3歳児死亡の左折巻き込み事故 「歩車分離式信号」で事故7割減も…わずか5%の普及率と導入阻む“壁”【Nスタ解説】
この交差点では、2002年に小学5年生の児童がダンプカーにひかれて亡くなる事故が発生し、その死亡事故をきっかけに歩車分離式の信号が導入されました。記録のある2012年以降、歩行者と車の事故は起こっていません。 しかし導入は2008年で、事故から6年かかりました。 ■全国の普及率はわずか5% 「歩車分離式」の導入に時間がかかる理由 高柳キャスター: 人が亡くなってから信号を一つ変えるのに6年もかかるのは長いような気がします。何か理由があるのでしょうか。 TBS報道局社会部 塩田アダム 記者: その点に関して警察に取材をしたところ、歩車分離式信号の導入に際しては、周囲の交通状況の確認や、近くの自治体、小学校、公共交通機関との調整を行う必要があるため、時間がかかってしまうとのことでした。 また、歩車分離式信号の全国での普及率は約5%にとどまっています。 その背景には、歩行者・車どちらも待ち時間が増加することから、▼渋滞発生の懸念や、▼信号無視を誘発してしまうのではないかという点などがあります。 日比麻音子キャスター: このような導入の流れを見ると、事故が起きてからの検討や導入では遅いですよね。 国際情報誌「フォーサイト」元編集長 堤伸輔さん: 「人の命が失われないと動かない」という言い方は極端かもしれませんが、実際に警察庁は2002年9月に全国の都道府県に対して「歩車分離式信号の積極的設置」を指針として要請しています。それにもかかわらず、24年経っても普及率が約5%。 もちろん普及率100%になるべきだとは思いません。地方によっては、歩行者の数が非常に少ないような信号もあると思いますが、導入のペースをもう少しアップしてほしいと思わずにいられません。 日比キャスター: 普段から生活していて「この道は怖いな」と、危ない思いをした経験の相談窓口や、導入してほしいという要望を出せる場所はあるのでしょうか。 TBS報道局社会部 塩田アダム 記者: 近くの警察署や住んでいる都道府県の県警本部などに電話で気軽に相談や要望を出せば、その要望が警察の中で共有されて、場合によっては新しい信号機の設置や、今回のように歩車分離式の信号の設置に繋がるということです。