この動きは2023年6月、習近平・国家主席の「琉球」に言及する発言を契機に活発化。昨年末の高市首相による台湾有事発言以降は、沖縄と日本本土の分断を煽る傾向がより露骨になった。
たとえば、昨年11月19日付けの『環球時報』は沖縄の日本帰属を疑問視する社説を発表。加えて学術界でも、同様の主張をおこなう半官製のシンポジウムがしばしば開かれている。
ネット上でも、「琉球独立」や「祖国(=中国)復帰」を訴えるデマ動画が大量に流布されるようになった。
ゆえに、邢氏の沖縄記事の肩書も「赴琉球特派記者」である。『環球時報』は日本の沖縄領有を否定するイメージを定着させるため、県名の「沖縄」を故意に避けているようだ。
(第3回に続く)
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【プロフィール】
安田峰俊(やすだ・みねとし)/1982年、滋賀県生まれ。立命館大学人文科学研究所客員協力研究員。『八九六四 「天安門事件」は再び起きるか』(KADOKAWA)で第5回城山三郎賞、第50回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。『戦狼中国の対日工作』(文春新書)など著書多数。近著に『民族がわかれば中国がわかる』(中公新書ラクレ)がある。
※週刊ポスト2026年5月29日号