5月24日に開催された日本ランキングサーキット(埼玉・サイデン化学アリーナさいたま)は、各種目の決勝が行なわれた。ここでは、ダブルス3種目のダイジェストをお伝えする。
【混合ダブルス】
中静悠斗(上写真・左)/田口真彩(NTT東日本/ACT SAIKYO)が、2−1で永渕雄大/今井優歩(ジェイテクトStingers/ほねごり相模原)を破って初優勝を飾った。
いずれのゲームも中静/田口がリード。特に、中静は力感のある強打を相手のセンターにたたき込んだり、クロスへのカウンターレシーブでノータッチを取ったりと攻守両面で活躍を見せた。しかし、永渕/今井は、終盤に入っても冷静。第1ゲームは、15−20から6連続得点。中静は「相手の男子選手が前に詰めてくる展開に変わったときに、修正が遅かった。そこで後ろへの球を使ったり、相手の女子選手へ打つ球を使ったりすれば、もう少し楽に勝てたと思う」と相手の変化を感じていた。ただ、逆転されてもアグレッシブさを失わず、攻撃力を発揮。最後は、田口がドライブで仕留めて23-21でゲームを先取した。
第2ゲームも似たようなスコアの推移。リードされていた永渕(上写真・左)/今井が15−17から4連続得点で逆転に成功し、このゲームは、21-18としてファイナルゲームに持ち込んだ。最終ゲームも永渕/今井が終盤に15-18から4連続得点で逆転。今井が前に出て、早いタッチの連続で点を取り切るプレーが効果的だった。しかし、最後に光ったのは、中静のショットの力強さ。ドライブで優位に立ち、最後は中静のショートサービスを相手が見逃してインの判定。21-19で競り勝った。
田口は「簡単なミスが多く、自分がシーソーゲームにしてしまった」と反省点を挙げていたが、五輪銅メダリストの渡辺勇大(ACT SAIKYO)とのペアではなくてもタイトルが取れる力を証明。「ペアが違う中でも国内のタイトルを1個取れたことは、すごくうれしい。自分が悪い中でも我慢して勝ち切れたのはよかった」と手ごたえを得ていた。中静は、シニアで初タイトル。「めっちゃうれしいです」と笑顔を見せた。
▼決勝戦(5月24日)
中静悠斗/田口真彩(NTT東日本/ACT SAIKYO)②〔23−21、18−21、21−19〕1●永渕雄大/今井優歩(ジェイテクトStingers/ほねごり相模原)
優勝◎
中静悠斗(左)/田口真彩
(NTT東日本/ACT SAIKYO)
準優勝◎
永渕雄大(左)/今井優歩
(ジェイテクトStingers/ほねごり相模原)
【女子ダブルス】
国際大会を2連勝している髙橋美優/中出すみれ(BIPROGY)が、2−1で田口真彩/鎌田虹花(ACT SAIKYO/柳井商工高)を下して頂点に立った。
高校生を含むペアに思わぬ苦戦を強いられたが、最後は地力の違いを見せた。第1ゲームは、果敢に前衛勝負に出てくる田口(上写真・右)のスピード、予測に対し、中出が後手を踏む展開。中出は「田口さんは、こっちの球が少し浮いたら前に詰めてくる。プレッシャーがあった。予測もいいので、簡単に球を出すとやられる。選択ミスが多かった」と苦しい時間を振り返った。田口/鎌田は、田口がネット前に入り、鎌田が身体能力を生かしてジャンピングスマッシュを打つスタイル。鎌田が、緩急をつけて持ち味を生かすなど活躍し、第1ゲームを13-19から8連続得点で21-19とひっくり返して会場を沸かせた。
日本A代表の経験もある髙橋(上写真・右)は「あの場面から逆転されて、こっちに余裕がなくなってしまった部分はあった」と動揺を認めたが、一方で、しっかりと後方まで追い返せば、高校生である鎌田の強打は返せると冷静な判断で対処。第2ゲームは21-16で取り返した。最終ゲームは、14オールまで競り合ったが、終盤は、激戦続きの勝ち上がりだった田口/鎌田がガス欠。髙橋/中出がドライブ戦で押し込んで14-15から6連続得点で突き放し、最後は中出が後衛から強打を3連発。21-16で競り勝った。
高校生を含む若いペアに苦戦したが、髙橋は「内容的にはいろいろと(課題に)思う部分もあるけど、優勝という結果に結びつけられて、ひとまずホッとしています」と勝ち切れたことに安堵していた。
▼決勝戦(5月24日)
髙橋美優/中出すみれ(BIPROGY)②〔19−21、21−16、21−16〕1●田口真彩/鎌田虹花(ACT SAIKYO/柳井商工高)
優勝◎
髙橋美優(左)/中出すみれ
(BIPROGY)
準優勝◎
田口真彩(左)/鎌田虹花
(ACT SAIKYO/柳井商工高)
【男子ダブルス】
男子ダブルスの決勝戦は、ファイナルゲームにもつれた試合を優勝候補の岡村洋輝(上写真・右)/山下恭平(BIPROGY/NTT東日本)がモノにした。
第1ゲームは、岡村/山下が21-9と圧倒。第2ゲームもリードしていたが、山下が「14-10から失点を抑えて点差をキープすれば楽だったが、決め急いだり、力んだりしてしまった」と話したとおり、速い球を打ち合い、相手に対するアドバンテージだった守備力が生きない展開に陥った。
低空戦では、武井優太(上写真・左)/中静悠斗(NTT東日本)が強みを発揮。21-19と逆転してファイナルゲームに持ち込んだ。最終ゲームは、山下/岡村が11-12からスピードアップ。岡村が高さを生かして強打を振り下ろす場面が多くなり、21-14で押し切った。岡村は「力んで息が上がっている状態が続き、しんどくなっていた。少し怖いけど、サービスまわりやペースに変化を加えたらうまくいった」と振り返った。日本代表の追加選出をねらう立場だけに、負けられないプレッシャーを感じながらも、見事に結果を残した。
▼決勝戦(5月24日)
岡村洋輝/山下恭平(BIPROGY/NTT東日本)②〔21−9、19−21、21−14〕1●武井優太/中静悠斗(NTT東日本)
優勝◎
岡村洋輝(右)/山下恭平
(BIPROGY/NTT東日本)
準優勝◎
武井優太(左)/中静悠斗
(NTT東日本)
取材・文/平野貴也
写真/川口洋邦