流通大手、セブン&アイ・ホールディングス名誉顧問の鈴木敏文(すずき・としふみ)氏が18日、心不全のため、死去した。セブン&アイが25日、発表した。93歳。長野県出身。葬儀は近親者のみで執り行う。後日、お別れの会などを開催する予定。喪主は長男、隆文(たかふみ)氏。
鈴木氏は中央大経済学部を卒業後、昭和31年、東京出版販売(現トーハン)に入社。38年に大手スーパーの伊藤ヨーカ堂(現イトーヨーカ堂)に転身した。創業者の伊藤雅俊氏の片腕として、グループの経営に携わってきた。
昭和48年、周囲の反対を押し切り、セブン-イレブン・ジャパンを設立。米サウスランド社(現米セブン-イレブン)のフランチャイジーとして日本初のコンビニ事業を開始した。
平成15年には、イトーヨーカ堂の会長兼最高責任者(CEO)となり、グループ全体の経営を指揮。17年、グループの経営を持ち株会社形式に統合し、セブン&アイ・ホールディングスを設立し、会長兼CEOに就任した。この年には百貨店、そごう・西武百貨店の持ち株会社、ミレニアムリテイリングと経営統合も実現。日本屈指の流通グループに育て上げた。
平成9年には旧経団連の副会長にも就任。平成17年~20年には母校である中央大学の理事長にも就任していた。平成28年4月にグループ経営体制をめぐり、自らの提案したセブン-イレブン・ジャパンの社長交代案が取締役会で否決された混乱の責任を取る形で同年5月にセブン&アイ・HDの会長兼CEOなどグループの全役職から退き、名誉顧問となっていた。