トランプ氏、和平交渉「ほぼまとまる」 核問題でなお食い違いも
Asif Shahzad Michael Martina Ryan Patrick Jones [ワシントン/イスラマバード/ニューデリー 23日 ロイター] - トランプ米大統領は23日、イランとの和平合意に関する覚書について「大部分の交渉」がまとまり、ホルムズ海峡が開放されると自身の交流サイト(SNS)に投稿した。「合意の最終的な部分と詳細について現在協議しており、間もなく発表する」とした。覚書については、米、イラン双方から情報が出ているが、核問題については認識に食い違いが見られる。 米ニュースサイトのアクシオスは23日、米政府高官の話として、60日間の停戦延長を含む合意に近づいていると報じた。この期間中、ホルムズ海峡は通航料なしで航行が可能となる。イランは海峡に設置した機雷の除去に合意し、その見返りとして、米国はイランの港湾に対する封鎖を解除し、イランが石油を自由に販売できるよう一部制裁の適用除外措置を取る。また、イランが核兵器を追求しないと確約し、ウラン濃縮計画の停止と高濃縮ウラン備蓄の撤去を巡って交渉するとしている。 一方、イランの革命防衛隊系ファルス通信は24日未明、合意によりイランがホルムズ海峡を管理することになると報じた。トランプ氏が合意はほぼ最終段階にあるとしたことについては「現実と一致しない」と否定した。 革命防衛隊に近いタスニム通信は24日、覚書案について、全戦線での戦闘終結、交渉期間中はイラン産原油の輸出に対する制裁措置が免除される内容が含まれると報じた。海上封鎖を30日以内に完全に解除し、イランの凍結資産の一部を第1段階で解除することも定められているとした。ただ核計画に関しては、いかなる措置もまだ受け入れていないとした上で、核協議に60日間が割り当てられていると伝えた。 イラン高官は24日、ロイターに対し、イラン政府が高濃縮ウラン備蓄の引き渡しに合意した事実はないと述べた。イランの核問題は米国との暫定合意には含まれていないとした。「核問題は最終合意に向けた交渉で協議されるため、今回の合意には含まれない。イランの高濃縮ウラン備蓄を国外に搬出するという合意は存在しない」と語った。 <イラン周辺国と調整> トランプ氏は投稿で、覚書についてパキスタンのムニール陸軍元帥、サウジアラビアのムハンマド皇太子、アラブ首長国連邦(UAE)のムハンマド大統領、カタールのタミム首長ら首脳、トルコのエルドアン大統領、エジプトのシシ大統領、ヨルダンのアブドラ国王、バーレーンのハマド国王と電話会談したと説明。米国、イラン、電話会談した各国との間で最終調整することを条件に、合意の大半は交渉がまとまっているとした。 別途、イスラエルのネタニヤフ首相とも「非常に有意義な」電話会談したと明らかにした。 インドを訪問中のルビオ米国務長官は23日、記者団に、一定の進展があり、作業が続いていると述べた。「イランは決して核兵器を持つことはできない。海峡は通航料なしで開放される必要がある。濃縮ウランを引き渡す必要がある」と述べた。 バンス米副大統領はオハイオ州への訪問を切り上げ、23日午後にホワイトハウスに戻った。 パキスタンのムニール陸軍元帥は22日にイランを訪問し、アラグチ外相をはじめとするイラン高官と23日にかけて会談した。パキスタン軍は23日、協議の結果、最終合意に向けて「勇気づけられる」進展があったと説明した。