カルビー「白黒パッケージ」に“反戦”の意図はあるのか 広報部に直撃して返ってきた「回答」と浮かび上がる「実態」
■裏目に出てしまった“独自戦略” とはいえ、カルビーは日本を代表する製菓メーカーである。発注を受ける印刷会社は、“超得意先”の商品生産に支障が出ないよう最優先で手当てをするはずだ。にもかかわらず、なぜカルビーはインク材料の確保に苦慮しているのか。不思議に思った高岡氏が、知り合いの大手印刷会社関係者にたずねたところ、意外な話を聞いたという。 「彼によると、カルビーは大手ではなく中小の印刷会社をメインに発注する戦略をとってきたそうです。コスト削減や、取引先を分散させることでのリスクヘッジのためだと考えられますが、中小企業は原料調達における競争力が弱いので、今回のような有事の際は裏目に出てしまったということでしょう」 インク材料の調達について、カルビー広報部からは「(今後)支障をきたす可能性がある」「現時点では逼迫(ひっぱく)していない」との回答があった。高岡氏は「逼迫していると言えば、自社の特殊な背景事情について説明せざるを得なくなる。やむを得ない回答だと思います」とおもんぱかりつつ、こう続けた。 「商品パッケージを白黒にするというのは、消費者の認知度がいまいちのポテトチップスであれば、商品価値なしと判断されて店頭に並べてもらえません。間違いなく、カルビーという絶対的なトップブランドだからこそ成し得た判断です」 ポテトチップス国内市場7割超のシェアを誇る“業界の雄”が下した苦渋の決断――反戦の意図はないにしても、政府の対応を固唾を呑んで見守っていることは確かだろう。 (AERA編集部・大谷百合絵)
大谷百合絵