代理戦争の様相

どこのチェンネルを回してニュースを見ても、ロシアがウクライナの一部を併合したということばかりやっている。あとは、民間の建物が破壊されたというニュース。

私は対イラク戦争のときのことを思い出す。あのとき、誰も『アメリカのやっていることが国際法違反だ』とは報じなかった。『ピンポイント爆撃』という言葉に踊らされ、まるでコンピューター画面を見るようなミサイルの攻撃を見て『爽快感を得ている人が多かった』。『フセインめ、ザマー見ろ!』そういう人たちがたくさんいた。それらの攻撃と経済制裁で、イラクでは50万人の犠牲者が出た。そしてユニセフによれば、重大な生命の危機に直面しているこどもたちが、イラクには2016年の状況で360万人もいる。しかも、イラク人捕虜を裸にして、目隠しをして、米軍の女性兵士までが派手な虐待をやった。全部、国際法違反。今、ロシアがやったと言われることと、まったく同じだ。それによって軍事産業レイセオンの大株主ジョージ・ブッシュを非難する声が上がったのか?

そして、大量破壊兵器はイラクにはなかった。すべてフェイク・ニュースだった。『きっとシリアに隠したに違いない』とシリアまでやった。ところがシリアにもなかった。結果、イラクもシリアも荒廃して、いまだに平和な生活とはほど遠い状況に両国はある。

イラク戦争に参加した米軍兵士たち、とくに戦車などに乗っていた人たちは、戦場から帰って無気力に襲われて働けなくなった人がたくさんいる。それはなぜかというと、通常の鉄板を貫通する『劣化ウランを先端に付けた砲弾が大量に使われ、また戦車の装甲版にも劣化ウラン(これは核発電の廃棄物でもある)が使われていたので、それら放射能による被ばくのだるさ』だったわけです。そうした汚染物質がイラクやシリアの大地に大量にまき散らされた。

そのとき、アメリカのネオコンの政府高官は公式に『イラクを石器時代に戻す』と、発言している。こういう国際外交方針は人道的にどうなのか?

今回、ウクライナの経済、インフラは、修復できる限度を超える破壊がすすんで、たぶん、戦争が終結しても復興は無理、と言う声がヨーロッパから上がり始めている。また、いま、英国は国家破綻寸前のところにあり、ウクライナの戦後復興援助どころではない。エネルギー危機のドイツも同様です。イラクの時は『壊すだけ壊してから、アメリカの会社がインフラを復活させるために入った。つまり、壊すことで武器を消費してアメリカは大儲けし、今度は復興で甘い汁を吸った』。こうした『産軍複合体や巨大企業とつるんだアメリカの構造』をドナルド・トランプ大統領は『スワンプ』(沼)と呼んだわけです。そして彼は『ワシントンのスワンプに潜むワニVSトランプ』と定義づけた。トランプ大統領はタカ派のボルトンを切り捨てた。イランを攻撃しようというタカ派の進言と決定をギリギリでやめさせた。こういう話は日本では報道されない。

結果、産業界、とくにハイテク産業界とウォール街の投資家たちはバイデンを支持し、スワンプが勝った。そして、世界各地で紛争が起き、世界経済は混乱し、一方で、『在任期間中一度も戦争を起こさなかった平和をもたらしたトランプ大統領は、いまだに発言をメインストリーム・メディアが報じることはない』。そして、ウクライナのエネルギー会社に重役として雇われていたジョー・バイデンの息子、ハンター・バイデンのマネーロンダリングや、ビッグ・ガイに10%の分け前を与えていたこともまったくニュースは報じない。ハンター・バイデンと一緒に事業をしていたトニー・バブリンスキーは彼の携帯電話を記者団に見せ、ハンター・バイデンとのメールのやり取りと通話記録を公にして、ビッグ・ガイとはジョー・バイデンのことだと暴露した。しかし、それでもFBIは動かず。逆にトランプの私邸を家宅捜索したりした。つまり、多くの人たちがFBIはスワンプのがわになっている、と感じ始めている。

じつは、これは第二次世界大戦のときから続くことで、カーチス・ルメイは日本には木造建築が多いので、焼夷弾を落とせば面白いように燃える、と主張。『それは国際法違反なのではないか?』という人には『JAPどもは女もこどももみんな軍需生産を手伝っているんだから、そういうのも非戦闘員ではない』と言った。戦後、焼け野原になったところに建築事務所を建てたのはルメイの仲間だった(焼夷弾の実験協力者アントニン・レーモンド)。原爆製造のマンハッタン計画に投入された金額も科学者・技術者の人員も、当時のアメリカの自動車産業の全体より巨大だったと言われている。アイゼンハワーは、その巨大化した産軍複合体によってもたらせられる将来を深く憂慮していた。

さて、つい2日前、ゼレンスキーは、ロシアは核兵器を使えないと知らしめるため、EUはロシアの領土内へ先制核攻撃が出来ると明言するべきで、そのための法規制変更をするべきだと発言した。これはとんでもない発言なのではないか?ロシアは即座にこれに反応して、ウクライナは第三次世界大戦、ヨーロッパにおける全面核戦争へのエスカレートをさせようとしている、と非難声明をしている。

日本は紛争を武力による戦争行為によって解決するということを放棄しているわけだから、この発言の時点で、私は日本はロシアから距離を置いているのと同様、ウクライナからも距離を置くべきだと考える。

日本のニュースは『どこそこでウクライナ軍がロシア軍を押し戻している』とよく伝えているが、もう少し、踏み込んで状況を見ていると、その戦局の変化は『士気だけの問題ではなく、アメリカが供与したHIMARSロケットシステムが大きい』と、ウクライナ軍の人が言っているインタヴューを見た。それにくわえて、AT-2対戦車地雷というのを、ぼこぼこ花火の大筒みたいなのを後ろに積んだ装甲車がばらまいてゆく。これで、ロシアの戦車がみんなやられた。アメリカはロシアがクラスター爆弾を使ったと非難しているが、じつはウクライナもアメリカ製のM30A1と言う、クラスター爆弾と互角かそれ以上の効果があると言われている兵器を使用している(作っているロッキード・マーチンがそう説明するのだからそうなのでしょう)。中には182000個のタングステン製のボールベアリングが入っていて、それらが爆発と同時に弾丸のように降り注ぎ、通常の自動車や軍用車のボディは貫通する。塹壕に入っていても助からないという。

そういう事実を知らせず『俺さまがN□K』みたいなしたり顔で、腕組みをして『VIEW』と言われても、私はしらける。プーチンは『我々はまだ、戦争をほんとうの意味ではじめてすらいない。我々の兵器はNATOのものより進んでいることを知るべきだ』、と発言した。ロシアはアメリカが供与する兵器に対抗するのに、S-300システムと云う兵器を投入し始めた。これは、撃ち込まれたところは、かなりの広さにわたってほぼ、何もなくなる。ウクライナ軍はこれでそうとうやられはじめたという報道もある。

この調子でエスカレートしていったら、やはり、核戦争の危機が出てくるのではないか?と私は危惧する。さらに、アメリカは放射能汚染があった時のために、それに対処する薬品をHHS(アメリカのHuman & Health Service )がAmgen USA incから大量に買い付けている。つまり、アメリカは核戦争も視野に入れ始めたということではないのか。

さらに、ヨーロッパの報道では、ウクライナ人をシュツットガルト経由でヨーロッパへ入れ、15000人ほどに、ドイツ、デンマーク、英国のケントなどで軍事訓練を与え始めたという話も出ている。同時に、また、一部では、ウクライナに西側の軍人がひそかに入って、前線で指導、支援しているという話も聞く。これは全面戦争を避けるため、あくまで『ひそかに』なのだろうが、充分あり得る話だと思う。

ロシアはイラク、シリアでのことを裏表でよく知っている。さらに、私はカダフィ大佐がアメリカのオバマ政権にやられたとき、状況を注視していたが、ロシアが『なぜ、カダフィ―はアメリカにやられたか?』というかなり公平にみられた見解を出していたのを思い出す。バイデンは言うまでもなくオバマの子分ですから。

私は1987年だったと思うが、カダフィが英国を恫喝したとき、たまたまBAで英国へゆくことになっていた。みんな、おそれをなして、キャンセルする乗客が続出した。私のところにも旅行代理店から『どこか、ほかの航空機会社に差し替えますか?』と電話がかかってきたが、『いや、英国の旅客機がやられるようなことになったら世界はないでしょう。カダフィもそこまでバカではない。』と、そのままにした。乗ってみたら、巨大なジャンボジェットに20人ぐらいしか乗っていなかった。パーサーに『こんな時期にBAをご利用いただき、まことにありがとうございます。』と挨拶されたので、『もしなにかあったても、ガダフィ(英国ではカと濁らない音は言わない、GA)はいくつかの新聞の見出しのfew linesを得るかもしれないが、英国とアングロファイル(英国びいき)は微動だにしないだろう』とかえした。そのとき、『管理の眼が行き届きますので、みなさま、ファーストクラスのほうへ移動をお願いします。この人数ですから、どこの席でもかまいません』と言われた。ラッキーでした。

そのカダフィ、一生、『一兵卒』の原則で、決して『大統領』とか『首相』などにはならなかった。最後まで『大佐』。住まいも『砂漠の民の伝統を忘れないため』とテント住まい。豪邸のたぐいには一切無縁。そのテントで自分のこどもを爆撃で失い、彼は人柄が変わり、晩年は徹底した嫌戦争主義者になっていた。そのかわり、国民の学費、医療費はすべて無料。若者が結婚すると結婚祝いに家を一軒プレゼントする政策を取った。たしか、こどもが生まれるとまた支援が与えられたのではなかったか。それらをすべて国の石油収入でまかなった。かなりの善政といってよいのではないか?しかも過激派は過酷にとりしまった。ところが、彼は『中東での石油の決済になんでドルを使うのか?我々産油国でドルに代わる石油決済用の通貨単位を作ろうじゃないか』と動いた。そこでアメリカはカダフィを排除する行動に出た。そして、いまだにリビアは分断されてガタガタだ。国民は紛争と貧困の中に落とされた。

カダフィは『欧米は頭がイカれたんじゃないのか?オレが荒っぽく過激派を取り締まっているから、ヨーロッパは助かっているんじゃないか。オレみたいなこわおもてがいなくなったら、この地域で誰が防波堤になるんだ?』と最後の頃のインタヴューで言っていた。

じつは、そのように冷静に見ていた人たちはヨーロッパには多かった。数日前、イタリアのメローニ首相が、マクロンを名指しで『エマニュエル・マクロン!オマエはイタリア人のことをいいかげんだなどと言っているが、オマエたちはリビアを爆撃して、リビアから石油を買っていた我々を困らせ、あの国を崩壊させて、結果、大量に難民と不法入国者がイタリアへ押し寄せることになった。それに対してフランスは何か有効な対策をやったのか?』と発言,喝采を浴びていた。

私は今回のウクライナのことも、ある意味、似たようなパターンに見えて仕方がない。

プロフィール

roughton

自然と調和して、自転車の上のEthicalな生活をして、健康長寿。

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