「ばあちゃん、プロだったのかよ…」30年前に祖父から4億円を継いだ96歳祖母が他界。39歳孫が遺品のノートで発見!預金通帳よりも“衝撃的な数字”と、老い先短い祖母が挑んでいた“最後の勝負”【FPが解説】
相続の「理想形」
相続対策は残された家族が困らないようにすることが重要です。相続人同士でトラブルにならないよう、「誰に、いくら相続させるのか」を決めておき、相続税が発生する場合には納税資金をどう確保するかを考えておく必要があります。特に、資産家の場合、相続税の問題は避けて通れません。 不動産や配当などの、継続的に大きな収入が期待できるような遺産の場合、手元にお金がない状態でも、高額な納税資金を準備しなければならないケースもあります。 静江さんのケースが理想的だったのは、単に資産を遺しただけでなく、以下の3点を網羅していた点です。 ・遺言書によるトラブル防止と、保険による納税資金の準備。 ・「なぜこの会社を選んだのか」という投資思想をノートで伝え、次世代が迷わず長期保有できる土壌を作った。 ・自身の保有目的を(ノートを通じて)家族に明確に伝えていた。 特筆すべきは、自分が選んだ株式について「なぜ長期保有するのか」「どういう視点で会社を見るべきか」なども細かくノートに残し、自分の死後も家族がそのまま長期保有できる形を考えていたという点です。自分が夫(健太さんの祖父)の相続で苦労をしたことから、家族に二の舞にさせないためだったのかもしれません。 相続は法律、税金を網羅した戦略を考え、保険商品の機能、さらには金融資産運用に関する知識が必要になり、対策するかしないかでは結果が雲泥の差になるものです。静江さんのケースは、理想に近い財産の承継だったといえるでしょう。
資産に責任を持ち続けるということ
国税庁の「令和5年(2023年)分 相続税の申告事績の概要」によると、2023年分の相続税申告件数は約15万5,000件。被相続人の約9.9%が相続税の課税対象となっています。高齢化と資産価格の上昇により、相続問題はいまや一部の富裕層だけの問題ではありません。 株式などの金融資産の相続は、不動産以上に「みえにくい資産」であることも多く、家族が内容を把握できないまま混乱し、最悪の場合、相続税が払えずに相続放棄するようなケースも散見されます。 静江さんのように、資産の所在を整理し、遺言や納税資金、認知症対策まで準備しておくことで、家族の負担は大きく変わります。そしてなにより印象的なのは、ご自身で考え、自分の資産に責任を持ち続けていた姿勢でしょう。 小川 洋平 FP相談ねっと ファイナンシャルプランナー
小川 洋平
【関連記事】
- 夫の年金の「4分の3」もらえるはずでは…?年金月18万円の夫が68歳で他界した“66歳妻”、遺族年金の受給日に目を疑ったワケ。誰も教えてくれなかった制度の死角【FPの助言】
- 「孫が来なくなった。でも、もういい」お金を出せないと告げた途端に広がった息子一家との距離…年金月21万円・73歳祖母が悟った「本当に大切にすべきもの」
- 「私は大丈夫だから」と笑っていた母…年金月10万円・団地暮らしの79歳を襲った“まさかの事態”。息子を苦しめる「消えない後悔」
- 最高年収1,500万円を誇った元事業部長、65歳まで現役のはずが、60歳で「1日中ぼんやりテレビ」。会社員人生“まさかの終わり方”に妻「自業自得ね」
- 「仕送りの延長お願いします」…息子の就職内定に歓喜した年収600万円・50代父。“まさかの電話”で直面した「親の限界」