同志社国際高校の研修旅行について、文部科学省の見解が示されました。
5月22日、文部科学省は、同志社国際高校の研修旅行について、見解を示しました。
詳細は本文をお読みいただければと思いますが、概要以下のとおりとなっています。
(1)研修旅行について
・下見による安全性の確認、教職員間での乗船の必要性の吟味、必要十分な教職員の同行の必要性があったことは言うまでもなく、引率教員が同行しないという重大な判断ミス、体調不良等により対応できなかった場合の体制を構築していないなど、事前の計画や当日の対応が不適切。
・生徒や保護者に対し十分な説明がなされず、理解の徹底を図られなかったことについても学校側の対応は不適切。
・牧師や船員への依頼について、学校が主体性を持って安全確保を図っていたとは言えないことから、その点においても不適切。
・以上より、学校の対応は著しく不適切と考えられ、是正を図る必要がある。
(2)安全管理について
・学校の危機管理マニュアルに、校外活動時の事前の安全確保検討・対策についての項目・内容が記載されておらず、不適切。
・学校の当初の回答では、文書では作成されていないが原則確認している、とのことだったが、実際には多くの項目で必要な確認・対策等がとられていなかったことなどから、文科省が示す安全管理・安全確保の取組が不適切。
・したがって、学校の安全管理・安全確保の取組は著しく不適切と考えられ、是正を図る必要がある。
(3)教育活動の状況について
・現時点で把握した情報からは、辺野古への移設工事に関する学習について、政治的活動を禁じる教育基本法14条2項に反するものであったと考えられ、是正を図る必要がある。
(4)学校法人及び学校としての対応について
・設置者である学校法人としての管理体制が不十分。
・学校運営の責任者である校長の責任の下、学校組織として適切な内部チェック体制が整っていたとは言えず、適切な意思決定を行うためのガバナンスに極めて大きな問題があったと考えられ、是正を図る必要がある。また、生徒や保護者に対して事前に研修旅行のプログラムの詳細について十分な説明が行われていなかった点についても、学校としての組織的な対応が不適切。
・以上のことから、今回の事案に関して、設置校における安全管理も含めた教育活動の最終的な責任を負う設置者たる学校法人及び学校の責任は極めて重い。
会見を行った松本洋平文部科学大臣によると、現行の教育基本法となった平成18年以降、同法14条2項違反として示したことは今回が初めてとのことです。
全体として、学校側の回答を形式的に採用することなく、客観的に確認できる事実や先方自身の説明から、実質的な判断に踏み込んでいる点(とりわけ、安全管理マニュアルに記載はないが実際には行っていたという当初の回答は、殆ど虚偽に近いのではないかという印象すら持ちます。この不誠実な対応は斟酌されるべきだと思います。)、そして教育基本法14条2項違反にまで言及している点で、文部科学省としてかなり踏み込んだ内容になったなと受け止めています。それだけの重大事案であり、本件が当局の消極的対応で終わっていたら、社会に与える影響は極めて甚大であったと容易に想像されます。今回の見解が政治中立に言及していることを批判する向きもありますが、本件はそのような従来型の形式的、観念的な対応で済ませては決していけない重大さを孕んでいると考えています。
【学校法人同志社に対して】
学校法人同志社に対しては、事前の計画、当日の対応、安全管理、教育活動の状況等、著しく不適切であり、また学校法人としての管理体制も不十分、私立学校教育に対する社会的信頼をも毀損しかねないもので責任は極めて重大としています。その上で、①校外活動の安全確保の徹底、②適切な教育活動の実施が担保されるための取組の徹底、③生徒及び保護者に寄りそった誠意ある対応、④原因究明及び再発防止に向けた取組の迅速かつ着実な実施を求めています。
文部科学省の見解を受け、以下の文書が同志社国際高校HPに掲載されています。ただ、再発防止には言及があるものの、責任の所在及びそのとり方については、「 本校の責任を決して忘れることはありません。」とあるのみで、明確とは言えないのではないかと感じています。党としては、原因究明、責任の明確化、再発防止の3点を求めているところであり、同校においては、特別調査委員会の調査結果を踏まえ、適切な対応が求められるものと考えています。
【京都府に対して】
同校の所轄庁である京都府に対しては、学校に対する指導、改善状況の確認・報告、御遺族・保護者・生徒等に対し必要な説明責任を適切に果たすよう対応を要請しています。
なお、京都府の西脇知事からは、同日に行われた記者会見において、私学助成の減額について検討の俎上に載せる旨表明がありました。
ここで留意しておきたいことは、今回懲罰的減額により他のご家庭の負担が増すことまで追求すべきではないということです。法令に違背していることに伴い通常算定される減額でも、そのような事態を招いたことの責任は、内部統制として明らかにされ、通例は相応の措置が求められることになるのではないかと思います。
同日、金子恭之・国土交通大臣も会見を行い、抗議船「不屈」船長について、海上運送法の事業登録を受けずに運送を行ったとして、同法違反に係る告発書を海上保安庁に提出する旨表明がありました。事実関係の聴き取りについて、ヘリ基地反対協議会は書面による照会には応じる一方、平和丸船長は聴き取りには一切応じないとの意向で、遺憾ながら今後も事実確認は困難との状況が明らかにされました。
ただし、これはあくまで無登録による運送という海上運送法に関してのことであり、業務上過失致死傷の容疑については、現在海上保安庁が捜査を行っている旨付言されています。
結びを前に、改めてお亡くなりになった武石知華さんに謹んで哀悼の誠を捧げ、御遺族の皆様に心よりのお悔やみを申し上げます。また、怪我をされた生徒の皆様、保護者の皆様に御見舞いを申し上げます。
他の事案に比しても報道が限られ、時には敢えて曲解・誤解を招くものもある中で、御父様はじめ御家族の皆様のnoteでのご発信は、事実を提示下さり、また家族の絆・愛情、それ故の途方もない悲しみが伝わるもので、当初より拝読させていただいております。そのお気持ち如何ほどかと思うばかりですが、御家族の発信が行政を動かし、また、立法府にいる我々の背中を押して下さったことは間違いありません。心よりの感謝を申し上げます。
まだ、特別調査委員会による調査及び海上保安庁による捜査は続いております。文科省も国交省も、引き続きコミットしていくとしています。何より学校及び学校法人の具体的な動きはこれからです。学校法人の地元選出の与党議員として、引き続きしっかりとフォローしてまいります。


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