三脈法 (危険の予知) | 瑞霊に倣いて

三脈法 (危険の予知)

・野口晴哉先生

 

 “人は昔からいろいろな言い伝えを持っています。例えば日本の言い伝えにこういうのがあります。「三脈を観る」と言って、この左右の頸動脈と手首の脈、これら三つが一緒に打っている時はその場所は安全なのだと言うのです。今の超能力ブームみたいなものだったのでしょう。まあ一つの占いみたいなものなのですね。けれども、戦争中に野口先生自身が確かめてみたそうです。空襲の時などあちらに逃げるかこちらに逃げるかという時に三脈を観てみると、危険な方向に向かうと三脈が乱れるのだそうです。それで安全な方向に向かっていると乱れてこないのだそうです。ですから、自分の家に逃げ帰るのに、明らかにこちらの道の方が家には近いのだけれども、三脈が乱れる。それで、遠回りだけれどもこちらの道から行こうと帰ったのだそうです。そしたら事実、近い道の方に行っていたら完全に死んでいただろうというようなことを何度か経験したと言っておられた。ですから、野口先生は三脈を観るということは全くあてにならないことではないと言っておられた。

 そんなように、体は前もって知っているということがあります。まあ眠っている時には観るわけにはいきませんし、その時々のいろいろな条件がありますけれどもね。そしてその時、自分を護る体の働きに自分の身を任せていけるならば、要するに活元運動的な動きに身を任せていく場合には、その方がかえって安全なのです。”

 

(「月刊全生」平成7年6月号 野口裕介『「間(ま)」の民族性』より)

 

 

“あれは敗戦の色が濃くなり、東京が連日連夜の空襲に脅かされていたころのこと——―。

 先生は道場に通ってくる人達に、『三脈をみる』ということを教えてくれた。

 

 「左手の親指と中指で、両耳の下の脈を軽く押さえ、その左手首の脈を、右手の中指で軽く押さえる。三つの脈が揃っていたら、その場に居てもいい。もし乱れていたら、すぐに其の場を離れなさい」

 

 体は危険な場所を、すでに知っているということであろう。講習生の中で「そんな非科学的なことを‥‥」と、せせら笑った人がいた。そのAさんに、或る日バッタリ、目白駅で出会った。すると彼は息をはずませて、

 「一昨日の空襲で防空壕に飛び込んだ時、三脈をみたんですよ。揃っていないので、『ここは危険だぞ!』と叫んで飛び出したら、三人ばかりがついて来たので、夢中で走って走って逃げました。やはり爆弾が落ちたんですよ」

 Aさんは何ともいえない複雑な表情をした。防空壕には、まだ大勢の人が残っていたという。”

 

(「月刊全生」昭和56年11月号 野口昭子『予知』より)

 

*「三脈法」のやり方は、複数の方々がYouTubeなどで紹介しておられます。覚えておくと、いつか役に立つことがあるかもしれません。

 

 

・シュリーニヴァーサ・ラマヌジャン(1887~1920)のエピソード

 

 “彼の心の内奥で数学的なものと形而上学的なものとが手に手をとって緊密に結びついていたことを物語る逸話は数多い。例えば、パシャイアパ大学生の頃、病を患っている子どもの両親に向かって、子どもを『方違へ』させるように警告したという話が伝えられている。彼の説明では「人間の死はある空間と時間との結節点でのみ起こるものだから」。また、流血で赤く染まったスクリーンに一本の指で楕円積分を描いている夢をみたこともあった。”

 

(ロバート・カニ―ゲル「夭折の数学者ラマヌジャン 無限の天才」工作舎より)

 

 

 

 

 


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