【能見さんが聞く!!】オリックス・椋木蓮 8回の男が秘めた思い告白「ぜいたくですけど9回に投げたい」
能見氏(以下、能見) 椋木投手、よろしくお願いします!今年で5年目か。1年間(現役で)一緒にやりましたけど、あの時から好青年…で合っているかな? 【写真あり】マチャド「オリックスは非常に美しいチーム」 WBCで世界一、次は日本一へ 椋木 間違いないです!(笑い)。今回は、よろしくお願いします。 能見 一緒にやらせてもらって、見ていた時から、もちろんいいボールは投げていた。いい場面でマウンドに行く時、緊張はしないの? 椋木 中継ぎ“あるある”じゃないですけど、緊張してブルペンでは毎回、「オエッ」って吐きそうになりながら。(ただ、マウンドに)上がる時には楽しく投げられているかもしれないです。 能見 難しさは感じている? 椋木 感じています。(試合への)入りが難しいですね。勝ちをつながないといけないので、考え過ぎたりとかもありますけど。今は絶対に先頭打者を出さないことだけを考えてやっています。これまでは、そういう場面で投げていなかったので、ボールが2球続けば、相手のベンチが喜んでいたり、凄い打者がヒットを打って喜んでいる姿を見たら“あ、そんなに喜ぶんや”みたいな感じがあって。僕に対して、そんなに喜ぶのかと思ったら、やる気が出ます。 能見 しっかり周りが見えているし、認められているというのは絶対にあると思う。それだけの選手ですよ。ところで、抑えはやりたい? 椋木 やりたいですね。一回、その場所を経験した(※1)からこそ、やっぱりやりたい思いは余計に強くなりました。8回を投げていてぜいたくですけど、ベンチから(抑えの)マチャドが投げている姿を見ていたら、9回に投げたいと毎回思います。心に秘めています(笑い)。 能見 8回と9回は全然違うでしょう? 椋木 9回に投げた時も結果はゼロでしたけど、凄く浮ついていて。全然、地に足が着かない感じで(力を)出し切れなかった感じがあるので、もっといい形で試合を終わらせたい気持ちはあります。 能見 いい形で終わらなくても全然いい。9回はきれいに抑えるんじゃなくて、基本的には本塁を踏ませなければいいですし。2、3点勝っている場合、要は点を取られてもいいわけ。そうなると、いろんな状況判断もちゃんと見ておかないといけないし。抑えで成功している投手は、自分のボールで勝負するだけではなくて、考えてやっている。それを見てきたので、少しでも参考になればいいかな。 椋木 なるほど。ありがとうございます! 能見 ケガだけには本当に気を付けて。離脱されると一番困る。今、チームはケガ人ばかりで、敏感になっていると思うので。一番いい感じの時ほど、危ない傾向が出る。昔のオリックスで言うと、1カード3試合あるうちの2試合は必ず出てくる投手がいたんですよ。近藤大亮っていうんですけど。ああなると…。 近藤広報 (小声で)この話題(※2)は使えません…。次の話題をお願いします。 能見 本当に気を付けて。ちなみに今、仲が良い選手は誰かな? 椋木 一番は同学年の高島ですかね。オフも舞洲でずっと一緒にトレーニングをしていて、尊敬する気持ちもあります。体もデカくなっているし、最近は結構、球種とかの相談にも乗っています。 能見 外国人選手ともコミュニケーションを取りそうな感じがするけど。 椋木 取れるようになりましたね。ちょっと(昨シーズン後にウインターリーグの派遣先である)プエルトリコでスペイン語を学んできて。全然、しゃべることはできないですけど、プエルトリコの選手もやっぱり男の子なので、どの日本語を覚えたいってなったら…やっぱりチ○チ○とか…。 能見 (その発言は)アウト(笑い)。 ――1学年上で中学、高校、大学が同じヤクルト・山野も今季活躍している。 椋木 実は(山野)太一先輩のおかげで、野球を続けられているというのもあって。僕は中学3年間は試合に出たことがなくて、高校も2年春までなくて。2年春からピッチャーに転向したんですけど、その頃から太一先輩がずっと投げていて。通学とかも一緒だったので、いろいろ相談したりして仲も良かった。本当にずっと優しいですし、尊敬している先輩です。 能見 結構励ましてくれたり、いい道しるべになったんですね。 椋木 だいぶん(存在として)デカいですね。背中を追いかけたいという思いで、ずっと付いていっていた感じです。 能見 人のつながりは大事だね。ということは余計にケガはできないね。楽しみな部分はたくさんあるし、まだまだ伸びしろがあると思うので、まずは一年やり切ってというところからですね。 椋木 そこを目標に、頑張ります! (※1) 4月15日の西武戦で、休養のためベンチから外れた守護神のマチャドに代わって2点リードの9回に登板。無失点に抑え、5年目で初セーブを記録した。 (※2) 近藤氏はオリックス時代の20年9月に右肘内側側副じん帯再建術(通称トミー・ジョン手術)を受ける。17年から3年連続で50試合以上に登板していた。 ◇椋木 蓮(むくのき・れん)2000年(平12)1月22日生まれ、山口県出身の26歳。高川学園、東北福祉大を経て21年ドラフト1位でオリックス入団。新人の22年は7月20日の日本ハム戦で9回2死まで無安打無失点の好投など2勝1敗。25年の後半戦から本格的にリリーフ転向。今季は開幕から10試合連続無失点。1メートル79、86キロ。右投げ右打ち。