外食・介護が崩壊? 日本から「外国人労働者」が逃げていく“残酷な理由”
日本が外国人に避けられる? 企業に迫る過酷な選択
昨今では受け入れに反対の声が大きい。2025年の参院選で参政党が躍進し、翌2026年2月の衆議院では高市人気で自民党が大勝するなど、外国人労働者を良しとしない世論が選挙結果に現れている。とはいえ、近年では外国人材が日本を避ける動きもあるようだ。外国人材の採用支援を手がける企業の幹部は次のように話す。 「外国人材の間では、円安の日本より給料の高い韓国が人気を集めており、採用が厳しくなっている。日本の外国人材は中国・ベトナムなど比較的近い地域の人材が中心だったが、採用難でより所得水準の低い南・西の人材を集めるようになった。出身地域が遠いほど文化やマナーの面で日本人は抵抗感を抱くので、難しい問題だ」 厚生労働省によると、2025年における外国人労働者の平均月収は25万円で、特定技能は22万円、技能実習は19万円だ。人手不足に対応するため、賃金の低い外国人に頼ってきたことが分かる。 外国人材の受け入れを停止する場合、人件費のさらなる上昇や法人・店舗の縮小を覚悟しなければならないだろう。消費者視点では、たとえば商品価格の上昇や近場で寄れる飲食チェーン店の選択肢が減るなどの事態が想定される。特に日本のサービス業は非正規雇用や外国人などの安い労働力に頼ってきたため、日本経済の低成長をもたらしたとされる。むろん、採用難はシステムの導入や統廃合による効率化を加速させるかもしれない。一部文化の違いやマナー違反を受け入れて遠方の外国人材に頼るのか、利便性の低下や廃業を覚悟して受け入れを停止するのか、日本経済は厳しい選択肢を迫られている。
執筆:山口 伸