経営ビザ厳格化 不正な取得を防止する一歩に
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起業の意欲のある外国人を受け入れ、経済成長につなげようという目的で作られた在留資格が、悪用されている。
本来の制度の趣旨に沿った仕組みに改めるとともに、不法滞在については厳しく取り締まらなければならない。
法務省が、在留資格の一つである「経営・管理ビザ」について、入管難民法の省令を改正し、ビザ取得の要件を厳格化した。
このビザは2015年、日本で起業する外国人向けに作られた。取得者は増え続け、今年6月には4万4800人に上っている。
近年は外国人が実態のない会社を設立し、不正にビザを取得するケースがあるという。出入国在留管理庁が、不審な申請が疑われる事案300件を調べたところ、9割で経営実態などがなかった。
起業とは名ばかりで、家族を帯同して高度医療を受診したり、子供に質の高い教育を受けさせたりすることが目的で入国しているとされる。制度の趣旨が
政府はこれまで、日本に事業所があること、及び「資本金500万円以上」か「常勤職員2人以上」のいずれか、の要件を満たせば最長5年の在留を認めていた。
改正省令では、資本金を「3000万円以上」に引き上げ、合わせて「常勤職員1人以上」を義務づけた。新たに一定の日本語能力を持っていることも追加した。
韓国では同様のビザを取得するのに約3200万円、米国では約1500万~3000万円の資本金が必要だ。他国に比べ、ビザを取得する要件が甘かったことが不正の横行を許した面があろう。
改善すべき点は他にもある。ビザの審査は現在、書面のみで原則行われている。不法な取得が疑われる場合、現地調査に加え、申請者との面談を行ってはどうか。
ビザの発給後に、経営状況を定期的に確認することも重要だ。そのためには入国審査体制を強化することが欠かせない。
そもそも会社などの登記の審査が緩いため、資金洗浄の隠れみのなどに架空の会社が使われている、という指摘もある。ルーズな審査体制は改めねばなるまい。
人手不足が深刻化し、外国人労働者は貴重な社会の担い手となっている。一方で、地元住民と摩擦が起きている地域も多い。
外国人をどこまで受け入れるのか、日本社会はどのような受け入れ態勢を整えるべきなのか。新政権は、総合的な外国人政策を打ち出す必要がある。