【独自】暗号資産取引所BTCBOX、全サービス停止から2カ月超──「担当者不明」窓口対応、ガバナンス不全か
暗号資産(仮想通貨)取引所BTCBOXの全サービス停止が、すでに2カ月を超えて長期化している。 同所は今年2月5日を最後に公式サイト等でのアナウンスを行っておらず、現在に至るまでサービス再開時期に関する新たな情報は公表されていない。 これまでの経緯は以下の通りである。 BTCBOXはこの事態を受け、全サービスの停止措置を継続している。 2月5日のアナウンスでは「暗号資産の不正流出や、お客様の資産に関する被害は確認されていない」と説明し、サービス再開の時期については「検証作業が完了次第、改めて案内する」としていた。 しかし、この発表を最後に1カ月以上が経過した現在に至るまで、同社から新しいお知らせは一切公表されていない。 NADA NEWSは状況を確認するため、取引所を運営するBTCボックス社に2月3日と3月9日の二度にわたり取材メールを送付したが、回答は得られていない。 さらに、同社の代表電話に取材を試みたところ、電話口に出た人物からは「こちらから公表していることはない。メールで送ってください」と回答された。 そのメールが返ってこない旨を伝えて担当部署への取り次ぎを求めたところ、「担当というのは特にいない。誰が担当かは、わからない。それを見た人が、自分が担当だと思えば返すかと思う」との対応であった。 「それを見た人が、自分が担当だと思えば返す」──。 現在、XなどのSNS上では、「メンテナンスはいつまで続くのか」「再開に関する発表が何もない」といった、資産を動かせないユーザーからの不安の声が確認できる。本来であれば、問い合わせ対応に最も注力すべき局面である。 当初メンテナンスを理由に停止したのち、外部からの問い合わせに対し、誰が管理し、誰が対応の責任を負っているのか社内で把握できていない旨を代表電話で回答する現状は、ライセンス業者としてのガバナンスが機能しているか疑問が残る体制である。 なお、本件に関して関東財務局にも問い合わせたが、「個別案件には答えられない」との回答に留まっている。 BTCボックス社は2014年3月に設立され、同年4月に暗号資産取引所「BTCBOX」のサービスを開始した。業界では古参に入る。2017年に暗号資産交換業者として登録を完了している。 一方で、2018年には代表取締役への権限集中による経営管理態勢の不備や、システムリスク等の内部管理態勢に問題が認められたとして、関東財務局から業務改善命令を受けた過去がある。 国内の暗号資産取引所が重大なトラブルにより、当局から報告徴求命令を受けたケースは近年も発生している。 2024年5月に約482億円相当のビットコイン(BTC)流出事件を起こしたDMM Bitcoinは、金融庁から行政処分を受けたのち、廃業した。 |文:栃山直樹|画像:BTCBOXウェブサイトから(キャプチャ)
NADA NEWS 編集部