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二度目のリツカと所長とドクター/Novel by 蛇海月(充電中)

二度目のリツカと所長とドクター

1,476 character(s)2 mins

こんばんは、蛇海月です。手短に。誤字脱字は申し訳ないです。台風にお気をつけください。
マシュと立香編です(novel/12163841)
*3/5追記 指摘があったので微修正しました。

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<注意>
これは作者が書きたい衝動のままに目的もオチもなく書いたものです。何でも許せるかたのみ閲覧してください。



「ねぇ、リツカ。貴方はなんでここに来たの?」
唐突に口を開いたフィニス・カルデア所長のオルガマリー・アニムスフィア。それは彼女の目の前でケーキを口に入れた青年への問いかけだった。
「どういう意味です?」
「だから、なんで貴方の様な魔術師がこんな辺鄙な場所に来たのかって話よ」
わかっているだろうに惚ける彼に彼女は声を荒げたが、彼はそれに動じない。
「大体貴方、エルメロイ教室にいたにも関わらず天体科であるここに所属しているのも訳がわからないし何より、自分より年下のそれもまだ一人前でもない魔術師に対して頭を下げて弟子にしてくれだなんて、本当意味がわからない」
かなり前の話を持ち出す彼女を無視するのも悪くはない。そう考えるくらいに彼の思考は前世の師匠に毒されている。ただ、それを続けずにここで口を開いたのは彼の根本が善人であることを示していた。
「儚く崩れ落ちてしまいそうな少女を救うのに理由が必要でも?」
それが当然、といった様子で言い放った彼を見てオルガマリーはため息をつく。魔術師らしくないこういった言動を一切の裏表なく行えるのは彼の美徳なのだろうが、それが魔術師の間では命取りになる可能性を彼女も更には彼も認識している。認識しているにも関わらずそれを咎めず、改めないのは甘さなのだろう。だが彼女はその彼の甘さに頼っている。だがそれは仕方のないことなのだろう。彼女があの列車の後に抱えた歪みでひしゃげずにいられたのはその甘さがあったから。そしてその甘さが本当に裏表のないものだという保証がないこともわかっている。わかっているのだ。なのにその甘さに甘えなければオルガマリーは自身のその姿を維持できない。それは魔術師としてとてつもなく致命的なものだ。それに危機感は覚える。だが、それを取り払えない矛盾。それが自身を蝕んでいる。だが蝕まれた彼女を救っているのも彼なのだ。
「冷めちゃいますよ」
「え?」
「紅茶」
「あ、ええ。そうね」
思考に浸っていた意識を引き戻して口をつけた紅茶は少しぬるかった。

「どうも、ドクター」
「ああ、リツカ君か」
医務室にココアを両手に持って現れたのはオルガマリーの弟子を名乗る魔術師、リツカだった。
「まーた徹夜して。医者の不養生って言葉知ってます?」
ロマニは彼が苦手だ。よくわからないと言ってもいいかもしれない。魔術師らしくないがその実力はなかなかのものだ。そして、この上なく魔術師らしい仕草も時折見せるのだ。人間らしいと言えばそれで終わりかもしれないが、それだけではないような気がしてならなかった。
「あれだけ聞かされれば嫌でも覚えるよ」
「質が悪いことこの上ない」
そう言いつつも、作業をしているパソコンの側にココアを置く。そして持っている方のココアに口をつけた。
「リツカ君」
「どうしました?」
「君と僕はここで合う前に会ったことはあるかい?あ、いや、ごめん。忘れてほしい」
自分の口から思わず出た言葉を慌てて引っ込めようとするが、彼はその問いに真剣な顔で答えた。
「残念ながら、貴方のようなチキンドクターとは面識はないですね、俺が知っているドクターというのは、もっとかっこよくて残酷な人ですから」
「そうかい…」
チキンドクター呼ばわりされたことに若干ショックを受けながらも彼のその青い目が凪いでいるのを見て改めて彼がわからなくなった。

Comments

  • 東城 龍

    天文ではなくなて天体だそ゛

    March 4, 2020
  • f
    October 15, 2019
  • ぷよプヨ泉ちゃん
    October 11, 2019
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