• ブコム島のアスター社拠点
      ブコム島のアスター社拠点
     【シンガポール支局】インドネシア化学最大手チャンドラアスリパシフィック傘下のアスターケミカルズ&エナジー(シンガポール)は19日、同国ブコム島のエチレン輸出能力を現行比約2倍に引き上げると発表した。中東情勢の不安定化で石油化学品の供給網見直しが進むなか、8000万米ドル(約127億円)を投じて冷却装置の増設や出荷設備の拡張を行う。2027年の完工を目指す。

     英シェルがもともと保有していたブコム島のナフサクラッカーは、年110万トンの能力を有する。今回、東洋エンジニアリングとシンガポールのUTOCエンジニアリングが設計・調達・建設を担い、増設・拡張を実施する。

     アスターはこれまでも日立インダストリアルプロダクツ製コンプレッサーの27年導入を発表するなど、エチレン輸出能力の向上を継続的に図る方針を打ち出している。チャンドラアスリのインドネシア・チレゴン拠点との連携を強化し、エチレン誘導品の供給網を一体化する戦略だ。

     中東情勢の不安定化も背景に、石油化学分野では供給網強化の動きが広がっている。日本や韓国では今後、エチレン設備の統廃合が予定される。包装材や建材向けを中心にエチレン需要の拡大が続く一方、足元ではナフサ不足を背景に稼働率の低下がみられ、輸出能力を強化し商機につなげる。
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