色のいい場所に寄っていかない? 清彦くんに見せたい場所があるの」
美岬のその言葉に、田中はハッとした。
(待てよ。僕が操らなくても、この二人……もしかして、いい感じなんじゃないか?)
憑依できない焦りと、予期せぬ展開への期待。
田中の魂は、複雑な想いを抱えながら、再び走り出したSUVの屋根に、必死にしがみついた。
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車は霊園を離れ、緩やかなカーブを描きながら山道を下っていく。
清彦は助手席で、憑き物が落ちたような静かな心地に浸っていた。
田中の墓に直接言葉を投げかけたことで、胸の中にあった重苦しい澱が、あの線香の煙と共に消えていったような気がしたからだ。
「清彦くん、なんだか顔色が良くなったわね。お参りして正解だったんじゃない?」
美岬がハンドルを握りながら、柔らかな微笑みを向けた。
タイトなジーンズに包まれた彼女の長い脚が、ペダルを踏みかえるたびにしなやかに動き、シャツの胸元が呼吸に合わせて微かに上下する。
「そうかもしれません。なんだか、あいつに『もういいよ』って言えた気がして」
「そう。……あ、見て、あそこの展望台。あそこからの景色、昔から好きだったんだよね」
彼女が指差したのは、切り立った崖の上に突き出すように作られた小さな展望スペースだった。
車が停まり、二人は外に出る。
そこからは、眼下に広がる深い緑の山々と、その先で銀色に光る海が一望できた。
(くそっ、やっぱり入れない! なんだこの美岬って人のガードは!)
田中の魂は、美岬のすぐ傍で焦燥に駆られていた。
これまでの女性たちには、ほんの少しの心の隙間さえあれば滑り込むことができた。
しかし、美岬には凛とした意志の強さ、あるいは大人としての「自立」した精神が壁となって立ちはだかり、田中の干渉をことごとく跳ね返している。
(でも、見てよ……清彦のやつ、美岬さんの横顔を盗み見て、耳まで赤くして。僕が手を貸さなくても、この二人……最高の雰囲気じゃないか)
美岬は展望台の柵に寄りかかり、心地よい海風に髪をなびかせた。
「東京にいた頃は、こんな広い空を見る余裕もなかった。ねえ、清彦くん。あんた、真面目すぎて損してない? たまには、もっと自分のやりたいように生きていいんだよ?」
彼女はそう言うと、清彦の肩をポンと叩き、そのままの流れで彼の二の腕を軽く掴んだ。
「……美岬さん」
「……っ!」
その瞬間、田中に戦慄が走った。
美岬が清彦に触れた箇所——そこから、美岬自身の純粋な好意と、清彦の戸惑いが入り混じった熱い感情が、霊体である田中にもダイレクトに伝わってきたからだ。
(待てよ、これは僕の『演出』じゃない。本物だ。本物の、生身の人間同士の……!)
美岬は、清彦の腕を掴んだまま、顔を彼の方へと近づけた。
タイトなジーンズの腰が、柵に押し付けられて強調される。
シャツの隙間から覗く白い鎖骨と、彼女が放つ洗練された香水と体温が混ざり合った匂いが、清彦の脳を痺れさせる。
「あんたのそういう、不器用なところ……嫌いじゃないわよ」
彼女の潤んだ瞳が、清彦を射抜く。
田中は、自分が憑依すらできないこの状況で、親友が「自分以外の誰か」によって幸せの絶頂に導かれようとしている光景を、ただ見守るしかなかった。
(清彦。僕、あんなに頑張って君をイかせてあげたのに。君が今、今までで一番いい顔してるのは、僕が操ってるわけでもない、ただの『親戚のお姉さん』の前なんだね……)
田中の心に、初めて「嫉妬」に似た、鋭い痛みが走った。
恩返しをしたい、彼女を作ってあげたい。その願いが叶おうとしている瞬間なのに、なぜか虚無感が胸を支配する。
「行こうか。そろそろ家に戻らないと、叔母さんが心配するわ」
美岬は何事もなかったように手を離し、車へと戻っていく。
その歩き姿は、どこまでも堂々として、美しかった。
清彦は、熱を帯びた自分の腕をさすりながら、彼女の背中を追った。
心の中で、何度も田中の墓での言葉を反芻する。
(成仏しろよ、田中。でも、もしお前がまだそこにいるなら。見ててくれ。僕、もう大丈夫かもしれないから)
その言葉が、背後に佇む見えない親友に、刃のように突き刺さる。
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その日の夜、美岬の実家。静まり返った廊下に、浴室から漏れる微かな水音だけが響いていた。
田中は、霊園での「敗北」に焦れていた。美岬本人にはどうしても入れない。
ならば、彼女を最も身近で、かつ無防備に揺さぶれる存在を使うしかない。
田中の魂が狙いを定めたのは、美岬の妹であり、現役女子高生の結愛(ゆあ)だった。
部屋でスマホをいじっていた結愛の意識がふっと遠のき、田中の意志がその若く瑞々しい肢体を掌握する。
(よし、この子なら入れる。やっぱり若い子は感受性が豊かで隙が多いね。さあ、美岬さん。本音を聞かせてもらうよ。清彦をどう思っているのか、妹の特権でね)
「結愛」となった田中は、リビングでくつろぐ両親に悟られないよう、足音を忍ばせて脱衣所へと向かった。
扉の向こうでは、シャワーの音が止まり、湯船に浸かる心地よさげな吐息が聞こえる。
田中は迷うことなく、結愛の服を脱ぎ捨てた。
鏡に映る女子高生の肉体は、美岬に比べればまだ幼さが残るものの、しなやかで弾力に満ちている。
ガラリ、と浴室の引き戸を開ける。
湯気の中に浮かび上がったのは、湯船に身を沈め、長い髪をアップにまとめた美岬の姿だった。
「あら、結愛? 珍しいじゃない、一緒に入るなんて」
美岬は驚いたように目を丸くしたが、すぐに優しく微笑んで場所を空けた。
田中は結愛の身体を使い、ゆっくりと湯船に足を入れた。
お湯越しに、美岬の肉体がすぐ隣に迫る。
(うわ、すごいな。服の上からも分かってたけど、脱いだらもっと……)
田中は、目の前の「芸術品」のような肢体に言葉を失った。
美岬の体格は、モデルのようにスレンダーで引き締まっている。
しかし、湯面に浮かぶ双丘は、その細い胴体からは想像もつかないほど豊潤で、重力に従ってしなやかな曲線を描いていた。濡れて張り付いた肌の質感、浮き出た鎖骨のライン、そして上気した頬。
「どうしたの? ぼーっとして」
「ううん。お姉ちゃん、相変わらずスタイルいいなと思って」
「結愛」の甘えた声を使い、田中は美岬の肩に頭を預けた。
美岬の肌から伝わる、石鹸の香りと強烈な体温。
田中は核心に触れるべく、声を潜めた。
「ねえ、お姉ちゃん。……今日、清彦さんと出かけてたんでしょ? どうだった? あんな真面目そうな人、お姉ちゃんの好みじゃないと思ってたけど」
美岬は一瞬、いたずらっぽく笑って視線を泳がせた。
「清彦くん? そうね、昔はただの大人しい親戚の子だと思ってたけど。今日久しぶりに二人きりで話したら、なんだか……放っておけないっていうか。あの不器用な感じ、東京のチャラチャラした男たちにはない安心感があるのよね」
「それって、好きってこと?」
田中の問いに、美岬は湯気を見つめながら、少しだけ真剣な表情を見せた。
「どうかしらね。でも、彼を見てると、もっと困らせてみたい、もっと私のことで頭をいっぱいにさせてみたい……そんな意地悪な気持ちになるのは、確かかな。……あんなに真っ赤になっちゃって、可愛かったわ」
美岬はそう言うと、自分を抱きしめるように腕を組み、豊かな胸をさらに強調させた。
その瞳には、隠しきれない情熱が宿っている。
(ビンゴだ。美岬さんは、清彦を『男』として見てる。それも、かなり深いところで)
田中は結愛の腕を伸ばし、お湯の中で美岬の滑らかな太ももにそっと触れた。
「ふふ、お姉ちゃん。それなら、もっと積極的になっちゃえばいいのに。清彦さん、ああ見えて結構……夜は凄そうだよ?」
「ちょっと、結愛! どこでそんなこと覚えてきたのよ」
赤面して抗議する美岬の反応を楽しみながら、田中は確信した。
この二人をくっつけるための「舞台」は、もう整っている。
(わかったよ、美岬さん。清彦の不器用なところ、存分に愛してあげて)
田中は結愛の身体を美岬にぴったりと密着させ、姉妹の温もりを装いながら、次の策略を静かに練り始めた。
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湯気に煙る浴室の中で、田中は結愛の瑞々しい肢体を借り、かつてないほどの昂揚感に浸っていた。
美岬本人には憑依できなかったという、あの霊園での屈辱。
その「拒絶」への仕返しとばかりに、田中は姉妹という絶対的な信頼関係を隠れ蓑にして、美岬の聖域へと踏み込んでいった。
「ねえ、お姉ちゃん。せっかくだから、背中流してあげるよ」
結愛の弾むような声を使い、田中は洗い場へと美岬を誘った。
美岬は「あら、今日はサービスいいわね」と上機嫌で椅子に腰を下ろす。
田中はたっぷりと泡立てたタオルを手に取ると、美岬の白く滑らかな背中に滑らせた。
指先から伝わるのは、都会で磨かれた繊細な肌の質感。
広報代理店での激務を乗り越えてきたとは思えないほど、その背中は贅肉がなく、それでいて女性らしい柔らかな曲線を描いている。
(へぇ、やっぱり凄いな。この美岬って人は、魂のガードだけじゃなくて、肉体そのものに気品がある。でも、今は僕の意のままだ)
田中はわざとタオルの動きを緩め、素手で泡を広げるフリをして、美岬の脇から指を這わせた。
そのまま、彼女が誇る豊かな双丘の端に、結愛の指先をそっと食い込ませる。
「あ、結愛? ちょっと、そこくすぐったいんだけど」
「えー、お姉ちゃん凝ってるからほぐしてあげようと思って。ほら、ここ、すごく張ってるよ?」
田中は「結愛」としての無邪気さを装いながら、さらに深く、その膨らみの重みを確認するように指を動かした。
ブラジャーという拘束具を解かれた美岬の胸は、掌の中で驚くほど奔放に形を変え、吸い付くような弾力を持って押し返してくる。
(ははっ、これが清彦を惑わせた身体か。悔しいくらいにいい身体だ。清彦のやつ、こんなのを間近で見て、よく理性を保ってられたな)
憑依できなかった恨みを晴らすように、田中は愛撫に近い手つきで美岬の身体を「洗って」いく。
今度は逆に美岬が結愛の身体を洗う番になると、田中は結愛の肉体を通じて、美岬の長い指が自身の肌を滑る感触を全身で享受した。
「結愛も、いつの間にか大人っぽい体つきになったわね。ちょっと、そんなに見つめられると恥ずかしいわよ」
美岬が自身の胸元を隠すように腕を組むと、その圧力で谷間が深く刻まれ、溢れんばかりの肉感が強調される。
田中はその光景を、結愛の瞳を通して網膜に焼き付けた。
「お姉ちゃん、本当に綺麗。清彦さんじゃなくても、男の人はみんな放っておかないよ」
田中は結愛の唇を使い、美岬の耳元で囁いた。
その瞬間、美岬の肩が微かに震える。
「もう、清彦くんの話はいいってば。……でも、あんなに一生懸命に私のことを見てくれたの、ちょっとだけ嬉しかったかも」
美岬が頬を赤らめ、湯気の中で瞳を潤ませる。その隙だらけの表情を見た瞬間、田中の胸に黒い愉悦が広がった。
(そうだよ、美岬さん。もっと彼に溺れて、もっと彼を求めてよ。僕がこの『妹』の身体を使って、君のその溜まりきった情熱を、清彦にぶつける準備をしてあげる。今のこの、僕が触れている感触を、いつか清彦が君に触れる時に、身体が思い出すように……深く、深く刻み込んであげるからね)
洗い場に響く水の音と、姉妹の密やかな笑い声。
田中は結愛の肉体を操り、美岬の首筋から胸元、そして太ももへと、指先でその「美しさ」を蹂躙し続けた。
それは恩返しという名の、田中による執拗な「下準備」であり、美岬への甘美な復讐でもあった。
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湯気に濡れた二人の肢体が、脱衣所のひんやりとした空気に触れて白く煙る。
田中は結愛の身体を借りて、バスタオルを広げると、まるで子猫をあやすような手つきで美岬の身体を包み込んだ。
「あ、いいわよ結愛、自分で拭けるから」
「いいじゃん、たまには。お姉ちゃんの身体、本当に綺麗だから、私が磨いてあげたいの」
田中は結愛の無邪気な声を使い、美岬の背中から腰のくびれにかけて、タオル越しに手のひらで強く、しなやかに撫で下ろした。
水滴を吸い取ると同時に、その下にある熱い肉体の起伏を、掌の感覚を総動員して味わい尽くす。
「ちょっと、結愛。拭き方が大胆すぎない? なんか、今日のあんた……執拗っていうか、変な感じ」
「そうかな? お姉ちゃんがあまりにセクシーだから、私までドキドキしちゃうんだよ」
田中はそう言って笑いながら、今度は美岬にタオルを手渡した。
結愛の瑞々しい肌を、美岬の長い指がタオル越しに叩く。
その丁寧な手つき、そして時折、指先が直接肌を掠める感触。
田中は結愛の肉体を内側から震わせ、官能的な溜息を吐き出した。
「ふふ、結愛もいい肌してるわ。ほら、じっとしてて。ちゃんと拭かないと風邪引くわよ」
お互いの身体を拭き合い、熱気を帯びた肌が露わになったところで、田中が最も期待していた「儀式」が始まった。
美岬がバッグから取り出したのは、夜の闇に鮮やかに映えるイエローの高級レースショーツだった。
繊細な刺繍が施されたそれは、大人の女性の余裕と、隠しきれない情熱を象徴しているようだった。
「わあ……お姉ちゃん、それ、すごく高そう。勝負下着?」
「もう、勝負も何もないわよ。お気に入りを身につけると、気分が上がるでしょ?」
美岬はそう言って、片足ずつ、ゆっくりとその細い脚をショーツの輪へと通した。
タイトなジーンズの下に隠されていた、あのスレンダーな腰のライン。
ショーツのゴムがしなやかな肌に食い込み、形の良いお尻をキュッと持ち上げる。
田中はその一部始終を、瞬きも惜しんで結愛の瞳に焼き付けた。
続いて美岬は、ブラジャーを手に取ることなく、薄手のキャミソールを頭から被った。
「今日はもう寝るだけだし、ノーブラでいいわよね」
その言葉通り、ゆったりとしたキャミソールの生地越しに、彼女の豊かな双丘がその重みを主張する。
「お姉ちゃん、それ。先っぽがツンってしてて、すごくセクシーだよ」
「っ! ちょっと、あんまりジロジロ見ないでよ。清彦くんじゃないけど、あんたにまで見られると恥ずかしくなっちゃうじゃない」
美岬は照れ隠しにパステルカラーのTシャツを重ねたが、薄い生地の上からでも、冷えた空気に反応して尖った「蕾」の形がはっきりと浮き出ている。
それは、清楚な親戚のお姉さんという仮面を、内側から突き破ろうとする剥き出しの誘惑そのものだった。
一方、田中は結愛として、ピンクのシンプルな下着を身につけた。フロントに小さなリボンがあしらわれた、女子高生らしい可愛らしいデザイン。
しかし、その内側で田中の心はドロドロとした欲望に染まっている。
「私のリボン、可愛いでしょ? お姉ちゃんの大人っぽいのとは大違いだけど」
「可愛いわよ、結愛にぴったり。ねえ、清彦くんも、こういう『可愛い』のがタイプなのかしらね」
不意に漏れた美岬の独り言。彼女は無意識に、自分の胸元を隠すように腕を組んだ。
その拍子に、キャミソールの中で胸の肉がぐにゃりと形を変え、谷間が強調される。
(ははっ、美岬さん。自分から清彦の名前を出したね。いいよ。今夜は、その火照った身体のまま、清彦のことを考えて眠るといい。……僕が、この妹の身体を通して、君の肌に刻み込んだ『感触』が、夢の中で清彦の指に変わるはずだから)
「お姉ちゃん、明日の朝、清彦さんに会いに行く? 私も一緒に行こうかな」
「あんたは来なくていいわよ。明日は、ちょっと二人で話したいこともあるし」
美岬の瞳が、決意を秘めたように潤む。
田中は満足げに、結愛の指で自分のピンクのリボンをそっと撫でた。
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家の明かりがすべて消え、静まり返った廊下を、結愛の瑞々しい素足が音もなく進む。
田中は結愛の意識の深層で、夜の闇に溶け込むような高揚感を覚えていた。
美岬の部屋のドアを、指先でほんの少しだけ押し開ける。
カーテンの隙間から差し込む月光が、ベッドの上でしどけなく横たわる美岬のシルエットを青白く浮き彫りにしていた。
「……お姉ちゃん、起きてる?」
結愛の、鈴を転がすような甘い囁き。
美岬が薄目を開け、寝ぼけ眼でこちらを振り返る。
「……結愛? どうしたの、こんな時間に……」
「なんだか、今日は眠れなくて。ねえ、一緒に寝よ? おねがい」
田中は結愛の小さな身体を使い、布団の端をめくって、美岬の温もりが籠もるシーツの中へと滑り込んだ。
美岬は「もう、高校生にもなって甘えん坊なんだから……」と苦笑しながらも、妹のために腕を広げる。
田中はその瞬間を逃さず、正面から美岬の身体を抱きしめる体制を取った。
(あぁ、これだよ。お風呂上がりよりもずっと、ダイレクトに伝わってくる……)
美岬のパステルカラーのTシャツ越しに、ブラジャーという障壁を失った豊かな双丘の感触が、結愛のまだ薄い胸板を押し潰すように密着する。
ノーブラの胸は、抱きしめる力に合わせて柔軟に形を変え、吸い付くような弾力を持って田中の魂を揺さぶった。
「お姉ちゃん、あったかい。ねえ、もっとぎゅっとして」
「はいはい。あんた、今日は本当に甘えん坊ね。でも、そんなに強く抱きつかれたら、苦しいわよ」
美岬がそう言いながら、結愛の背中に細い腕を回す。
二人の身体が密着し、美岬の太ももの間に、タイトなジーンズから解放された結愛の脚が深く入り込む。
(ははっ、美岬さん。自分から抱きしめ返してきたね。あぁ、すごい。Tシャツの薄い生地の向こうで、さっき見たあの『蕾』が、僕の胸をカリカリと突いているのがわかるよ。ねえ、清彦のこと、考えてるんでしょ? 心臓の音が、さっきよりずっと速いよ)
「ねえ、お姉ちゃん。清彦さんのこと、どう思ってるの? さっきの続き、教えてよ。二人きりになった時、何してたの?」
田中は美岬の耳元に唇を寄せ、結愛の声で執拗に問いかける。
「もう、しつこいわね。何って、別に。……ただ、彼を見てたら、東京で張り詰めてたものが、どうでもよくなっちゃったの。……あんなに真っ直ぐに、汚れてない目で私を見つめられたら……私、自分がすごく、悪い女になったみたいな気分になっちゃって」
美岬の声が、闇の中で熱を帯びて微かに震える。
「それ、絶対好きだよ。お姉ちゃん、顔が赤くなってるよ。もし明日、清彦さんがお姉ちゃんに触れてきたら、どうする?」
「どう、するかしらね。たぶん、拒めないと思うわ。今の私、あんたにこうして抱きつかれてるだけでも、なんだか……清彦くんに触れられてるみたいな錯覚がして、変な感じなのよ」
(いいぞ、その調子だ。美岬さん、君のその火照った身体の記憶は、今、確実に書き換えられている。僕がこうして君を抱きしめ、君の胸の熱を感じ、君の吐息を吸い込んでいるこの瞬間が、すべて清彦との『明日』に繋がるんだ)
田中は結愛の指先を使い、美岬の腰のくびれから、イエローのショーツが食い込む臀部の曲線へと、なぞるように手を這わせた。
「んっ、結愛……ちょっと、どこ触ってるのよ……」
「えへへ、お姉ちゃんのお尻、柔らかくて気持ちいいんだもん。おやすみ、お姉ちゃん。明日は、清彦さんに、いっぱい可愛がってもらってね」
田中は満足げに、美岬の豊かな胸に顔を埋めた。
美岬の心臓の高鳴りが、結愛の身体を通じて田中の魂を震わせる。
月明かりの下、二人の「姉妹」は、一人は情熱に焼かれ、一人は歪んだ悦楽に浸りながら、深い夜の淵へと堕ちていった。
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夜の静寂がさらに深まり、美岬の規則正しい寝息が部屋に満ちる。
田中は結愛の身体の奥で、じっとその時を待っていた。
「ねえ、お姉ちゃん? 起きてる?」
結愛の甘い声で囁いてみるが、返事はない。美岬は深い眠りの底へと沈んでいるようだ。
その時、美岬がわずかにもぞりと身体を動かし、背中を向ける形で寝返りを打った。
(最高のポジションだ。後ろから抱きしめて、君のその無防備な背徳感を、僕が思う存分味わわせてもらうよ)
田中は結愛の小さな手のひらを広げ、美岬の腰から臀部にかけて、ゆっくりと、這わせるように触れた。
イエローの高級レースショーツが、美岬の形の良い、それでいて驚くほど柔らかなお尻の肉に食い込んでいる。
その布地と素肌の絶妙な「境目」を、指先で慈しむように、そして執拗になぞっていく。
「あっ……ぁ……」
美岬の喉から、艶やかな吐息が漏れた。
無意識の眠りの中でも、結愛の指先がもたらす刺激に、彼女の身体は敏感に反応している。
(すごいな。眠っていてもこんなに熱いなんて。美岬さん、君の身体は清彦を求めて、芯から疼いてるんだろ?)
田中はさらに大胆に、美岬のパジャマのズボンの中に、結愛の瑞々しい手を滑り込ませた。
ダイレクトに伝わる、大人の女性の熟れた肉の感触。
指先がショーツのレースを押し下げ、瑞々しくも弾力のあるお尻の膨らみを直接捉える。
(君が明日触れるはずのこの場所を、今、僕がこうして『耕して』あげてるんだ。君の代わりに、僕が全部、この子の身体に教え込んであげるよ)
田中は次に、その手をさらに上へと滑らせ、美岬の脇から胸元へと回り込ませた。
パステルカラーのTシャツと、薄いキャミソールの下。
ブラジャーから解放されたその豊かな果実は、結愛の女子高生の小さな手のひらでは、到底収まりきらないほどのボリュームを持っていた。
(おっ! でかい。手のひらから、温かい肉が溢れ出していく)
田中は、手のひら全体でその重みを包み込むようにして、優しく、しかし確実に揉みしだいた。
指の隙間からこぼれ落ちる乳房の感触。
揉むたびに、彼女の熱い体温が結愛の手のひらを通じて、田中の魂を激しく焼き焦がす。
「んんっ、ふぁ、ふ、あ……っ」
美岬が微かに腰をくねらせ、無意識に田中の……結愛の手を、自らの胸にさらに押し当てるように身体を寄せた。
彼女の背中が結愛の胸板に密着し、重なり合う二人の体温が、暗闇の中で陽炎のように揺らめいている。
(いいよ、美岬さん。その熱さ、その震え、全部、明日の清彦にぶつけてあげて。君が清彦に抱かれる時、この『僕が触れた記憶』が、最高のスパイスになるんだから)
田中は満足げに、美岬の首筋に鼻を寄せ、彼女が放つ芳醇な「女」の香りを、深く、深く吸い込んだ。
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闇に包まれた寝室で、二人の「姉妹」の体温が混ざり合い、空気が濃密に煮詰まっていく。
田中は結愛の身体の奥底で、かつてないほどの征服感と、抗いがたい肉体の衝動に突き動かされていた。
美岬の背中越しに回した手を、田中はさらに深く、大胆に進める。
Tシャツの裾から、結愛の瑞々しくも熱を帯びた細い腕を滑り込ませた。
(あぁ、これだ。布一枚隔てていた時とは、熱の伝わり方がまるで違う)
指先が最初に触れたのは、美岬の引き締まった腹部の、吸い付くような肌だった。
そこから肋骨のラインをなぞるように上へと這い進めると、ついにその掌は、何の障害物もなく、剥き出しのままの「美岬の果実」を直接捉えた。
「んっ!! あ、っ……んん……」
眠っているはずの美岬の身体が、電流を流されたかのように大きく震えた。
直接触れる美岬の胸は、驚くほど熱く、そして掌から零れ落ちるほどの圧倒的な肉感に満ちていた。
ブラジャーの締め付けから解放された乳房は、重力に従ってしなやかに形を変え、結愛の小さな手では到底包みきれない。
(すごい。指を広げても、全部を掴みきれないなんて。ねえ、美岬さん。君の身体は、こんなに熟れきって、誰かに暴かれるのを待っていたんだね。清彦のやつ、これを見たら、きっと正気じゃいられなくなるぞ)
田中は、結愛の指先を使い、美岬の乳房の重みを下から掬い上げるようにして、ゆっくりと、しかし執拗に揉みしだいた。
指の間から溢れ出す柔らかな脂肪。
揉むたびに、掌に伝わる彼女の心音。
その中心にある、ツンと尖った「蕾」を、指の腹でカリリと弾く。
「あぁ、はっ! んん、んんぅ……っ!!」
美岬が呼吸を乱し、喉の奥から艶めかしい喘ぎを漏らす。
無意識に腰をくねらせ、結愛の手をさらに自分の胸に強く押し当てるように、背中を押し付けてくる。
それと同時に、田中はある異変に気づいた。
(待てよ。結愛の身体も、おかしい……)
女子高生の瑞々しい肉体は、美岬という「成熟した女性」の熱に当てられ、田中の意志とは無関係に、本能的な反応を示し始めていた。
結愛の胸の先端がツンと立ち上がり、太ももの付け根が、熱い疼きを伴ってキュウッと締まる。
自分自身が「女」の肉体を持っているという事実が、美岬の熱狂と共鳴し、田中の魂を激しく揺さぶる。
(いいぞ。結愛の身体も、美岬さんに感じてるんだ。女同士の熱が、こんなにドロドロに溶け合うなんて。最高だよ、清彦。君の大好きな『お姉さん』は、今、妹の身体を借りた僕の手で、こんなにあられもない声を上げているんだから!)
田中は、美岬のもう片方の胸にも手を伸ばし、両手でその双丘を蹂躙した。
右手でその重みを堪能し、左手でその先端を執拗に攻め立てる。
美岬の身体は、眠りと快楽の境界線で激しく痙攣し、シーツを掴む指先に力がこもる。
「あ、っ、きよ……ひこ……くんっ……」
不意に、美岬の唇から零れたのは、愛おしい親友の名前だった。
その瞬間、田中の胸に、歪んだ歓喜が爆発する。
(そうだよ、美岬さん。呼んでよ、もっと。清彦の名前を呼びながら、僕の手で……壊れてしまえばいい。君が清彦に抱かれる時、その身体の芯に刻まれたこの『快感の記憶』が、君を、そして清彦を、逃れられない愛の奈落へと突き落とすんだから!)
暗闇の中、パチパチと静電気が走るような、二人だけの密室。
田中は結愛の身体を美岬にさらに密着させ、その熱い溜息を、首筋に深く、深く刻み込んでいった。
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(あぁ、ダメだ。これ以上は、僕のほうが理性を失いそうだ)
美岬の口から漏れた清彦の名。
それを聞いた瞬間、田中の胸に宿ったのは、歪んだ達成感と同時に、制御しきれないほどの「結愛」の肉体の疼きだった。
女子高生の瑞々しい身体は、姉の熱い吐息と、掌から伝わる成熟した肉体の感触に当てられ、既に限界まで高揚している。
ドクドクと波打つ鼓動が、静まり返った部屋の中で異様に大きく響く。
(落ち着け、田中。ここで美岬さんを完全に起こしちゃったら、全部台無しだ。明日、清彦がこの身体の本当の主(あるじ)として彼女に触れる前に、僕が壊してどうするんだよ)
田中は、結愛の指を美岬のTシャツの下から、名残惜しそうに、ゆっくりと引き抜いた。
指先に残る、吸い付くような肌の熱と、少しだけ湿り気を帯びた「蕾」の感触。
それを結愛のパジャマのズボンで拭うようにして、田中は深く、熱い溜息を吐き出した。
(反省、反省。僕はあくまで、二人の『仲人』なんだから。やりすぎは、毒になる……)
田中は結愛の腕を美岬の腰に優しく回し直し、ただの「甘えん坊な妹」の距離感に戻った。
しかし、一度火がついた結愛の身体は、そう簡単には冷めてくれない。太ももの内側が熱く、自身の鼓動が下腹部にまで響いている。
(はぁ、この子の身体も正直すぎるよ。美岬さんの匂いをこんなに近くで嗅がされて、平気でいられるわけがないか)
美岬の背中から伝わる、一定のリズムを取り戻しつつある鼓動。
その安らかな響きに自分の波立つ感情を重ねるようにして、田中は目を閉じた。
(明日……明日こそ、本番だ。清彦、ちゃんと見てろよ。君のために、最高の『女』を仕立て上げてあげたんだから)
結愛の火照った肌が、美岬の体温とゆっくりと溶け合っていく。
窓の外で、遠く夜鳥が鳴く声が聞こえる。
心地よい倦怠感と、明日への仄暗い期待に包まれながら、田中は結愛の意識と共に、深い、深い眠りの底へと堕ちていった。
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窓から差し込む柔らかな朝の陽光が、カーテンの隙間から美岬の部屋を白く染め上げていた。
意識が浮上し、田中は自分がどこにいるのかを即座に理解した。
(朝か。いい目覚めだ)
結愛の身体は、美岬の温もりにすっぽりと包まれていた。
顔は美岬の豊かな胸元に埋もれ、昨夜あれほど揉みしだいたはずの果実が、今はただ穏やかな鼓動を刻む枕となっている。
それに加え、結愛の脚は美岬の太ももに深く絡みつき、まるで一つの塊のように重なり合っていた。
(このままずっとこうしていたい気もするな。いや、いけない。これは僕の借り物だ)
田中はゆっくりと、結愛の小さな身体を美岬の腕から解き放った。
美岬はまだ夢の中にいるのか、寝返りを打って小さく「う……ん」と声を漏らしただけで、深い眠りを続けている。
田中はベッドの端に腰を下ろし、結愛の手のひらを見つめた。
昨夜、美岬の柔らかさを貪り尽くしたその手。指先には、まだ彼女の肌の微かな匂いが残っているような気がした。
(お疲れ様、結愛ちゃん。君のこの若い身体、最高の道具だったよ。さあ、君に返すよ。清彦にとっての最高の『仕上げ』は、もう済ませておいたからね)
田中は、結愛の意識の最深部をノックした。
これまで抑え込んでいた彼女本来の魂に、再び主導権を明け渡すための合図。
田中の意識がスゥと、霧が晴れるように結愛の肉体から引き抜かれていく。
「んぅ……?」
結愛が小さくあくびをして、ぼんやりと目を開けた。
彼女は自分の身体に走る微かな倦怠感と、なぜか自分の胸元が……美岬の香りで満たされていることに気づき、不思議そうに首を傾げた。
「あれ? 私、お姉ちゃんと寝てたんだ……」
結愛には、昨夜田中が何をしていたのか、どんな背徳的な触れ合いをしていたのか、一切の記憶がない。
ただ、姉の胸の中で眠ったという温かい安心感と、なぜか身体が妙に火照っているという違和感だけが、朝の光の中で奇妙に混ざり合っていた。
田中は遠く離れた場所から、満足げにその光景を見守っていた。
美岬はまだ眠っている。
昨夜の「下準備」は、彼女の無意識の奥底に、清彦を求める情熱として確かに刻み込まれたはずだ。
(あとは、美岬さん、君のその火照った身体で、清彦をどう翻弄するのか……見せてもらうよ)
田中という名の「異物」は、結愛の意識から完全に消え去り、静かな朝の空気に溶けていった。
美岬の寝室には、ただ姉妹の穏やかな朝の気配だけが残されていた。
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誰かが話の続きを展開中に、聞くべき所ではないのにその話の流れに水を差すようなことをしてしまい申し訳ありません。
この記事では投稿時からかなり大長編になっているようですが、読んでいて気になりましたので、ここでお聞きしたいと思います。
① 親友の田中が魂になって、すれ違いざまの女性の身体に次々に憑依して場面ごとに主人公にいろいろな悪行をやらかす話になっていますが、
今まで作中に登場した女性は田中が何か悪行をおこなう際は必ず憑依して意識を切り離して好き勝手に操っていたかと思います。
気持ちいいことをするだけさせていた田中側がそれをしていたのはまぁいいとしても、最後のほうでその憑依していた女性の意識を切り離し/ あるいは抜け出る前に、憑依した女性の身体で愛液や秘部からほとばしらせたモノを主人公やレズ相手などに呑ませたり、糞尿 (スカトロ) を (イメージイラストなどで) トイレの個室に行って便器に漏らす (垂れ流す) 様子を鏡を見ながらまじまじと見つめる描写をあえてさせなかったり、
憑依した女性の身体を使って、主人公に好きなだけ自分の身体を触らせたりさせなかったり、
それらの様子を 田中側が主人公の携帯に送信しない展開がなかったのはなぜなのでしょうか ?
というのが 1点で、
② 今回の大長編が一通りキリのいい END で終わるように想定して作られているならば、この回が終わった段階で別記事扱いで、田中に憑依され、身体を使われることになってしまった女性側のSide 視点 なんかも読んでみたいです。 (記憶を一部引き継いで)
が 2点目です。
憑依ものにしては、なんか色々と抜け落ちている気がしましたのでお聞きしました。
どなたかよろしくお願いします。
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(続き) ③ 作中で登場した、田中が依代として憑依した、(作中では疼きがみられた状況に、田中の魂を無意識のうちに増長させてしまった)
女子大生 (佐伯結衣) / 女子高生 (結衣と結愛) / (後輩) 長谷川 美月 / (先輩) 松下奈緒子 / (フィットネスクラブの仲間の女子大生) 吉田紗佳 / 受付の白鳥 / 歯科衛生士の佐藤 / 坂下院長 / 佐山結衣 (IT企業の受付嬢) などのキャラクターを最終話あたりで全員、再登場させてほしいです。
特に、美岬さんの妹の、結愛(ゆあ) は 別視点ものが見てみたいです。作中では本人の発言は意識を取り戻してから数えるとかなり少なかったので、本人が話す割合を増やしてほしいです。
美岬さんを憑依した田中が身体の主導権を握って掌握していましたが、本人視点で主人公に改めてアレなこと (IT企業受付嬢の佐山結衣がしたような、フェラとか、ノーパン、ノーブラで迫った回のように)を嫌々なくやってみてはっちゃけちゃったり。
彼女たちには、既に田中のざんしが身体にわずかながら定着しているはずなので、話のネタさえ作れたなら、簡単にかきやすそうな気がします。
ただ、前回の時お聞きしている、 ①と、②の官能F もできれば読みたいです。フェラや乳首カリカリが作中でできたなら、秘部から愛液をほとばしらせたりするシーン とか、バイズリフェラするシーンとか、糞排出 (※ 汚いものなのでわざわざ食べさせる描写は必要なし、あくまで彼女たちの身体から主人公に見せつけるように、陰毛の茂みも解禁した状態で、茶色や真っ黒な糞をボチャボチャ便器に落とすだけでいい)。可能ならふたなり化させて女性同士 (ただし、女子高生の結衣と結愛は除外)でレズセックスさせるだとか。を考えてくれる人がいましたら、お願いしたいです。