仮面ライダーゼッツCase32「超える」感想
アクションは最高にカッコよかったです。ただ内容的には進んだのか進んでないのか微妙な回でした。(状況的には後退してるような?)
いくつか謎が明かされましたが聞く程に別の疑問が浮かんできて納得出来ませんでした。ゼロの件も解決を見ず先送りし、さらに次回は新フォームの登場…ということで、このパターンは完全に20話〜23話の流れですね…。22話で子ども達やナイトメアの存在を皆が忘れていたように、恐らく次回はゼロのことや暗殺のことを全員が忘れたまま話が進むんじゃないでしょうかね。予知夢で見たので知ってます。
今回は辛口感想になりますのでご注意ください。
⬛︎ナイトメアの起源
冒頭でゼロと莫の会話シーンがありましたが新事実はなく、前回の莫の追求が全てだったみたいですね。莫がどうしてゼロが自分の父親だとそこまで確信を持てたのか私的にはピンときていませんが…。そのくせゼロの真意などは全く想像もしていなかったかのような反応をしますし、頭がいいんだか悪いんだかよく分からない人ですね。
そして話は別の場所で行われているレディとねむの会話とリンクし、ナイトメアやコードの起源の話にすり替わっていきました。それぞれのキャラクター同士が会話するシーンすら希少なのに、その尺すらも設定の解説にあててしまう辺り本作の余裕のなさが伺えます。
さて肝心のナイトメアやコードの話ですが、やっぱりピンとこず…。
ナイトメアは人類誕生と共に生まれた存在らしいです。そしてあらゆる事件や災害はナイトメアのせいであり、コードはナイトメア専門機関でありながら実質あらゆるリスクから世界を守っていたと。23話での3の語りからコードの業務範囲が広いことは分かっていましたが、それら全てがナイトメアの仕業であったと言われるとそこはなるほどとなりました。
しかしそこまで大規模な敵となってくるとこれまでのことが全て悠長に感じてきますね…。世界中で、人間の数だけナイトメア発生のリスクがあって、それを全部コードが処理しなければならないんでしょうか。今現実で起きている戦争も、凄惨な事件も、何もかもナイトメアの仕業なんですか?何か事件が起きる度にナイトメアの仕業かどうかを調査し、エージェントを派遣し、深層心理の謎やナイトメアのギミックなんかを攻略しながらナイトメアを倒さなければならないと…いや無理では?これまで無駄に分かりにくいミッションをエージェントに指示しては、何日もかけて1体のナイトメアを対処してきましたが、こんなペースじゃ全然追いつかないですよね…。4年前時点で17人しかいなかったエージェントのうち、7はまともな戦力にならず、17は7の監視、6は罰で記憶を消去し、1と2と4は裏切り…と、人員不足が深刻なのも気になります。(小競り合いしてる場合か?)そこで鍵となるのがゼッツやコードソムニアだったりするんですかね。ナイトメア問題を一気に解決出来る力とか。
そんな重要戦力であるはずのゼッツの抹殺を企むコードや、莫の命を奪いかねないゼロのナイトメアを放置していたのはなんなんでしょう?本気で世界救う気あります?
話としては分かりましたが、これまでの描写と噛み合わない部分が多く、納得には至りませんでした。
⬛︎ねむとレディ
莫と同時にナイトメアの真実をレディから打ち明けられたねむ。ねむとしては自分が悪夢を拡散させる存在として自責に走っていますが、これも全然納得出来ません。ねむのせいじゃないと思います。タレントとしての拡散力が問題であればそれはねむ失踪を隠蔽し拡散を続けている美女木社長のせいですよね。そして今回明かされた情報的にナイトメアはかなり大量に存在しているはずなので、ねむ1人の影響力なんかたかが知れてると思います。
そもそもベビーが色んな夢に発進しているのはレディの仕業かと思っていたのですがそういうわけではないんでしょうか。ベビーの特性がそうというだけ?じゃあ今レディは何をやってるんですか?単にねむを昼夜問わず眠らせてベビーの当たり判定を増やしているだけなんですかね。でもそんなことしなくてもナイトメアはそこら中に自然発生しているわけですよね。あれ、レディの目的はコードを潰すことなのにナイトメアを量産している理由ってなんだっけ…?分からねえ…もう一回総集編を挟んでもらってもいいでしょうか…。
ストーリーを理解していない者の意見で申し訳ないですが、レディは普通にねむを起こして家族として一緒に過ごしたらいいんじゃないでしょうか。自分と一緒にいたらねむの足がつくからという理由でねむを孤児院に預けてた気がしますが、今となってはアジトに一緒にいるわけですからもう関係ありませんよね。ねむがねむらしく生きられるために今あれこれしてるみたいなんですが、ねむらしい生き方はねむが決めるべきことのはずです。本当にねむを思うのであれば、彼女の選んだ生き方を親として支えるべきじゃないでしょうか。自分で起こし方が分からないなら莫を頼るべきです。莫はコードへの対抗心を持っているし、話が合うんじゃないでしょうか。
⬛︎美浪と莫
美浪がゼロの意図を汲み、擁護しようとしてきたのは心底理解不能でした。莫を育てたのはあなたの実の両親でしょう。それをずっとあなたは見てきたはずです。「(ゼロは)莫の父親でしょ」だなんて美浪に言わせてることに吐き気がしますね。そんなことを言い出したら美浪は莫の妹でも家族でもないって話になるじゃないですか。ついこないだやったばかりの展開のと真逆のことをやってどうするんですか…。
抹殺されると言われながらもまだ殺されてないことを擁護の理由としていましたが、無茶苦茶な話過ぎて呆れます。じゃあなんですか、殺してこない親は全員いい親なんですか。「世界には自分の子どもを殺してる親もいる、暴力を振るう親もいる、それをしてこないからこの人はいい親だ」ってことです?勝手に親のハードルを下げていい親扱いされても反応に困ります。
莫も莫です。「確かにゼロは俺の父親で俺を想ってくれてたんだ…」なんて顔してんじゃないよ!!今井君が演技が上手だからそういうのもちゃんとやれちゃうのがかえって悪い方に働いてますね…。結果的にやる気を出して戦いに向かってくれたのは良かったですが、美浪の言動はそのための(エージェント17としての)任務だったと考えた方がまだ腑に落ちます。勿論そういう話ではないでしょうが…。
(そして自分の食器くらい自分で片付けてくれ…)
⬛︎ねむと莫
ねむと再会した莫が「無事で良かった」と言っていましたが本当に無事で良かったですね。ジークの気分次第では美浪のようにナイトメアと融合させられたり、小鷹のように囚われたり、場合によっては命を奪われていたかもしれませんね。ファインドねむが聞いて呆れますよ…。結局敵の気まぐれで何とかなってるに過ぎないんですから。
しまいには「ナイトメアのおかげで君とこうしてここにいることが出来る」なんて迷言も飛び出しました。莫と出会って何かいいことありましたか?依然レディのアジトで眠らされたままで誰も助けにこないですし。でもこれは莫視点の話ですかね。そりゃ推しと会えたら嬉しいですよね。推しがどんなに苦しんでいたとしても可愛いコスプレして自分の戦いを見守ってくれてればそれでいいってことですよね。
23話でいとも簡単にねむを覚醒させ、その記憶を引き継いだまま予知夢から目覚めた莫ですが、まさかその後8話も監禁状態のまま放置されるとは思いませんでした。そろそろねむのこと助けてくれませんかね。
⬛︎ジーク
初登場した27・28話こそ自分勝手に暴れ回り、続く29・30話もその凶悪性をアピールしつつ何らかの目的があることが匂わされていたジーク。が、この31・32話は完全に脚本の都合のいい駒でした。曇らせたい相手を見つけては煽って回り、その後の展開に繋げる狂言回し的な立ち回りをしています。もしかしてこのために登場させたキャラクターなんじゃ?と勘繰ってしまいます。
3号ライダーは味方であって欲しいと思っていましたし、状況的にも莫側の戦力が不足しています。それでも敵として出してきたからには物語上重要な役割があるんでしょうか。今後どういう立ち位置になっていくのか気になりますね。
⬛︎なすか
そのバイオレンス描写面白くないのでそろそろやめてもらっていいですか…。眠気に襲われ意識が朦朧としている富士見の首を後ろからしばき倒すようなことをやっていましたが、一歩間違えれば死にますから。
その後の富士鷹茄子のシーンではコメディBGMを流し、なすかの暴力癖をギャグとして消化しようとしている節がありましたがことごとく受け付けないです。富士見がなすかを弄ってきてる感じもムカつきますし、全員に嫌な印象を抱きました。
⬛︎平然と行われる「責任の放棄」
ゼロが親として酷いという話は言うまでもないとして、育児放棄の言い訳を脚本がご丁寧に用意している点がかなり引っかかりました。今回提示されたナイトメアの情報がこれに当たり、その脅威を考えれば多少非人道的な判断もやむを得ないのかもしれません。そういう「育児放棄すら容認せざるを得ない設定を考えている大人達の姿」が透けて見えちゃうんですよ…。勿論あくまで創作物ですから製作陣の人間性まで同一視するのは良くないとは思いますが、どうしても「合わない」と感じざるを得ません。
同じようなことが莫のニート設定にも言えます。こちらは「いいことをすると不幸に遭い命を落としかねない」という設定によって「働かないことへの言い訳」を容易しているわけですよね。親が子どもを育てることや、成人した人間が職につくことはいずれも、多くの人が将来的に向き合うべき責任のはずです。こうした責任を踏み倒そうとする作家性には激しく嫌悪感を覚えます。
せめてキッパリ悪人として描き、作中で非難してくれれば良かったんですが…。製作陣はどうしてもゼロやコードを悪者にしたくないみたいです。そういった流れには一切共感出来ませんので、この調子でこれからのストーリーも進んでいくと思うと不安しかないです。
⬛︎おわりに
今回は前後編の後編でありながら気持ちのいい解決を見られずスッキリとしない回でした。それ故にいつも以上に細かい部分に引っかかりを覚え、文句ばかりの記事になってしまいごめんなさい。
次回はベルトが壊れた莫がピンチに陥るそうです。リカバリーで復活させればいいのでは?
その辺の出来る出来ないのルールもよく分かっていません。いい加減どこかで全話見返さないとついていけなくなってきましたね…。
ここまで読んで頂きありがとうございました。
(次回感想)
(1話感想)


ゼッツのシナリオを考えた人(脚本家?プロデューサー?)は社会経験や一般常識が乏しいのではないでしょうか? 例えば莫、彼は不幸体質のせいで職に就けず、妹の脛を齧って生きているわけですが、その一方で莫の自室にはモデルガンや映画のディスクが所狭しと並べられています。 しかし生活費はもち…
0M0さんコメントありがとうございます!仰ることめちゃくちゃ分かります…。 妹への負担を気にしたり家事を頑張る描写すら一切ないのは無職に対する想像力が低いですよね。確かにグッズも大量にありましたね…美浪に買って貰ったんですね…おかし過ぎる…。そういった細部にこだわればキャラの掘り下…
こちらも感謝の気持ちをお伝えしたく、コメントさせていただきます。 美浪がゼロを擁護したことについて、またねむが自分を責めていることについて怒ってくれたことに、ありがとうと言いたいです。 どちらも「虐待を受けて育った子どもがわけもわからず親を絶対と見なし、自分を責め続ける」構造のグ…
YHZZZさんコメントありがとうございます!ゼロに関してはある程度身構えた状態で見ていたのでまだ耐えられましたが、美浪の擁護は完全に予想外で衝撃を受けました。どうしても擁護させたいなら完全部外者の富士見にするとか、美浪のシーンにしたいなら「私も莫と同じ気持ちだけど、今はやるべきことが…