Nintendo DSの現役時代から、いわゆるフラッシュカートリッジと呼ばれる非公式カートリッジが海外コミュニティで開発されてきました。海外の開発者グループLNH teamが手がける「DSpico」は、内部にRaspberry Pi Pico(RP2040)を搭載した完全オープンソースのプロジェクトです。海外のレトロゲーム愛好家コミュニティで話題となっている本プロジェクトについて、技術的な特徴を紹介します。

オープンソース設計による技術的特徴
海外コミュニティで広く流通してきた「R4」系のフラッシュカートは、無数のクローン品が存在し、ファームウェアの提供元が不透明であるという課題が指摘されてきました。SDカードのデータ破損や、一定期間経過後に動作しなくなる挙動が組み込まれた個体が存在することも、海外フォーラムで報告されています。
「DSpico」プロジェクトは、こうした不透明性をオープンソース化によって解消することを目的として開発されています。基板にはRaspberry Pi Pico(RP2040チップ)が採用されており、ソフトウェアとハードウェアの両面で有志による継続的な改良が進められています。派生プロジェクトとしてUSB-Cポートを実装したカスタムモデル(Phenom Mod製など)も登場しており、ホビーエレクトロニクスとしての展開の広がりが見られます。

2種類のファームウェアと低消費電力設計
「DSpico」には「Hybrid」と「WRFUxxed」の2種類のファームウェアが用意されています。動作環境ごとに使い分ける設計となっており、専用のアプリケーションランチャー「Pico Launcher」も同プロジェクトで提供されています。「PicoCover」と呼ばれるウェブベースのツールでは、メニュー画面のカバーアート整理が可能とされています。
開発者の報告によれば、消費電力は平均約57mWに抑えられているとされ、Raspberry Pi Picoを応用したオープンソースハードウェアとして注目されています。

海外オープンソースコミュニティの動向として
DSiWareのサービス終了や、DS用ゲームの物理パッケージの新品流通が縮小している現在、海外のレトロゲーム保存(ゲーム・プリザベーション)コミュニティでは、過去のハードウェア資産をどのように扱うかという議論が続いています。「DSpico」はそうした文脈の中で生まれたオープンソースプロジェクトの一つとして位置づけられます。
一方、日本国内では冒頭で述べた通り、フラッシュカートリッジの取り扱いに法的な制約があります。
【編集追記2026年5月25日】
本記事に関して改めて内容を全面的に見直した上修正しています。
本記事は海外のオープンソースハードウェア開発の動向を伝える目的で執筆したものです。
参照; Retrohandhelds,

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