スポーツ界で生物学的な性別を判定する遺伝子検査が広がっている。背景には、女子種目の参加資格をめぐり、公平性や安全性の観点から議論が続けられてきたことがある。「究極の個人情報」をめぐり、プライバシーや人権の面から懸念の声も上がる。
スポーツと性別をめぐり、元・国立成育医療研究センター診療部長の堀川玲子さんは「スポーツに関しては二つの公平性が重要になる」と指摘する。「平均的には男女で筋肉の量や強さが異なるため、一緒に競技をすることは不公平になる側面はある。一方で、どんな人も競技に参加できる、という公平性も必要になる。この二つの公平性のバランスが重要になる」
国際統括団体の世界陸連(WA)は13日に開幕した世界選手権東京大会で、女子部門に出る選手に対し遺伝子検査を義務づけた。性分化の起点になるとされる遺伝子「SRY」が含まれているかを調べる。SRYが存在しなければ女子部門への出場が認められる。見つかった場合は出場が厳しくなるが、診断や専門医の判断などで例外的に出場できる可能性は残る。
WAのセバスチャン・コー会長によると、世界選手権東京大会では9日時点で女子種目の参加選手の95%以上が検査を受けた。結果はプライバシー保護の観点から本人にのみ通達され、各国・地域の陸上連盟にも共有されない。人権問題になる可能性も指摘される中、コー会長は「大半の選手は支持している」と説明する。
判断材料にテストステロン値
8月には「若い女子選手が生…
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