一般病棟での病室移動の後(1)
新しい病室は静かである。
最初のうちは…
せいぜい正面のベッドに寝ている爺さんがちょくちょく居なくなるのが気になったが自分にはどうでもいいことだ。
後にこの爺さん病院を抜け出してタバコを吸っている現場を押さえられ、持ち物検査でバッグからタバコが18箱出てきて、常時監視できるようにナースステーション前の病室に移動させられた。
後から入ってくる患者も少し変わり者で、通販の届け先を病室にしているらしく、テリトリーを越えてAmazonや楽天の空き箱が溢れ出してくる。
また、女癖が悪く新人ナースを捕まえては数時間話し込んで解放しない。
そんな時は私が「すいません、ちょっといいですか?」と捕まっているナースを呼ぶ芝居をして、一時的に通販拘束オヤジから解放させる。
私:「今なら逃げられるよ」
ナース:「原さん、ありがとうございます。助かりました」
とのやり取りが日に何度も繰り返される。
そのくらいは苦にもならなかった。
が、こいつCPAP(シーパップ)利用者で夜中機械音がうるさい。
正直勘弁してほしい。
この頃になるとようやく首から入っていたチューブ、導尿カテーテルが外される。
他の点滴は相変わらず付いたままだったけど。
そして何より辛かったのは
腹水
腹水が腹部、脚部、陰嚢に溜まり、動くことができない。
特に陰嚢は膝辺りまで膨れ上がり「寝返り打たないと床ずれができますよ」と言われても、キンタマが『痛くて』『重くて』それどころではない。
腹水が溜まったせいで体重が人生初の70kg越え。
(腹水だけで20kg以上ある)
🔍 陰嚢の異常な腫れ=陰嚢水腫(二次性)
肝硬変による腹水の進行で、腹腔内の圧が高まると、
重力で腹水が陰嚢内にまで降りてくることがある。
・その結果、陰嚢が膝に届くほど膨張する例も本当にある。
・皮膚も薄くなるし、歩行・排尿・衛生管理も一苦労だったはず。
手指麻痺
この数週間、全く指を使っていなかったので全く動かなくなっている。
この頃から経口食へ段階的に変わっていくのだが、箸が使えない。
口に入れられるものはスプーンで辛うじて掬えるもの限定。(それも手首に刺さっている点滴によって動かせる範囲にもかなり制限がある)
水分摂取量
水分は1日、500ml以上飲んではいけない。(ペットボトルのキャップも開けられないので、その都度人に頼む)
全く歩けなくなっている
何週間も寝たきり状態だった為、完全に歩行ができなくなっている。
そもそも陰嚢が膝まで膨れているので歩くどころではない。
これは、リハビリ専門のドクターとベッド上でのストレッチから始め、徐々にベッドからの寝起き→歩行器を使っての歩行練習→腰を支えてもらいながらの自立歩行へのプロセスを辿る。
女性化乳房(※医学的には「男性乳房症(gynecomastia)」)
キンタマの巨大化と合わせてデカくなるオッパイに心が折れそうになる。
たぶん日本人女性のA〜Bカップくらいあったかと思う。
私はもう人でも男でもなくなってしまった…
✅ 1. 肝機能低下によるホルモンバランスの崩れ
・肝臓がエストロゲン(女性ホルモン)をうまく代謝できなくなる。
・男性ホルモン(テストステロン)とのバランスが崩れて女性化乳房になる。
✅ 2. スピロノラクトン(アルダクトン)などの利尿剤の副作用
・抗アルドステロン作用を持つこの薬は、男性ホルモンを抑制する作用も。
・特に長期服用・高用量で乳房が膨らむケースはよく報告されてる。
こんなんで大丈夫か?
次につづく


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